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20230929日記_大人の昆虫飼育記

2022年5月から、一人暮らしの部屋で昆虫飼育を始め、現在まで続いている趣味の一つになったので、その所感です。
2023年9月現在、部屋に居る昆虫は以下の通りです。

・ニジイロクワガタ成虫 2世代目
・ニジイロクワガタ幼虫 3世代目
・パプアキンイロクワガタ幼虫(桃) 2世代目
・パプアキンイロクワガタ幼虫(緑) 3世代目
・ゴロファ・アラゴン幼虫 2世代目
・ビルマニクス成虫
・ヨロイモグラゴキブリ 推定2歳

所謂、一般的な国産カブトやクワガタはいません。全て原産地は海外になります。オーストラリア、パプアニューギニア、南米等が産地です。

物によって値は張りますが、他の生物に比べれば比較的安価に購入できるのも魅力の一つです。私がどういう基準で種類を選んでいるかですが、小型~中型種、外見が丸めで可愛い、色が美しい、これらのどれかに当てはまっていれば特に特定の種にこだわりはないです。
だから(?)、昆虫ショップやイベントで説明するのがたまに面倒くさいです。特定種をこだわりを持って育てている人が多い気がします。
特定の層に怒られそうですが、黒くて大きいのは同じに見えるくらいに昆虫知識はありません。ハマったら区別がつくようになると思いますが、今のところ飼育予定はありません。私の飼育している黒系ではない、色虫系の昆虫についても、私の知人らに何度種類の違いを説明しても大体区別がついていないので、そういうものです。ただ奇麗とは思ってくれているようです。

ニジイロクワガタ♂ 自家繁殖個体

基本彼らは喋らないので良いです。
と、思っていたのですが、ビルマニクスは、よく耳をすませると、たまーに、しゅうしゅう啼きます。後は、たまに飛ぶことを思い出して、興奮すると飛ぼうとする個体が、たまにいます。これは個体の性格みたいです。同じ種類でも性格があります。気性が荒い種だとそれこそ殺し合うらしいですし、国産カブトの雌でも殺し合い等が行われるそうです。今のところ我が家では、殺し合いは起きていません。それから、幼虫の牙が鋭くてたまにケースをかじる音、ヨロイモグラが地面を掘るのを止められなくてケースを引っ掻く音がたまに、それくらいです。

匂いは基本ありません。繁殖させる際には、恐らく生殖に伴って汁が出るので異臭を放ちますが、ふたを開けない限りわからないですし、繁殖行為をさせず、単体で飼育している分には、何もなく土の香りがするくらいです。

また、場所を取りません。そのせいで逆に生体が無限に増えるというのは、爬虫類収集家と同じかと思います。

繁殖が面白いです。少しだけでもこだわれば、親子体よりかなり違った子供が誕生します。小さくて可愛いと思った個体の子どもを、菌糸瓶等を使い丁寧に育てたところ親の倍ほどはある子供が生まれましたし、色も親と違う個体が誕生しました。特にニジイロクワガタは、サイズ、角の短角、長角、発色によって値段が変わるくらい様々な色のバリエーションがあるようです。

産卵を終えて土から頭を出すゴロファ♀

元々生物なら何でも好きなのですが(人間についてはかなり個体を選ぶ)、家を空けること、突発旅行、現実逃避による失踪などすることがある私なので、生物の飼育はできないかなと思ってましたが、草、魚、昆虫に関しては種類さえ選べば10日位放置しても問題なく飼育できるので続いています。

成虫寿命は1か月~5年と種によってだいぶ幅が広いですが、もし私がいなくなってもなんとかなりそうな寿命なのも良いです。

野生の昆虫に対して少し耐性がつき、自然環境にも出やすくなりました。大人になると虫が持てなくなる。私もそうでした。今は手袋越しで触るか、たまに素手でも触れます。ただ触れ合いは基本ストレスなので、管理する時や撮影する時に持つくらいです。ともかく、これで虫が厭だからキャンプ無理等、ほぼ思わなくなりました。寧ろ標本にできる昆虫は居ないのかと思うくらいです。とはいえ、山や森の奥に行く際などはマダニなどに寄生されると痛いので防虫スプレーを着けて行きます。

死後、状態の良いまま保管が出来れば標本化して部屋においておけることも魅力の一つです。特に甲虫類は標本にするのが楽です。蝶や蛾、蟷螂類は防腐処理やハラワタ抜きなど厄介なのですが、甲虫類は乾燥さえ上手くいけば防腐剤など必要無く、ハラワタを抜く作業などもありません。やわらかい昆虫は中の物を裂いて抜く必要があるらしく、これも飼うのをためらう理由の一つです。また甲虫類は装甲が頑丈なので多少のことで壊れたり脚が取れたりはしません。年を取ったり勝手にやんちゃしたりしてとれてしまうことはありますが、人間が扱う分には簡単に壊れなくて安心です。

今年はニジイロクワガタの繁殖が上手くいきすぎて50頭近く生まれたので、ヤフオクで引き取り手を探すことを覚えました。これで喰っていくことはできないですが、お小遣いくらいにはなります。もしくは、彼らの飼育費です。とんとんどころか、飼育費の方がかかっていると思うので。とはいえ、他の生き物に比べればランニングコストも大したことありません。

生物が苦手な人が遊びに来た際も、全て小型ケースで飼育しているので隠す事も簡単です。棚ごと布をかけてしまえばおしまいです。今のところ私の部屋にくるお客は誰も嫌がらないので、かけたことはありませんが。

総合して、昆虫飼育は、種類も複数飼え、飼育負担も少なく、コストも低く、お勧めです。種類を増やしすぎてメンテに追われる、観察しすぎて時間をとられる、とかその位のデメリットしかないかと思います。生物は病気になると治療やらなんやらでこちらにもダメージがあるのですが、飼っている昆虫が、病気になるというのもみたことなく、あるとしても突然死ですし、救ってくれる病院もありません。平均寿命より長く生きすぎて怖~とかはあります。

確か爬虫類が苦手な人間は、50パーセントを越えていた気がしており、昆虫についてもそう言う意味で敢えて飼育しようとしない人が多いのでしょう。私も、犬やら猫やら鳥なんかをいずれ飼ってみようと思いますが、今の私の放浪気質では到底難しいので、放浪しながら馬なんか飼うなんか素敵だなとか、そんな夢みたいなことを思いながら、今は彼らと暮らしています。家に帰ると居るのか、奴らが、と思うと少し帰るのが愉しみになります。

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