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個展をひらいた音大生、将来について考える。

はじめての個展が終わって、2週間くらいが過ぎました。
この間にも休みなく本番があり、今はミュージカルの公演期間。音大生活を謳歌しています。


以前書いた記事で自分の将来の仕事について、"エンターテイメントの世界で、表現の形を変えながら、私の生み出す作品や演奏と一緒に生きていきたい"と書いていました。

昨年は音大生活2年目。自分には周りの人みたいに素晴らしい演奏技術があるとは思えない、強烈に惹かれているジャンルの音楽もない、なんか平凡で器用貧乏。なんなら、一周回って不器用。
とにかく何か見つけなくちゃ、という気持ちで必死でした。

そんな中、逃げるように、空いた時間で色んな人の展示をひとりで観に行っていました。多い時で、1日3つぐらいハシゴして見に行った日もあったかな。
グループ展、企画展、ポップアップ…色々みているうちに、個展というものにすごく惹かれるようになりました。

作品だけじゃなくて、展示する空間そのものも、開催までの制作ペースも、販売するグッズも、なにもかも作家さんに任されていて、言ってしまえば"なんでもあり"で、自由で、とにかく羨ましかったのです。

私も、私だけの場が欲しい。個展なら、"私にしか"できないことができるかもしれない

3年生になった今年の8月、思い立ってすぐに、見切り発車でギャラリーさんに突撃してご相談しました。
ポートフォリオもなくて、絵の飾り方もわからなくて、何点作ったらいいかとか、どうやって宣伝したらいいかとか、個展を開こうとするひとの"常識"みたいなものがさっぱりわからない自分を受け入れて下さって、機会を下さったギャラリーイロさまには本当に頭が上がりません。


そうしてはじまった個展の準備。
個展の性質上、"ひとり"だから、私が動かさなくちゃ、私が考えなくちゃ、何も進むわけがなくて。自動的に進むのは月日だけで、間に合うかどうか不安は積もって胃が痛くなる日々。
「いや、自分がやりたくてはじめたんでしょうよ…」
と自分自身に言い聞かせて、必死に制作を進めました。


はじめての展示。
自分をこれまで支えてくれたものやひとや場所、気持ちたちに、ありがとうの気持ちを伝えたくて、"たからもの展"と名付けました。
名付けるということは、他の選択肢を排除することと同じ意味だと思っています。
そして、"意味を持たせる"ということでもあると思っています。
テーマの名前と絵が完成した時は、身の引き締まる思いでした。

ついに完成…!✨



そして迎えた桃の節句!🌸🎎
念願だった個展、『たからもの展』がはじまりました。
私の"すき"で溢れた空間に、次々と素敵な人たちがひっきりなしに来てくださって、その光景を見ているのが本当に本当に幸せで。

誰のためにもならないことに、なんでこんなに一生懸命になってるんだろう。
自分のやりたいことに、こんなにたくさんの人を巻き込んで、何をやってるんだろう。
とか悩んでいた日も、徹夜してもしても何も思い浮かばなかった日もたくさんありましたが、そんなのは全部吹き飛んで。

とにかく、キラキラした顔で作品を見て、聴いてくださっている方々を目の当たりにして、本当に泣きそうでした。
個展のために地方から来てくださった方や、お花やプレゼントを選んでくださった方、お仕事をお休みして来てくださった方もいらっしゃいました。
次も見に来ます、次は見に行きます、関西だったら見に行きます…みたいな、今後の開催のことを気にかけて下さる声もいただいて、本当に胸がいっぱいです。
ちゃんと、届いていたんだな。私にしか出来ないことを、実は出来ていたのかもしれないな。と思いました。
いつも応援してくださっている皆さま、ほんとうにありがとうございます。


3日間が終わって、今回みたいな活動こそ私がやりたかったことだ…!と心から思えました。
でも、これを仕事にしたいかと言われると、少し違うような気もします。
確かに、自分が生み出すものに価値を持たせたいけど、もっともっと純度の高い動機で、届いてほしい人に必ず届く活動であって欲しいのです。これを仕事にしようとしてしまうと、自分の生活を守るために可能な限りのマネタイズをすることにも必死になってしまう気がします。
こんなにたくさんの人が"すき"だと言ってくれる活動、私自身も"すき"だと思う活動は、すきだと思えるまま残しておきたいのです。

好きなことを仕事にする力じゃなくて、好きなことを支える力、自力で守っていく力が欲しいと思いました。
経済的にも、人間的にも、精神的にも、時間的にも。
音大生活最後の一年は、この活動をどうやって守っていくかということに向き合って、自分の人生の基盤を作っていきたいと思います。


大事なことにたくさん気が付けた半年間でした。
そして、ゆめみたいな3日間でした。
個展、やってよかったな。


開催にあって、力を貸してくれた皆さま、レコーディングしてくれたエンジニアさん、一緒に演奏してくれた仲間、当日スタッフをやってくれたお友達、たくさんサポートしてくれた家族、そして素敵な場所を貸してくださったギャラリーイロさま、ほんとうにありがとうございました。

これからも、onyoroの活動はつづいてゆきます。
ぜひ、これからも見守ってください。😌


onyoro
Instagram・Twitter : @onyorogramer


個展の写真たち📸

(最後の2枚以外は、ギャラリーさまにとって頂きました。ありがとうございます!)

入り口から見える景色
だいすきな空間です
おきにいりをあつめました
さわらないでね❗️
おすすめの本も並べたり
衣装も作ってもらいました🫶
お花、ほんとうにたくさん💐
(ここにないものも、、)

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