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#22:2030年を経て、2050年へ 社会・経済システム転換は不可避🌍

東京大学理事でグローバル・コモンズ・センター ダイレクターを務める石井菜穂子さんが、
令和3年6月22日に財務総合政策研究所で講演された際の資料

「Global Commons Stewardshipで日本と世界を駆動する」
https://www.mof.go.jp/pri/research/seminar/fy2021/lm20210408.pdf

から気になった内容をご紹介しつつ、
僕自身の考えも書かせていただければと思います。
今回は、「2030年を経て、2050年へ
社会・経済システム転換は不可避」
という項目からです。

上記資料の表紙をめくった8ページ目のタイトルが、

2030年を経て、2050年へ 社会・経済システム転換は不可避

となっています。

2030年というと、
割と近い将来のように感じますね。
地球温暖化に関して、2030年が意味する内容としては、

・日本では、CO2排出量の削減について、2030年に26%削減という目標を掲げている。
・国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、地球の平均気温が2030年前後に産業革命前に比べて1.5度上昇するとの第6次評価報告書を公表している。

などがあるようです。

次に、
2050年というと、
割と先の未来のように感じる人も多いのではないでしょうか。
ちなみに、2021年に生まれたベビーたちは、
その頃には29歳ぐらいになっていますね。

地球温暖化に関して、2050年が意味する世界の目標としては、
(令和年12月時点)

・日本:2050年までにCO2(二酸化炭素)を排出実質ゼロにする、「カーボンニュートラル」の実現を目指す
・EU:2050年カーボンニュートラル
・英国:2050年少なくとも▲100%(1990年比)
・米国:バイデン次期大統領は2050年までのGHG排出ネットゼロを表明
→ちなみに、2050年カーボンニュートラルを宣言した国の同盟(Climate Ambition Alliance)としては、
日本を含めて121カ国とEUが加盟。
他、数カ国が2050年カーボンニュートラルを宣言

出典:経済産業省
第2回 中央環境審議会地球環境部会 中長期の気候変動対策検討小委員会 産業構造審議会産業技術環境分科会 地球環境小委員会地球温暖化対策検討ワーキンググループ 合同会合
資料より抜粋

出典リンク↓
https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/sangyo_gijutsu/chikyu_kankyo/ondanka_wg/pdf/002_03_00.pdf

などがあるようです。

ちなみに中国は、
2060年カーボンニュートラルを長期目標としているようですね。

現代のわたしたちの暮らしや経済活動は、
CO2(二酸化炭素)の排出と切っても切れない関係
です。
もしカーボンニュートラルが実現するとすれば、
現在の社会とはまったく異なる、社会や経済のシステムが創られている可能性が高い
ですね。

今回取り上げたタイトルにも続いて、
社会・経済システム転換は不可避
とありますので、
まさに僕たちの世の中のパラダイムシフトが求められる内容となっています。

環境省の第五次環境基本計画の中でも、


現在を時代の転換点として捉え、
新たな文明社会を目指し、大きく考え方を転換(パラダイムシフト)していくことが必要。


との記述があります。

でも、よくよく考えてみると、
2030年は近い将来のことでもあるのにもかかわらず、
今のわたしたちはまだ現在の考え方の延長線上にいるように感じませんか?

歴史を振り返ると、
どの時代も世の中が大きく変わる時というのは、
その背景にある人々の考え方や世の中に対する捉え方が大きく変わる。

ということがしばしばありました。

実際に日本でも、明治維新や戦後には、
わたしたち日本人の考え方も大きく変わった
のではないでしょうか。

さらに、これからの地球環境の未来は、
今度は日本一国の物事ではなく、
地球に住まう人すべてに影響を与える、
とても大きなイベント
だと言えます。

もし、わたしたちが大きな時代の転換点にいるのであれば、
今後どのように考え方を転換(パラダイムシフト)していけばいいのでしょうか?

おそらくですが、
現在は国という単位でわたしたちの意識は区切られていますが、近い将来、例えば地球国(政府)というような大きな概念でも、
地球に関する困りごとや、社会・経済システムについて、
世界各国が協調して考えていくことになるのでしょう。

それはわたしたち一人ひとりが今よりもっと大きな視点と認識を持つことだと言えます。
その視点・認識とは、
「この地球を守っていくのは、一人ひとりの責任であるという考え方」
なのだと思います。
グローバル・コモンズでも、
スチュワードシップ(Stewardship)というコンセプトに基づいて、地球環境を考えていこうという考え方が打ち出されています。

このような認識・視点を持つためには、
地球というこの美しい惑星の一員であるという気持ちが、
わたしたち一人ひとりに本当に根づいていくことが大切
なのだと思います。

それこそが、国境を越えてわたしたちが、
地球家族としての絆を持ち、
パラダイムシフトを起こすキーになる
のだと、
僕は考えています。

Recognizing that each of us is a member of the planet Earth.
That leads to having a bond as the Earth family🌍


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note
https://note.com/beyondscience/n/n62595ce4e4ec


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