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【緊急テーマ】経験しながら学ぶ Withコロナ時代のリーダーシップと組織への向き合い方①

昨日緊急事態宣言が発令されたこともあり、このタイミングで自分が書くことを通じて世の中にできることをしたく緊急テーマを設けてみた。ここから短くテーマを設けながら書いていこうと思う。

また、組織の変革に関わる身としてもこの状況は未曾有の状況のため、過去の理論よりもこの状況に身を置いて新たな視点を交えながら考察してみることに本質があるように思っている。そのため、今を経験しながら洞察し、形式知化したものを表現してみることにした。精度に未熟な部分があるかもしれないが、正解のないこの時代、アジャイルで紡いでると思って読んでもらいたい。

まず、今の時期を一言で語るとするなら何と表現できるか。

私は『恐れと不安のカオス』と表現している。

まさに日々刻々と広がるコロナウィルスの脅威。そして先行きへの不安。それが1日1日状況が変わり、翻弄される。企業内では社内体制に追われる人、リモートワークに疲れが見え始めて疲弊してる人もいる。また家族と長時間過ごすことから、有意義な時間を過ごす人もいれば、苛立ちから不破が生まれている家族もあるかもしれない。この恐れと不安によって人々が振り回されてしまう。

1.恐れと不安のカオスの世界に向き合う

そこで、今回はこのテーマを設けてみた。リーダーであれそうでなくとも、この向き合い方を誤ると途端に舵を取れなくカオスの渦の中に巻き込まれてしまうかもしれない。まず、恐れも不安もいずれも感情である。セラピーやカウンセリングにおいて、感情に対処するための方法は大きく2つの方法がある。一つは感じている感情を擬人化するなどして自分と分離して捉えていく方法。二つ目は感情を感じている自分自身に気がつく方法である。他にじっくり味わい切るという方法もあるが今回は状況を踏まえて除外しておこうと思う。
いずれもの共通点は「感情を自覚して自身と適度な距離を保つこと」である。

つまり、恐れと不安のカオス期ではこれまでよりも自身の状態への『自覚(アウェアネス)』がキーワードになってくると考えられる。

恐れと不安が襲いかかると人はどうしても近視眼的になる。目の前の障害を取り除こうとする心理が働く。しかし、それが上手く機能することもあるため、このこと自体を否定する気はない。目の前の問題をとらえ、本質的課題を見出し、改善するなどの行動をとることは現実問題必要不可欠である。しかし、この状態が長く続くと想像に難しくないと思うが、明らかに疲弊してくる。集中力やエネルギーを必要以上に消費するからだ。自分だけでなく、周りも消耗させてしまうこともありかもしれない。だからこそどうしたらよいか。今回ここで提案してみたいのが、このコンセプトである。

『自分が現在生きているパラダイムを自覚する』

現在に身を置き、起きている事象に向き合って生きているパラダイムを1次パラダイムと呼ぶことにしている。まさに上述したような状態だ。それともう一つのパラダイムは未だ見ぬ世界に身を置き、未来の住人として今を生きるパラダイム。これを2次パラダイムと呼んでいる。こちらはアフターコロナを生きている。すでにこのピークが収束した後の未来の状態が想像され、その前提で今を生きることで新しいものを創造したり、考えたり、協創したり、試行してみたりする。

よく周囲を見渡すとこの二種のいずれかのパラダイムが存在しているように思う。しかし一方でそれが偏っているようにも思われるのが気になるところ。このパラダイムはどちらが良くて、どちらが良くないという判断をするものではない。この局面ではどちらも必要なのだ。ただ、大事なのは今、自分がどちらに身を置いて事に当たっているのかについて自覚的になる必要があるということを伝えたい。時には1次で向き合うことも必要、そして時には2次の自分で向き合うことも必要なのだ。しかし、1次パラダイムばかりに身を置くと身も心も消耗していく。2次パラダイムでいる人は、意外にまだまだ少数だと思う。2次には未来の想像が不可欠である。頭では理解しているけれど、臨場感をもって未来を生きているかと問われるとまだまだ難しいという局面かもしれない。また1次パラダイムで相手に関わると場合によっては負担が大きくなるかもしれない。緊張感も高いため相手の心や体に不快なストレスを与えやすい。2次パラダイムで相手に関わる場合、その相手が1次パラダイムを生きていたりすると、気持ちの乖離が大きくなり、互いにわかりあえなくなる可能性もある。また、精神的な格差が起こるとこうした難しい局面を乗り越えるつながりが作れなくなる。これもこうした時代のリスクの一つだ。

まずは今1次パラダイムを生きているか、それとも2次パラダイムを生きているかについて、自分自身に自覚的になったり普段触れている人たちがどちらに生きているのかについて感度を働かせたりすることで心理的にも安定し、適切に他者に協力したり、提案したりすることができるように思う。

相手に関わる際は強引にパラダイムを変えるよう要求するのではなく、互いに相手の生きているパラダイムに寄り添い理解しあうこと。

世界では家にいる時間が多くなったことでDVが増えているなどと言う大変悲しい報告がある。序盤は大半が1次を生きることになるだろう。そのことを理解して、自身が余計なストレスにさいなまれず翻弄させれられないこと。そしてそして徐々に2次のパラダイムを生きれるように未来を共創していくことが肝要であると思う。

不安や恐怖が人に及ぼす影響に上手く対処して、この時代に対してフラットに向き合えるマインドは必要不可欠ではないだろうか。

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