#85: こんなときだから♪メンデルスゾーン〜世界中のカップルに届けたい「結婚行進曲」

メンデルスゾーン:劇付随音楽『夏の夜の夢』より「結婚行進曲」(1842)

#85 -91のテーマは「憧れのジューンブライドー結婚と音楽」

ジューンブライド(june bride)6月の花嫁ーそれは誰もが憧れる6月の結婚。
欧米では古くから6月に結婚すると生涯幸せな結婚生活ができるという言い伝えがあります。

というのも,6月ーJuneは,ローマ神話で結婚をつかさどる女神である「JUNO(ユーノー)」に由来とするといわれています。

よって,ヨーロッパの人は,結婚や女性の権利を守護する6月に結婚する花嫁はきっと幸せになるだろう, と信じているんですね。
日本では,梅雨の時期という結婚式場の閑散期対策として,この謳い文句を利用したことによって広まった……とかなんとかいわれていますが,6月が結婚の女神の御加護を受けるということには変わりはありません! やはり6月の花嫁・結婚は特別なんです!!

ということで,「結婚と音楽」をテーマに紹介してまいりたいと思います。

一曲目は,超がいくつあっても足りないほどの定番曲,フレデリック・メンデルスゾーン(1809ー1847)の劇付随音楽『夏の夜の夢』より「結婚行進曲」をお送りします。

シェイクスピアの戯曲『真夏の夜の夢』は,人間界と妖精界で起こる男女の喜劇。三角関係ならまだしも,四角五角関係?,え,いったい何人でてきて,どうなっちゃうの? と,見てる方は頭がこんがらがるほど,人々の関係があべこべになりますが,最後は全員元のサヤにおさまり,めでたしめでたしとなります。
その物語の大団円で流れるのが「結婚行進曲」です。

結婚式でなぜ定番曲になったかというと,1858年にプロイセン王子フリードリヒ(のちのドイツ皇帝フリードリヒ3世)とイギリス王女ヴィクトリアとの結婚式で演奏され,これにより人気を博すようになった,といわれています。というのも,ヴィクトリア王女の母であるヴィクトリア女王はメンデルスゾーンの音楽のファンであり,メンデルスゾーンはイギリスを訪れると,女王のためにしばしば演奏を行っていたそうです。

約160年の歴史を誇る「結婚行進曲」。人気なのも納得! といった感じです。
2020年の6月は新型コロナウイルスの影響で,予定していた結婚式を断念せざるを得なかったカップル,直接お祝いできない親族や友人たちなど,残念な気持ちになっている人々もたくさんいらっしゃると思います。しかし,二人の幸せ,祝福の気持ちに変わりはなく,結婚という新しい門出に一寸の曇りはありません!

世界中のカップルに「Happy Wedding!」を届けたいと思います。

今日もみなさんにとって,素敵な一日でありますように!


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