忘れられた蟹ピラフ

今更、何を言っても言い訳なのだが
今年はnoteを活用しようと思っていた。

だが、気づけばもう2月も終わろうとしている。
これはコロナウイルスのせいでもインフルエンザのせいでも、はたまた花粉のせいでもなく、ただただ私の怠惰だ。

冷凍庫に忘れられた蟹ポーションがあった。
一つ言っておくが、これは私の怠惰のせいではない。
我が家では毎年大晦日に蟹しゃぶを食べるのが恒例となっている。しかもわざわざ北海道の市場から取り寄せている立派な蟹。
一度、よくあるネットショップで蟹ポーションを購入したのだが、写真とは全く異なる細々とした頼りない品が届き、大晦日を台無しにして以来、少々高くても北海道の市場から取り寄せることにしている。

そんな高価な蟹を何故忘れたかと言えば、クリスマス当日に旦那が胃腸炎になり、そのまま寝込み年越しをし、ようやく元気になった矢先に、次は私が体調を崩してしまい、とてもじゃないが元気に蟹しゃぶを食べるようなコンディションではなかったからだ。

我が家で蟹しゃぶが登場するのは年に一度大晦日のみ、それ以外は蟹しゃぶの事など考えることもほぼないため、冷凍庫に雑に突っ込まれた高価な蟹ポーションは春寸前まで、ひたすらに眠り続けていたのだ。

先週末、ふと冷凍庫の掃除をした時、このやたら場所を取るものはなんだろうと取り出したのが蟹ポーションだった。
忘れていた、、、。冷凍庫に入れておけば基本的に冷凍臭くならなければ大丈夫でしょ、と思っているのだが、やはり長く起きすぎると味も落ちるのは否めない。年末に購入した蟹ポーションは今でも本来のポテンシャルを保っているのだろうか。アイスや冷凍食品と共に乱雑に突っ込まれていたのだから、もし私が蟹ポーションなら、物凄く嫌気がさして本来のポテンシャルなどとっくに捨てて、美味しく食べてもらいたいなんて思わずふて腐れるはずなので、多分もう蟹ポーションはあの時の蟹とは別物と考えるのが無難だ。

じゃぁこの蟹ポーションをどうしたらいいのか。冷蔵庫に1つジャガイモが残っていたとか、キノコのパックが余っているとか、そんな事は日常茶飯事だが、蟹ポーションが残されているなんて事は滅多にはない。いや、ほぼない。あり得ない。散々悩んだ挙句、蟹ピラフにすることにした。蟹炒飯でもいいのだが、今回は炊飯器1つで簡単に作れるという理由でピラフになった。

お米を2合洗い、水を切って置いておく。これは余談だが、私はお米を洗う時も炊く時も水道水を使うのだが、この事を旦那は良しとせず、洗いの1回目と炊飯はミネラルウォーターでやるようにと口出しをしてくる。それ以来、旦那が近くにいる時にはお望み通りの手順を踏むのだが1人の時は水道水に全てを任せている。どちらもきっと非常識ではないのだろうが、どちらのタイプが多いのか、少し気になる。
そんな事を気にしながら新玉ねぎを半分とニンジン1/4をみじん切りにする。1本だけ残っていたウインナーも細かく刻み、蟹ポーションは水と酒で茹でて手で裂く。お米を炊飯器にセットし具材と水とコンソメを入れて炊飯。炊き上がったらバターと塩胡椒で味を整えたら完成。

蟹ピラフ、想像通りのおいしさで大満足。
また食べたいと思ったが
できれば今年の年末は夫婦揃って健康で過ごし、1年前に食べ損ねた蟹しゃぶを満喫したいものだ。

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