海に吸い込まれる

海の街に住んでいる。

車で5分の距離に海があって、
風にのってくる磯の香りが
「今日は海臭い」と表されるほど身近なものだ。

昨日は釣りに行った。
何しても希死念慮は姿を消さない。
むしろ変に妄想して増すばかり。

どのくらい深いのかな
冷たいかな
溺れるってどんな感じ?

ふっと飛び込んでみたくなるあの衝動は
なんなんだろう。

恐怖が好奇心を通り越す時は
体がさわさわする。
そんな自分が怖いのだ。

もし何かがきっかけで間違えて海に落ち、
溺れてしまった時、私は助けを求めるのだろうか。

ドボン。死ぬ覚悟があって落ちたなら
そこで終わり。

あまりにも急だったら、不意にそうなったら
無意識に足掻くかもしれない、「助けて」って。

でもその死のチャンスを待っている自分がいる。
外出てたまたま熊に殺されないかなとか
車に跳ねられたり、上から物降ってきたり…

死んだことに気づかないくらいの即死が理想。

それなのに、やっぱり死ぬ勇気がない意気地なし。
死にたいって妄想するだけで行動できない。
食べたり寝たり、当たり前に生きる行為を
し続ける自分にもむかつく。

そして明日が来る保証もないのに
勝手に明日にも絶望している。

本当はまだ生きていたいの?
認めたくない。






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