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温泉レビュー記 第3泉【石川県】山代温泉(20点)

第三回は加賀温泉郷の2つ目、粟津が最弱なのは揺るぎないが山代も知名度の割にカナリのがっかり温泉。本温泉郷を四天王に例えるとシャドルー四天王みたいに全員が個性ある団体ではなくゴルベーザ四天王みたいにどいつもこいつも微妙な感じである。

「つまらなかった温泉のレビューをして楽しいか?」
と思われる人もいるかもしれないが安心して欲しい、私もつまらない。

山代温泉のうんちくとか

金沢からバス一本で来ることが可能で山中温泉の目と鼻の先、金沢旅行でスケジュールがタイトな人は山中温泉を選ぶことをオススメする。
昔は「山代に行く」といえば女遊びに行くことを意味していたらしいが、今の山代にそのような雰囲気はない。因みに加賀温泉郷で女遊びするなら現在は片山津温泉がメインとなっているが温泉でピンクコンパニオンとか風俗を"ついで"に利用する人なんてこのご時世いるのだろうか・・・。
なお、数十年前までは県内の温泉街来客数1位だったが、現在は和倉温泉にその座を奪われている。

※勘の良い人は気づいたかも知れないが、温泉街に中身がない場合はホームページやWikipediaからウンチクを引っ張ってきたりする。

山代温泉に到着

特に入り口らしい看板もなく山代温泉は急にやって来る。
入った直後のハズレ感は粟津温泉と似ており、温泉街的情緒は皆無。

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これが山代温泉の看板地図である。
若干のズラしを入れた面白い地図で評価したい。

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総湯(温泉街の中心)に向けての写真、時々左右に旅館があったりするが土曜日でも人の気配は無い。因みにここが山代温泉の「温泉通り」と呼ばれるメインストリートである。シャッターと汚いアスファルトと過密な電線が期待値を下げてくれる。

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こういう温泉街を見てると「観光協会の人たちは観光客にこの街を浴衣で歩かせる気があるのだろうか・・・」と度々考えてしまう。

山代温泉の中心(古総湯)

温泉通を抜けると塗装路と古総湯が迎えてくれる。
見ての通り最高の外観で内観も優れており、加えて名前が「古総湯」と歴史がありそうだが2009年に出来た新しい温泉である。

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こんな感じで古総湯を中心にラウンドアバウトしており山代温泉の中心として全面にアピールしているのがわかる。

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山代温泉の古総湯周囲

古総湯のそばに景観を意識した通りがある、ココから見れば割と期待できそうな気もしたのだが

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入ってみると甘味処と観光案内がぽつりと有り、テナント募集のような空き家があるのみ、両端の用水路に水を流せばさぞキレイなのだろうが機能している様子はなかった。

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スグ横に星野リゾート(ただし界)がある。

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星野リゾートならこの退屈な街をなんとかしてくれると期待したい所だがホームページで周辺観光を調べると大きくnullの文字がお出迎えするのに加え、古総湯を除いて山代温泉とは関係ない観光地の紹介しかなかったから本当に何もないのだろう。
念を押しておくが山代温泉から兼六園(金沢)は「周辺」と言える距離ではない。

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近場に足湯もある。足湯にしては異様に広々としている。
立地は最高だが何故か地味に目立たない。

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山代温泉 古総湯

山代温泉のメインであって全て。
2009年に出来上がったと前述したが、「1886年の内装」を再現したという触れ込みで作られた(建て直された)。

浴室はこんな感じ。建物に入って靴脱いだら即浴室。
洗い場など余計なもの一切なしで、脱衣場も同じ部屋にある。

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これが湧出口、ちょろちょろという感じで湧出量は多くはなさそう。
なかなかに熱く、うめる手段が(湯揉み板しか)無いため入れない人は裸になって終わるだろう。無味無臭無色透明と熱い以外に特徴は見られない。

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床はなんと九谷焼。
足ざわり良しグリップ良し、九谷焼を踏むという背徳感はないが贅沢感は味わえる。実はこれ一枚一枚手書きなのでミリレベルで模様が異なるらしい。

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2階は休憩スペースとなっている、飲食もコンテンツも無く広さだけはあるので必然的に空きやすい。

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2階から温泉街を(一望するものもないが)一望できる。
もしFPSで山代温泉が舞台になったらこの矢倉が主戦場になるだろうと妄想するのは私だけではないはず。

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山代温泉 総湯

古総湯と道路を挟んで向かいに総湯がある。
古総湯があるのになぜ作ったのかと疑問視せざるを得ない場所と内容だが、古総湯が上級者向けなので総湯をもう一つ作る必要があったと言われれば納得せざるを得ない。

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こちらは(外観を除いて)歴史とか観光とか意識せず、ただの公衆浴場という感じ。

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総湯感想
期待ハズレも甚だしかった。
古総湯では潤沢に使われていた九谷焼は、ここでは節約したいのかマスキングテープのように壁に小さく貼り付けられており、陶器としても平たい陶器に絵が塗られているだけのものが殆どで古総湯の方にあった立体感はまるで感じられないし、そもそも観光客に見せようと思わせる配置ではない。

湯船は2つあるが、温泉としても少ない湯量を補うかのごとく循環加熱が施されている。湯船の底は吸引力が強く、湯船の横は排水量が強くまさにジャグジー。せめてポンプの出入り口は隠してほしかった。

極めつけは浴槽内のBGM、何故かクラシックが流れている。
温泉+九谷焼+クラシックってなんぞ。
※写真は公式より

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山代温泉 個人的な一枚

温泉街入口の蕎麦屋、ココだけ混んでたの納得の味。
そうめんではなく蕎麦である。

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山代温泉 総括

温泉:10点(50点満点)
古総湯は面白い。
総湯共に泉質に特徴はなく、塩素の香りもする。
外湯はいくつかあるが風景も乏しく入る気になれず。

温泉以外:10点(50点満点)
古総湯周辺はインフラが整っているが、それ以外がダメ。特に山代温泉通りはメインストリートなのに店が閉まってばかりと観光客向けではない。
また、古総湯周辺含め車通りが激しいのも気になった。周りに道路いっぱいあるんだし歩行者天国にすればいいのにとは思う。

筆者ひとこと:山中温泉への道中に寄る程度
古総湯だけは良いが、これだけのために山代温泉に行くのは辛い。自家用車で金沢へ観光する際に寄れるなら、、、という程度。

■ツイッター
https://twitter.com/OnsenAkari

■2020年~に訪れた温泉(GoogleMap)
https://goo.gl/maps/88ZPvLYuk9aH6iZN6


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