余裕が欲しいと言いながら、わたしが欲しいのは違うものだった

「遅くなるって言ったよね？
　なんで、何もしてないの？」

久しぶりに怒っていたのは、わたしである。

仕事の後、
息子の中学の説明会に行き（インフルエンザで行けなかった分だ）
帰りのバスは乗り過ごしてしまい、次のバスまで50分待ち。
雨の中、中学から駅まで歩き（2キロ弱）
帰りは満員電車に揺られ、
さらに最寄駅から雨の中、自転車で帰宅。

雨の当たるところに、
配送された荷物がまだあって、
わたしの堪忍袋の緒は、いとも簡単にブチ切れた。

雨の当たらないところに運ぶくらいしてくれてもいいじゃない。
なんで、置き去りなの？
誰がするの？
今日遅くなるって言ったよね？
早く帰ってきてるなら、入れるくらいしておいて。
部屋を片付けなくていいから、冷凍品、冷蔵品くらいしまえるでしょ！

と、
心の中は大嵐。それを子どもにぶつけるのは違うと思い、飲み込んだ矢先に言われた。

「ねぇ、ご飯は？」

「……米でも食べれば？」
と
睨みをきかせてしまったのは
大人気ないと思いつつ、

少しでも琴線に触れたら全部ぶちまけてしまいそうで、
ただひたすらに抑え込む。

本当は疲れて帰ってきたのだから、
夫にレトルトカレーを買い、
子どもたちにお惣菜か刺身の柵を買い、
「待たせてごめんねー」と明るく伝え、
それで済ませるつもりだった。

それなのに、だ。

病み上がり、満員電車、雨のチャリ、と、余裕のないわたしは
予定していた思い全てを投げ捨てて
作りおいていた「キャベツのおひたし」「唐揚げ」をタッパーのままだして
「勝手に分けて」と放置してお風呂に直行したのだった。

「余裕なかったのかな…」
と
反省しながら、少しだけ考える。
わたしが欲しかったのは余裕じゃない。
寄り添いと思いやりだったのだ。

最近、時間があっても、余裕がある訳じゃないって思うのだ。

余裕は時間のことじゃない。
欲しいのは
優しい言葉や思いやりや寄り添いで、
別に本当に時間的余裕が欲しい訳じゃないということを知った。

わたしが欲しいのは、心の余裕で、
それは、時間があふれるほどあっても埋まらないものなのだ。

思いやりのある言葉？
寄り添いと励まし？

そういうものを求める時もあるけど、
わたしが求めるのはもっと簡単。

可能性

なのだ。

わたしでもまだできる、
わたしだから大丈夫、
わたしってさすが！という思いにさせてくれる「可能性」があれば、
わたしは余裕を保てるらしい。

我ながら難儀だと思いつつ、
可愛いなぁと思ってしまう。

だって、
可能性さえあれば、
どんなに夢物語に見えても叶えてしまうのだから。楽しく進んでしまうのだ。

なんか、
射手座的な楽天家である。
（ホロスコープは牡羊座、蟹座、射手座が強く4ハウスが射手座）

心の安定が、
何かに可能性を見出し、
そこに向かっている最中なのだ。

しかも、誰かがいると困る。
1人で努力しながら、仲間を見つけて進むのがたのしいのだ。

誰かがいると困るのは、
その人が幸か不幸かわかんないから。
例えば……
若いときに「いつか結婚しようね」という約束をした。お互い28歳になっても独身なら結婚を約束したのだ。
その約束は、わたしに未来の可能性をくれたから、約束したときは心が満ちた。嬉しかった。
でも、今振り返ると、
わたしは23で嫁に行ってしまった。
なので、この約束は果たせてなくて、
結果的に、待たせてたら申し訳ないな、とも、思ってしまうのだ。

友達との遊ぶ約束も、
わたしの心を満たすけど、
「仕事忙しいのに、休みを取るって、無理させてないかな？」と、大人な私が配慮をしようとする。
「そんなの関係なし！　休みとって当然やろ！」と押し通せるほど、わたしは無知でも無頓着でも、図々しくもないのだ。

だから、
わたしの未来の可能性に誰かがいると困るのだ。過剰配慮をしてしまうから。
しないように気をつけてても、やっぱりしてしまう。
もう、息するようにしてしまう。もうこればかりは初期装備アプリだということで諦めた。わたしというOSについてしまってるのだ。11ハウスの太陽蟹座の宿命である．

1人で楽しい努力をしてるとき、
わたしは本当に安定する。

やりたいことはまた別記事で。
きっとこれから、もっと楽しくなるよ！

あなたの余裕は、何があれば生まれるんだろう？

ふっと考えてみると楽しいかもしれないよ。