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歴史とラーメンとニンジャスレイヤーが好き

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  • 大河ドラマ「光る君へ」を100倍楽しむために

    大河ドラマ「光る君へ」を楽しむあなた方と是非共有したい平安時代のあれやこれや

最近の記事

平安貴族も楽じゃない(大河ドラマ「光る君へ」を100倍楽しむために)【5話/6話】

俺の筆の進みは絶望的に遅い。 世間では「光る君へ」の12話が始まろうとしている中、俺はまだこうして6話の記事を書いている。このままでは一生最新話に辿り着かないのではないかという気さえしてくるが、それはともかくとして、5話から6話ではついにまひろが道長に母の仇・道兼の事を話す。まひろと道長の関係も大きく動きそうな中、宮中でも藤原兼家たちの花山天皇に対する陰謀が少しずつ進展していく。静かに、しかし着実に話の展開が進む中、今回も6話までで気になったところを見ていきたいと思う。 藤

    • 平家の盛衰を駆け抜ける:厳島から壇ノ浦まで(弾丸旅行3日目②)

      ”日本一の景勝地”、鞆の浦を堪能した俺は、余韻を感じる暇もなく車に乗り込み次の目的に向かった。この日の宿泊地は山口県の萩市。今思うと何も考えてないことがまるわかりのアホな移動距離だった。だがこの時の俺は自分のアホさ加減を知る由もなく、意気揚々と西へと走っていた。 我が未踏の地、広島鞆の浦から萩までの間には、俺の全くの未踏の地・広島県が広がっている。なかなか来れない場所だ。そのまま素通りするのはあまりに勿体ない。俺はギリギリまで広島観光プランを考えていた。 瀬戸内の島々の玄

      • 天皇即位の決め手は実家の太さ(大河ドラマ「光る君へ」を100倍楽しむために)【第3話/4話】

        時の流れは恐ろしいものだ。 ちょっと前まで、年も明けて新しい大河ドラマが始まると思っていたのに、いつのまにか二月も終わろうとしている。俺が今この記事を書いている時点で光る君へは七話まで放送されているが、俺はようやく四話を見終えたところだ。そして四話も相変わらず面白かった。 四話のメインは五節の舞だった。ドラマ内でも語られているが、五節の舞は朝廷の年中行事の一つである豊明節会の中で行われるメインイベントだ。当時の貴族の日記である権記などを読んでいると毎年その記事が出てきたり、

        • 大河ドラマ「光る君へ」を100倍楽しむために【第2話/3話】~蔵人頭と藤原実資

          先日、遅ればせながら今年の大河ドラマ「光る君へ」の第1話を見た俺は、その思いのたけが収まらぬまま前回の記事を書き殴った。そうして思いつくままに書き連ねたことで高ぶった気持ちも静まり、俺は改めて録画していた光る君への第2話と第3話を見た。 「第1話こそ楽しめたものの、この先が退屈だったらどうしよう・・・」という俺の愚かな心配も、全くの杞憂に終わった。2話も3話も変わらずに面白かった。あまり馴染みがない平安時代の世界を、映像として見られることが何よりも楽しい。 今回もそんなド

        平安貴族も楽じゃない(大河ドラマ「光る君へ」を100倍楽しむために)【5話/6話】

        • 平家の盛衰を駆け抜ける:厳島から壇ノ浦まで(弾丸旅行3日目②)

        • 天皇即位の決め手は実家の太さ(大河ドラマ「光る君へ」を100倍楽しむために)【第3話/4話】

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        • 大河ドラマ「光る君へ」を100倍楽しむために
          4本

        記事

          “日本一美しい景勝地”~鞆の浦を巡る(弾丸旅行3日目①)

          この記事のタイトルを見たあなた方は、「何が“日本一美しい景勝地”だ」「目立つためにテキトーな事を言いやがって」と、俺の事を何でも誇張して煽り立て、PV数を稼ごうとする針小棒大な詐欺野郎と思ったかもしれない。 だが俺は嘘は書いていない。だって実際にそう言った人がいるのだから。 そういう訳で西日本弾丸旅行三日目の朝は「日本一の景勝地」、鞆の浦から始まった。 鷗風亭の朝:屋上露天風呂と朝食と朝6時過ぎ。鷗風亭にて朝日を迎えた俺は、早速朝風呂を堪能しに屋上に向かった。鷗風亭には屋

          “日本一美しい景勝地”~鞆の浦を巡る(弾丸旅行3日目①)

          大河ドラマ「光る君へ」を100倍楽しむために【第1話】

          1月はあっという間に終わっていった。新しい年が始まったと思ったらいつの間にか慌ただしく時間が過ぎ去っていく。1月は始まりの月だ。年が明け、気分も新たに、物事が刷新され ――― 新しい大河ドラマが始まる。 今年の大河ドラマは「光る君へ」と言う。 俺は今更ながら録画してあった光る君への第一話を見て、大変面白かった結果、急いで筆を取りこの記事を書いているという次第だ。 あなた方は大河ドラマをよく見るだろうか。 実は俺は大河ドラマをほとんど見ない。歴史は好きだ。なので毎年大河ドラ

          大河ドラマ「光る君へ」を100倍楽しむために【第1話】

          正月と日記と時の流れ

          気が付けば年も明け、あっという間に2024年が始まっていた。 俺は季節感を大事にしない男ではあるが、さすがに正月ともなると気分も一新し自然と心浮かれてきてしまう。この浮かれ気分に引きずられ、俺は柄にもなく正月らしいことがしたくなっていた。一年の計は元旦にありと言う。俺はこの一年をスマートに生き延びるため、正月の本屋でシステム手帳を買っていた。 システム手帳。それはデキる大人の必需品。 スーツで決めた大人たちがスマホ片手に皮装丁の手帳を開き、取引先との予定をびっしりと書き

          正月と日記と時の流れ

          岡山と古墳と古代ロマン(弾丸旅行2日目④)

          三泊四日にもなる西日本大横断の旅の二日目もいよいよ佳境だ。吉備津神社にて岡山の神秘に触れた俺は、更なる歴史ロマンを求めて次の目的地に向かった。 吉備津神社の散策を終えた時点で時刻はすでに午後二時を過ぎていた。計画からは大幅な遅れだ。加えてまだ昼飯を食っていなかった俺はかなりの空腹だった。急遽近場の飯屋で腹ごしらえを済ませ、次の目的地に車を走らせた。 日本最大の”登れる古墳“を体感する 造山古墳。岡山市内にある前方後円墳だ。 古墳と言えばだれもが想像するのは大阪府にある世

          岡山と古墳と古代ロマン(弾丸旅行2日目④)

          神秘の都市岡山で我々は恐るべき桃太郎伝承の真実を知る!(弾丸旅行2日目③)

          一人旅2日目の朝は神戸の史跡を慌ただしく巡ることで過ぎ去っていった。 ここから先は思いつきの旅だ。前日のホテルで急遽決めた次の目的地は岡山市。これで兵庫県ともお別れとなる。 岡山を選んだ理由は単純に行ったことがないからだ。というか俺の記憶では本州は姫路より西に行った記憶がない。自分の行動範囲の狭さに呆れる思いだが、俺は同時にこの旅程を楽観視していた。所詮隣の県だ、すぐに着くだろうと。大きな過ちだった。 未踏の地、岡山に降り立つ 俺は意気揚々と第二神明道路を西に向かった。

          神秘の都市岡山で我々は恐るべき桃太郎伝承の真実を知る!(弾丸旅行2日目③)

          源平合戦一ノ谷の古跡を歩く(弾丸旅行2日目②)

          一ノ谷。神戸市街から西へ向かった先にその地はある。現在一ノ谷がある一帯は須磨区と呼ばれ、今では海水浴場などのレジャーで人気のスポットだ。そして歴史的にみると、一ノ谷のある須磨一帯はかつて朝廷貴族の流刑地であり、源氏物語の主人公光源氏が一時期身を置いた地としても有名だ。 多くの物語や和歌に詠まれたこの地が、壮絶な戦いの舞台になった。一ノ谷の戦いだ。 平家都を落ちはてぬ時は平安時代末期。かつて都で栄華を誇った平家は東より迫りくる源氏の軍勢を前に京を捨てて西に逃れた。惨々たる逃

          源平合戦一ノ谷の古跡を歩く(弾丸旅行2日目②)

          楠木正成忠節考(弾丸旅行2日目①)

          七日間の休み。もし旅行の予定を立てるとしたら、諸君ならどこに行くだろうか。娯楽の溢れる大都会で遊びつくす?それとも日常の喧騒から離れて温泉宿でしっぽりと寛ぐ?もしくは視野を広げて、一生に一度は行きたかった憧れの海外へと飛び立つのもいいかもしれない。 無限に広がる夢のような至福の時間。それが七日もの休日だ。 そんな黄金の休日を利用した一人旅の一日目。俺は昼は京都競馬場でギャンブラーたちの人込みに揉まれ、夜は群愛茶餐廳で金冠魚翅餃を好吃していた。それなりに充実した一日目だった

          楠木正成忠節考(弾丸旅行2日目①)

          俺とボジョレーヌーヴォーとトップバリュの戦い

          今年ももうすぐ終わろうとしている。ふと気づけば11月も終わりが近づいている。ほんの少し前まで恐るべき猛暑に襲われ、いつまでたっても涼しくならないと思っていたらこの突然の寒さだ。 もはやこの世界は狂っている。俺は徐々に狂気に蝕まれつつ一日一日を何とか生き抜いている。だが世界がどれだけ狂おうと、毎年必ずやってくるものがある。 今年、それがやってきたのは11月16日…ボジョレーヌーヴォーの解禁日だ。 ボジョレーヌーヴォー それは一年に一度の祭典 ボジョレーヌーヴォー。毎年ニュ

          俺とボジョレーヌーヴォーとトップバリュの戦い

          我在晚上的神戸南京町走路(弾丸旅行1日目後編)

          人間の価値は休日をどう過ごすかで決まる。 休みだからと言って昼過ぎまで二度寝したり、日のあるうちから酔っぱらったり、Youtubeの配信を垂れ流しながらダラダラと過ごすのはナンセンス。 スマートな大人である俺は七日の休みを得て速やかに旅行の予定を立てた。 一人旅の一日目。俺は競馬場で競馬予想片手に声を上げる男たちに揉まれながら必死に馬券を買っていた。そしてあっという間に数万円を失っていた。俺は負け犬だった。だが休みはまだ始まったばかりだ。俺は気を取り直した。 競馬場を脱出す

          我在晚上的神戸南京町走路(弾丸旅行1日目後編)

          初めての競馬場、思い出の菊花賞(弾丸旅行1日目前半)

          社会人に休みなど存在しない。 毎日を労働に追われて心身は摩耗していくばかりだ。 溺れかけの人間が必死に息継ぎするように一日二日ばかりの休日を消費し、また終わり無い労働に向かう日々が永劫続いていく。 週休二日制。国民の祝日。高い有休取得率。お前たちはそんな国や企業が謳う甘言に惑わされてはいけない。そんなものは休日ではない。 純真なキッズの頃は未来に対する不安もなく、休みは純粋に希望だった。 新しい出会いに胸躍らせた春休み。永遠に続くと信じていた夏休み。 年の瀬のせわしなさも

          初めての競馬場、思い出の菊花賞(弾丸旅行1日目前半)

          お前は今すぐ松屋に走れ

          異常気象だなんだと騒がれるようになって久しい現代ではあるが、 今年の異常度は例年の比ではない。 灼熱の夏が終わったかと思いきや9月を過ぎても暑さは止まず、 どうしたものかと思いきや突然の冬のごとき寒さ。 恐ろしいほどの寒暖差から体調を崩された方もおられよう。 だがそんな未曽有の天災の最中、どうしても読者諸氏に伝えねばならない大事件が起こったのでこうして筆をとった次第だ。 そう……松屋の伝説のメニュー、ネギ塩豚カルビ丼が復活したのだ。 松屋――言わずと知れた大手牛丼チェーン店

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