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日記 6/12〜6/18


今回のノートは松崎による「日記」です。

6/12

 朝起きると、電気がつかなかった。そういえば電気代を払い忘れていた。慌てて近所のコンビニに支払いにいく。
 空が今日はエメラルドグリーンなので、運気がいい日かもしれないと思って占いを見てみたが、265位だったので今日は競蜂に行くのはやめようと思ったが、そろそろキタヨンホワイトを見たい。彼が飛んでいる景色はなかなかな壮観で、見ているだけで気分転換になる。
 コンビニの途中の商店街にある飲み屋に入って、フリスクをつまみにラガービールを飲む。やはり平日の昼の酒は最高だ。常連の金さんと少し話す。金さんの娘が、帝国軍の総統補佐になったという。この前会った時にはカプセルの中にいたのに、月日というのは早いものだ。金さんが体調がすぐれなくて吸えないと、ピースの缶をくれた。甥っ子のおもちゃにちょうどいいから、ありがたい。
 飲み屋で電気代を使い切ってしまったので、近所の川に行って砂金を集める。夢中になっていたらもう夕方だったけど、今月分のお金にはなったのでよかった。

6/14

 今朝の日の出で1465人死んだらしい。朝のニュースで高橋メアリージュライが言っていた。最近減ってきたものの、やっぱり怖い。うちの祖母が子どものころはこんなことはなかったらしい。祖父は、日の出に巻き込まれて片足をなくした。祖父母のことを思い出していたのは、今日が祖父の16回忌だからだ。妹夫妻と墓参りに行く。
 コウキくんは最近Anytime Fitnessに通い詰めていると言っていた。妹としてはそれが不満なのだそうだが、通うようになってから彼のペニスが3本増えて、夜の方は満足らしい。車の中ではずっとサカナクションの新譜がかかっていた。ほとんど洗脳されるように聴かされていたので、帰りのサービスエリアでカセットテープを買ってしまった。そういえばコウキくんはビクターの宣伝担当で、騙されたと思った。

6/15

 昨日行ったサービスエリアで、日の出に巻き込まれた人が326人死んだらしい。併設のホテルに泊まろうなんて話していたので、泊まらなくてよかった。高橋メアリージュライは、黒い筒の中から顔を出してニュースを読み上げていた。今年の改編時期からこうなったのだが、いまだに慣れない。去年までの逆さ吊りで左右に揺れながらのスタイルの方が良かった。
 今日は原稿を仕上げてから喫茶店へ。アメリカにおけるたらこパスタの浸透についての論文は、送ってすぐにプロフェッサーから赤が入って却ってきた。プロフェッサーはぼくが嫌いなようで、今回もまたすべての句点の位置を変更されていた。やれやれ。

6/17

 夜中から寒気がとまらずずっと布団に入っていた。
 女子高校生の中で、機関銃を背負って学校に行くのが流行っているらしい。けしからん。自分たちの青春時代をファッションとして消費されるのは耐えがたい。

6/18

 朝起きると地面がゼリー状になっていた。久しぶりだと思いながら、長靴を探したのだが、見つからず、ホームセンターに行った。道の途中でエアジョーダンが完全にゼリー没してしまった。三面怪獣ダダからもらったB26星雲限定エディションだったので最悪。もらった時の写真をつけてメルカリで売ろう。
 今日はガールフレンドがうちにくる日だったのだが、ゼリーで電車が停まっているという。次の予定を決めて、電話を切り、曽祖父のCDからシャムキャッツの『きみの街にも雨は降るのかい?』を選んでかける。

(文責:松崎)

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