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妻恋う鹿は笛に寄る(自作の詩と散文)

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瀬戸内海に面する小都市で暮らし、働きながら詩や散文を詠んでいます。情景を言葉として、心で感じたことを情景にして描くことを心がけています。言葉の好きな方と交流できたらいいなと思って…
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#散文

ひと筋の気泡

ひと筋の気泡

深い沼からひと筋の気泡が立ち昇っていた。魚がいるのかな?こんな汚れた沼にでも魚は棲んでいるんだと木こりは横目で通り過ぎようとしたが、気泡からは何かメッセージ性のようなものを感じた。居ても立っても居られなくなって、異臭すら漂う沼に飛び込んで深く潜った。服やズボンや靴やら全て水分を含み邪魔だったが、木こりの持ち込んだ気泡と立ち昇ってくる気泡が混ざらないように、慎重に潜った。かなり深くて息絶え絶えになり

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星たちの光る地上

星たちの光る地上

一番遅くまで光る星を見つけたくて、夜明け前の空を眺めた。闇の中、光り輝いている星も、太陽が出てくると、空に溶けてゆく。見えなくなっても、あの場所に確かに存在している。そう思えるひと時が好き。同じ時間に、見知らぬ場所で、見知らぬ人が、心の中で想って紡いでいく言葉。共感したり、涙したりする。言葉を紡ぐ人の詠む詩や散文が好き。

道裏

道裏

あなたのことを虐める人がいれば僕がその人を呪ってあげる。深い闇にひきずり込むような恐ろしい目に合わせてあげましょう。そうすることによって僕も一緒に深い闇に入り込むことになっても、あなたのことを守れるなら本望です。あなたがそのことに関して不幸に思うことはありません。あなたの目を見張るような美しさに寄り添えるだけで、幸せです。僕はもう汚れてしまった人間。あなたの悲しみをできるだけ遠くの方へ持ち去ってゆ

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