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カスタマーサクセスオペレーション(CSOps)を始めて3か月。150個の改善をして気づいたこと

2022年2月、オンリーストーリーにカスタマーサクセスオペレーション(以下:CSOps)というCS業務の改善を行うポジションが生まれました。

CSOpsでは、毎日アウトプットと題し、日々業務改善を図っています。そして先日、アウトプット数150個を記録しました。

この節目に、社内でCSOpsが生まれるまでの背景、これまでの取り組みやその中で感じた壁などをお伝えします!

国内ではまだ馴染みのないポジションですが、CSOpsの採用や立ち上げを検討する企業も増えてきました。そのような方たちや同じCSOpsの方の参考になれば嬉しいです!

■オンリーストーリーのCSチームについて

カスタマーサクセス(以下CS)は顧客を成功・目標実現に導く仕事です。企業1社1社によって何をもって成功とするかは異なります。そこでオンリーストーリーでは、成果と満足度と活用度から割り出したヘルススコアを各社ごとに設定しています。CSメンバーはヘルススコアと企業のニーズの2つから「今、顧客の成功に何が必要か」を考え、業務に取り掛かっています。

具体的には下記の5つの業務を行っています。

主に5つの業務を約20名のCSチームで行っています。

オンリーストーリーのCS業務の始点は顧客で、次がフロント担当者(サービス運用担当者)、その次が各業務担当者という順で分岐していきます。

つまり、フロント担当者が顧客から吸い上げた意見を基に生まれた業務を各業務担当者へ依頼するフローであるため、フロント業務はCSの要とも言える重要なポジションです。

■はじめた背景

CSOpsを始めた理由はチャーンレートを下げるためです。

解約には事業方針の変更や担当者の異動など様々な要因がありますが、力及ばずサクセスできていない企業がいることも事実です。

その要因として考えられるCSの課題が3つありました。

1. 情報の資産化ができていない
2. 業務の仕組化・効率化ができていない
3. (①②により)プラスアルファの価値提供を生む時間が作れない

それぞれの課題について説明します。

1.情報の資産化ができていない

これまではデータベースはあったものの、更新が追い付かず、顧客の最新情報や業務進捗管理は個人がシートを作成し行ってきました。しかし、情報がオープンにならず、かつ情報更新のタイミングも本人にゆだねられるため「これはもっと早く知りたかった」「進捗を知らなかったら同じ仕事をしてしまった」「○○さんとやり方が異なるため作業しにくい」といったすれ違いや不具合が起きていました。

2.業務の仕組化・効率化ができていない

仕組化は人がしなくていい業務をシステムに置き換えること効率化は人がするべき業務を効率的に行うために(システムを入れ)業務フローを改善すること、と考えています。

CSメンバーは連絡ツール、管理ツールなど10以上のツールを使用して作業しています。オンリーストーリーは、サービスや業務の改善・変更がよく行われるため、それらツールの見直しや連携が上手くできていない部分がありました。その状況下でメンバーからは「Aを使えばこれは自動化できそう」「BにあるデータをCに移すのが面倒」などの声があがっていました。

3.プラスアルファの価値提供を生む時間が作れない

先ほどと同じ内容ですが、社内では顧客に最も近いフロント担当者から業務が生まれることが多く、フロント担当者は社内メンバーへの連絡や業務管理だけでも労力を費やします。

もちろん他にも業務があるため、フロント担当者は比較的業務の多いポジションです。その分業務を抱え込んでしまい、目の前の仕事を遂行することだけで手がいっぱいになってしまうことが多々ありました。

しかしフロント担当者が最も顧客のサクセスに繋がることを理解しています。彼らが忙しいためプラスアルファの価値提供ができる時間を作れていないことが課題であると考えました。

これらの課題を解決するための最適なポジションがCSOpsだと考え、2022年2月にCSOpsを立ち上げました。

■目指す姿・今後について

CSチームが目指す姿は顧客ファーストなCSです。

CSOpsでは先ほど出た3つの課題を解決するために、以下のことを目指しています。

1. データベースやマニュアルの作成を行うことで顧客情報とノウハウを蓄積する(=資産化)

2. ツールを通して人が介在しなくてもいい業務を増やし、ツールの使いやすさと連携を改善する(=仕組化・効率化)

3. ①②の課題を解決して生まれた時間で、CSチーム内での連携方法を改善し、顧客のサクセスに繋がる業務に注力できる時間を作る(=プラスアルファの時間作り)

■これまでの取り組みと壁

CSOpsを立ち上げてから3か月が経ち、これまで大小合わせて合計150の改善を行ってきました。その中で特に有効的だった4つの取り組みをご紹介します。

1.monday.comでの顧客管理、業務業務管理、業務情報蓄積

様々な情報を一元管理できるプラットフォームmonday.comを用いて情報の資産化を始めました。

具体的には以下を行いました。

・顧客の情報・業務を担当者と紐づけ管理
・各チーム*のデータや業務をチームごとで管理
・マニュアルや顧客への連絡文面などの業務に関わる情報を蓄積、管理(CS図書館)
※チーム:複数人のフロント担当者から成るフロントチーム。詳細は取り組み④に記載

定着までの時間はかかりましたが、その分業務のスピードが格段に変わり、メンバーからも好評です!

▼CS図書館の一部

また、「マニュアルや顧客への連絡文面などの業務に関わる情報を蓄積、管理」を行うCS図書館の作成はCSメンバーからの発案でした。CSメンバーの意見を取り入れながら、チーム全体でより良いCS作りを行っています。

2.業務依頼フォームと依頼基準の作成

業務を依頼する際の依頼フォームと依頼基準を作成しました。これにより、依頼した後の管理が面倒である、誰に何を頼んだらいいのか分からないなどの問題が解消されて、人に頼れるチームになり、フロント担当者の時間も増えました。

また、フォームで用意した設問により依頼した際のコミュニケーション工数も削減されました。

3.チーム制の実施

以前は個人個人で業務に当たっていたフロントですが、複数名のチーム制に変更しました。チーム構成はリーダーとなるベテランフロント1名とフロントメンバー2-3名です。リーダーはフロントメンバーの業務や担当する顧客状況を定期的にヒアリングし、マネージメントを行います。これにより、個人によって変わってしまう運用の質が以前よりも向上しました。

4.毎日18時からのCSタイム

CSチーム全員が集まり、重要事項の共有やmonday.comへの記入、協力要請、業務管理などを行います。この時間があることで、今何が重要かが分かるようになり、業務の優先度がつけやすくなりました

■CSOpsを始めて感じた壁

CSOpsの取り組みを始めて、その中で感じた壁もご紹介します。

・改善施策の浸透率が低い
日々の業務を追加して新たな施策を行うことはメンバーの負担になります。

そこで「こう使えるよ」というロジカルな部分だけでなく、「こんな組織にしたいから」という想いも伝えて、施策もCSOpsも好きになってもらえるように意識しました(笑)加えて、施策に協力的であるメンバーには感謝を伝えて、どんどん仲間を増やしていくイメージで取り組んでいきました。

・改善施策の提案がしにくい
CSOPsは現場業務が少ないため、何をしているか分かりにくいポジションです。そのようなポジションの人間が提案しても、僅かながらメンバーは受け入れてくれるのかという不安がありました。

そこで、毎日行ったことを全社スレで投稿するようにしました。メンバーからは「これをやってくれてたんだ」という声が届き、自分自身のメンタルにも効果があったので、Opsポジションの方にはおすすめしたいです!

■終わりに

立ち上げてまだ間もない取り組みですが、今後も顧客ファーストなCSを目指し、CSOpsから目の前の顧客に全力になれる組織を作っていきたいと思います。応援してくださる方やいいなと思った方がいらっしゃいましたらぜひ「♡」ください!

また、オンリーストーリーに興味を持っていただけたら、他の記事も見てもらえたら嬉しいです!


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