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ゲストハウスオーナーの悲喜交々

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長野市の小さなゲストハウス・1166バックパッカーズの飯室がゲストハウス経営の悲喜交々を綴ります。現場の話からスタッフ育成、宿をこれからどう育ててゆくか大きな声で言えない葛藤なん…
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2023年7月の記事一覧

海外からのゲストにとっての長野

海外からのゲストにとっての長野

 昨夜はサウジアラビア2名、イスラエル、オーストラリア、イギリスから各1名、そして長野、静岡、香川、岩手から一人旅の面々が集まった夜。

イスラエルちゃんから見た長野市

 サウジアラビア、イスラエルからの旅人3人が口をそろえて言ったのが、「長野市は歩きやすい!」と。なかでも、イスラエルからの女の子は2ヶ月の日本滞在で多くの都市を歩いている。「兵役と大学の間のギャップイヤーで、イスラエルの若い人は

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旅先のおせっかいなお母ちゃんでいたい

旅先のおせっかいなお母ちゃんでいたい

 「どんなとき、楽しいな〜って思う?」という何気ない話をスタッフとしていたとき、私は「人が家に来てくれると楽しいなー」と答えたところ、ちょっと驚かれた。そう、私は自宅に友だちがご飯食べにきてくれたり、泊まりに来てくれたりすると嬉しい(ずっと、になるとつかれるんだろうけれども)。

ゲストハウスは旅先の家

 そういう性格なので、ゲストハウスの運営は楽しんでやれているのかもしれない。あまり大きなパー

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自分の知らない世界とのつながりかた

自分の知らない世界とのつながりかた

 昨年、オンライン登壇で大学の授業に出たとき、学生さんたちの多くがゲストハウス未経験だった。コロナ禍ど真ん中の学生生活だし、それは仕方がない。でも「学校の友だち、または親」というような限られた世界で自分の居場所を探さなくとも、世界はもっと広くって、どこかに自分にとってすっきりとくる居場所が存在している、そんな事実を知っているだけで生きやすくなるのになぁ、なんて思った。知らない世界があることを知るた

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閑散期における収入と支出(人件費)

閑散期における収入と支出(人件費)

 5月後半から7月の前半は、うちにとっては一年のなかでも一番の閑散期である。この期間は最大14人が泊まれる宿でも、ゲストはまばら。いっそのことゼロであれば休館日にしてしまうんだけれど、1名、2名だけぽつりと入っている夜もある。例えば昨夜。前日の段階で予約は1名だけだった。
 ありがたいことに当日予約でもう1名入りはしたけれど、それでも2名。収入としては4000円の宿泊代が2名で8000円。この時間

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苦手なゲストはいないが、苦手な空気はある

苦手なゲストはいないが、苦手な空気はある

 昨夜、お泊まりのお客さんに「苦手なゲストが泊まりにくることないですか?」と聞かれた。この質問、これまでにも何度かうけたことがある。13年ゲストハウスを運営していると、お客さんに対して「困った…」と思ったことはこれまでにある。一部は先日、noteで書いた。

 ただ、「苦手なゲスト」というわけでもない。もしかすると、私は「苦手な人」というのはそんなに存在しないのかもしれない。ただ、相手がどうこうで

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失敗した

失敗した

 先日のこと、宿の営業において、大きな失敗をした。未明にゲストのひとりを閉め出してしまったのだ。

玄関扉の二重構造

 1166バックパッカーズの玄関には「風除室」と呼ばれる、たたみ1畳くらいの小さなスペースがある。冬場、屋外からの冷気がダイレクトになかに入ってこないよう作った2枚目の玄関扉のことだ。

風除室に荷物を置いてもらう

 風除室を挟む2枚の扉には、両方にキーロックをつけている。スタ

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