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「怒ると黙る」が、恋愛を静かに破滅させるワケ

こんにちは、コラムニストで恋愛コーチのおおしまりえです。

長い恋愛期間や夫婦期間の中では、相手にイラッとしたりムカッとすることもありますよね。
そんなとき、あなたはどんな風に相手に怒りを伝えますか? まさか、感情にまかせてワーッとぶつけていませんよね?

怒り方のクセは人それぞれですが、男女どちらにも「怒ると黙るタイプ」がいます。

「話し合おう」と言っても無視。

「何考えてるの?」と聞いても無視。

「いい加減にしてよ!」と怒りをぶつけても無視。

一体彼らはなぜ、肝心なときに黙って相手を無視するのでしょう。

実はこの「怒ると黙る」行動を取る人には、2つのタイプがいます。
やっかいの度合いは違うのですが、どちらも長期的な関係を育むという点では非常に良くない……というか、怒ると黙るタイプとの付き合いは、ケンカするたびに黙られた側の中で、信頼関係が、静かに壊れていくようになります。

「私は怒ると黙るタイプだ」の方も、

「私の彼氏は怒ると黙るタイプで困っている」という方も、

ぜひその仕組みを知り、安心できる関係へと舵を切り直してみてください。

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■「怒ると黙る」の2タイプの解説

さっそく、怒ると黙ってしまう人の2つのタイプを順番に紹介します。

①相手をコントロールする「だんまりモラハラタイプ」

このタイプは、黙って相手を無視することで、相手を困らせ、不安にさせ、最終的には罪悪感を植え付けます。
私は彼らを「だんまりモラハラタイプ」と命名します。

だんまりモラハラタイプの目的は、自分が黙ることで相手がみずからの行いを反省し、自分の意図と存在を尊重させることです。
そして、謝罪させたり、自分の思った通りに相手を動かしたりすることを目的にしています。

また特徴として、相手が「ごめん」と謝罪をしたら(納得しているかは別として)、コロッと機嫌をなおすなんて共通点があります。


相手をコントロールするためにおこなう行動は、「黙る」といった軽度なものも、モラハラに該当します。これはもう、ハッキリ断言しますよ!

なぜなら、モラハラ行動の定義として重要なのは、「相手をコントロールするため」であるからです。もちろん個別の行為には、程度の大小はあります。

黙るとか無視するといった行動は小さなものかもしれませんが、それによって相手より優位に立ち、自分の思い通りの状況にしようとする意図は、どんなに軽度でもモラハラと言えるのです。

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②頭と心が整理出来るまで1人になりたい「フリーズタイプ」

続いてご紹介するのは、怒りによって感情や思考がパンク状態になり、とにかくアウトプットできなくて黙る「フリーズタイプ」です。

イメージとしては、処理がおいつかないPCみたいなものです。
フリーズした結果、ウンともスンとも言えなくて、相手を一旦無視し、外部との接触を遮断することで、自分の安全を守って内部(頭と心)の処理を進めているんですね。

このタイプの特徴は、時間がたつとポツポツと話し始めたり、自然と機嫌が治っていったりすることです。自分のペースで心と頭が処理でき始めると、おのずと改善行動を取れるようになっていきます。
※中には、落ち着いたら改善行動を取るのではなく、ケンカ自体をなかったことにする人もいる。

フリーズタイプのやっかいな点は、黙ったことで相手がヒートアップすると、さらにフリーズが進むすることです。
PCが固まったときって、なんとかしようと思って他の操作をしようとしたら、別の画面も固まって状況が悪化した…みたいなことってありますよね。あんな感じです。

でも不思議と、このフリーズタイプが恋人に選ぶ方は、怒りをガンガン外に発散するタイプであることが少なくありません。こうなると、お互いの特性を理解して寄り添っていかないと、ケンカのたびに関係が悪くなっていくので注意が必要です。

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■なぜ「怒ると黙る」はやっかいなのか

怒ると黙るには、「だんまりモラハラタイプ」と「フリーズタイプ」の2つがある。
皆さんor皆さんのパートナーはどちらのタイプだったでしょうか。

ちなみに、私は、どちらのタイプとも付き合っていたことがあります。そして私の性格は、怒るとガンガン感情と意見の議論を望むタイプなので、それぞれどうなるか、身を持って知っています。

だんまりモラハラタイプにガンガン意見をぶつけると、彼らは黙っていられなくなります。場合によっては言い返すこともありますが、言葉でのアウトプットに慣れていないので、物に当たったりすることも多いです。

フリーズタイプの場合は、とにかくこちらの主張を投げ続けると、投げたぶんだけ相手はどんどん殻に閉じこもります。
そしてこちらの怒りや話し合いたいという意欲が尽きるまで、相手はただただ無視を続けるので、だいたいこちらが根負けするという感じです。


話が広がりましたが、どちらのタイプも放置すると関係はジワジワと破滅へと向かっていく、ということはお伝えしておきます。
なぜなら、黙る行動に悪意があろうがなかろうが、基本的にだんまりモードが明けた後も、関係改善へ向けた話し合いがおこなわれないことが多いからです。

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①のだんまりモラハラタイプは、そもそも話し合いなんてものを望んでいません。相手に謝って欲しいし、相手が悪いと思っています。
しかし黙られた側は、傷つき、怯え、「この人じゃダメかも」という失望と不安の種をむくむくと育てていきます。

だんまりモラハラをする側はというと、だんまりが通用しないと、さらに態度を強固にしがちです。また相手に無視が通用すると知ると、どんどんモラハラ行動がエスカレートする場合もあります。

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②のフリーズタイプは、フリーズした方は自分の心身を守れて良いかも知れませんが、無視され続けた方は、その間ずーっと気持ちを受け止めてもらえなかったという傷つきや寂しみをつのらせます。

「無視されると負の感情がたまる」
これをフリーズする側が理解していれば救いようがありますが、フリーズタイプはなんせ自分を守るのに精一杯です。だいたい無視された側の気持ちに気づいていません。

無視されることでパートナーがものすごい傷ついているなんて、思いも寄らないし、むしろ、「こっちが黙っている間に気持ちは消化できたよね?」くらいに思っています。

だから、フリーズタイプの気持ちが整理できたタイミングで、「あのときはこうしたかった」的な双方の分かち合いができればいいのですが、出来ていないケースも多いです。


こうした仕組みにより、無視される側には受け止めてもらえなかった悲しみが溜まりにたまり、あるとき気持ちの糸がプツッと切れ、「もういいや」と、関係が終わるのです。

「黙る」の根底に悪意や目的があろうがなかろうが、関係構築という大切な行為には向き合っていないことには変わらない。だからどちらも、とってもやっかいなんです。


■「怒ると黙る」の対策は、3つの事を分けて伝える

それぞれの特性とヤバさが分かったところで、最後は対策について紹介しいきます。
とはいえ、先に言いますが、こうしたコミュニケーションにおける改善は片方が「何とかしたい」と思っても、解決するのは難しいです。
なぜなら、コミュニケーションのキッカケは片方が作り出したとしても、最終的に2人が問題に向き合わないと良くならないから。

「相手のことが大切」
「いい関係にこれからもしていきたい」

という2つの確かな気持ちがお互いにあって始めて、こうした問題は前向きに解消できるし、そもそもそれがないなら、2人はこの先も付き合っている意味がないのかもしれません。


では、具体的な対策について紹介していきます。
「だんまりモラハラタイプ」も、「フリーズタイプ」も、どちらもやることは一緒です。

★お互いが冷静なときに
★事実、要望、感情に分けて伝える

基本はこれだけです。

<事実、要望、感情、に分けて伝えた場合の例>
「私は無視されると、こう感じている(感情)」
「いつも怒ると黙って無視するよね(事実)
「あれは私にとって怖いから(感情)」
「怒っているときは、こうして欲しい(要望)」

この3つに分解して、きちんと伝えてみてください。
された側は、つい傷ついた自分を受け止めてほしくて、この3つをごちゃまぜにした話をしがちです。例えば、こんな切り出し方をしたことはないでしょうか。


「ねえ、なんで怒ると無視するの?」

「もう、いっつも無視するのやめてよ!」

「そういう態度、ムカつくんだけど!」


とか、言いません?
私は何度も相手に言ったことあります(笑)。

でも、これ、相手からすると、自分が悪者にされたみたいで、話し合いの土俵に立つメリットを感じず、もれなく逃げたり、応戦しはじめます(だって自分が悪者にされているんですから)。

黙って無視された方は、どうしても「あんたがしたコトでしょうが!!」と被害者意識が強くなりがちですが、そこはなんとか押さえて…フラットに問題に向き合いましょう。

話し合いをするときは、相手に感情や要望をごちゃまぜにして言葉にするのではなく、あくまでも自分の意見を分かりやすく相手の前に提示すること。その上で、相手の言葉を待ちましょう。


■とはえい、それぞれ注意点がある

基本的な伝え方は事実、要望、感情の3つをフラットに言葉にするだけなのですが、受け取る側にもそれぞれ注意点があります。

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―だんまりモラハラタイプの注意点
だんまりモラハラタイプの注意点は、相手に「自分が悪い」と思わせないことです。
なぜなら、モラハラ行動全般の根底にあるのは、「相手が悪い、自分は悪くない」という善悪の考えだからです。

偏った考え方ではあるのですが、おそらく今までの人生の中で、人間関係や行動に善悪をつけることが、1番の最善行動だと覚えてきたのでしょう。

そんな彼らは、「自分が悪者」という空気に敏感です。
「あなたが悪い」「あなたが間違っている」という態度や言動を相手にされると、より意固地になったり、逃げの姿勢を取ったりします。

だからこそ、今回の事実と感情と要望に分けて中立的に伝えることは大事です。
また伝えるときも、「あなたってこうだよね!」といった相手主体の伝え方をするのではなく、「私はこう思う、だから私はこうして欲しい」といった、自分主体の話し方を心がけてほしいです。


―フリーズタイプの注意点
フリーズタイプも、伝え方の基本を守るのは同じです。彼らの場合、タイミングとスピード感を見極めるということが、注意点としてあげられます。

まず、フリーズタイプが殻にこもったとき、それをこちらのタイミングでこじ開けるのはかなり無理がある、ということを知りましょう。
だから1回相手がフリーズしたら、コチラに戻ってくるまでリリースです。

こちらがどんなに怒りを感じても、今すぐ言いたいことがあっても、いったん向こうが話し合い出来る状態に整うまでは、様子を見るしかありません。

その上で、あ、そろそろフリーズがとけてきたかもと思ったら、「今話せる?」「さっきのことなんだけど、今いい?」と、タイミングのうかがいを立てるのです。

「なんで無視されて傷ついている方が、無視した側に気を使わないとイカンのじゃ!」

と思うかも知れませんが、フリーズタイプと話をするには、タイミングを間違えないことが非常に大事だからです。
「今いい?」と聞くのは、このあと、お互いが前向きに話し合うために必要なこと。つまり、自分のためでもあるんです。

そうして話し合いができそうなら、とにかく相手のスピード以上のボールは投げないようにしましょう。

フリーズタイプはそもそもコミュニケーションベタな人がなるイメージです。
そんなタイプに、感情や事実や要望のボールを連投したら、相手はまたフリーズします。それではせっかくの話し合いが台無しなので、遅いな…と思っても、相手の答えが出るまで待つ。1つ出たら、また1つ聞く。

スピード感を大事に、話し合いを進めていきましょう。


■嫌な話題に向き合うには、愛がないと無理

ここまで、怒ると黙るタイプについて、タイプの特性や対策についてご紹介してきました。
自分でも、書いててこんな長くなるとは思ってなかった…けど、それくらいこのタイプは世の中に多く、そしてきちんと仕組みが知られていないと思っています。

後半はコミュニケーションのとり方についてご紹介しましたが、こうした黙って無視する側からすると「耳の痛い話」は、どんなに伝え方のコツや注意点を守ったとしても、向き合ってくれない人がいるのも事実です。

とはいえ、愛から相手を思いやり、本当におたがいにとって良い関係づくりのための話し合いをしようと思っていたら、1回で話し合いがきちんと進まなくても、良い関係に変化していくのではと、私は信じています。

ぜひ、自分のことorパートナーのことかも、とドキッとした方は、次にトラブルが起きたとき、参考にしてみてください。

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<耳の痛いコミュニケーションの助けになる本>

別の記事でもご紹介しましたが、やっぱいいですこの本(しかも薄くて読みやすい)。
相手と自分の境界線を意識し、適切かつ最善の伝え方をするための話を、心理学の側面からご紹介しています。



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