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古着との向き合い方。

 こんにちは。こうです。
 今回は古着をより奥深く楽しんでいくために、ぼくが意識している「古着との向き合い方」の一部について書いていきます。


1.ブランドコンセプトと、洋服自体を照らし合わせて見る。

 当たり前ですが、現代では「古着」である服も、当時はブランドが「ブランドコンセプトに基づいて、それを表現するための1ピース」として販売していました。

 どんなに経年変化をした唯一無二の古着であっても、その要素は切っても切れないものです(完全個人のハンドメイドでないかぎり)。

 「そのブランドのコンセプトは何なのか」、「この洋服を用いて、そのコンセプトをどう表現しようとしたのか」を理解する。

 タグやディテールからブランドが確認できることが前提にはなりますが、古着と向き合う上で大切な1つだと思っています。

2.経年変化や使用の痕跡から、唯一無二の雰囲気を味わう。

 古着好きあるあるかと思います。
 そしてこれこそが、いわゆる古着の醍醐味。1点物と呼ばれる所以。

 その洋服が市場に出回ってから、自分の目の前にくるまでの間どんな人の手に渡り、どんな場面でどんな使い方をされてきたか。
 そこからどんな意図や背景が読み取れるか。

 洋服と着用者の歴史、その変遷からにじみ出る雰囲気を味わう楽しさがそこにはあります。 

 また、上記1が確認できないほどダメージのある古着(「ボロ」とも呼ばれる)は、とことんこの視点で掘り下げる楽しさがあります。

3.その服(個体)の新たな魅力や表現物としての可能性を見出す。

 1と2を掛け合わせて見ることで、元々あるコンセプトに経年変化や使用の歴史が上乗せされる。

 そうすることで、より1の意義や魅力を引き出すことにつながったり、その服(個体)にしか出せない唯一無二の存在感が引き出されることにつながったりします。

☆1〜3の具体例


アメリカはニューヨークにて、1890年創業のワークウェアブランド、「FIVEBROTHER」のネルシャツ。80s。

 ファイブブラザーはワークアイテムに特化したブランドで、中でもコットン100%のヘビーフランネルシャツが有名です。

 過酷な作業を行うワーカーたちにとって、そのネルシャツの堅牢さと着心地の良さは「ワークウェア」としてとても重宝されていたといいます。

 ブランドのキャッチコピーが明記されているわけではありませんが、「過酷な環境にも耐えうる堅牢なワークウェアを作る」ことが1つの方針だったのではないかと思います。
 
 それを、パターンが豊富で着回しが効き、かつ綿100%の堅牢な「ネルシャツ」というアイテムで表現できる。
 ワーカーから愛され、重宝されてきた事実がそれを物語っています。

 そして、このネルシャツは経年や摩耗によって、若干の色褪せ感や生地のダメージ、汚れが見受けられます。
 洋服の種類によってはマイナス要素になりかねません。

 ですが「ワークウェア」としての起源がある「ファイブブラザーのネルシャツ」。
 だからこそ、そのダメージを「ワーク、もしくはデイリーユースとして愛されてきた歴史」「歴史を重ねてもなお、着心地と堅牢さが保たれている」という魅力と捉えることができます。

 またそれらの要素を備えているからこそ、経年から見てとれる生地や雰囲気の「表情の変化」「味」として楽しむことが可能です。

 これは、ワークウェアとしてのコンセプトをもったファイブブラザーが作る、堅牢なネルシャツだからこそ実現できていることではないかと思います。

 ブランドのコンセンプトと着用の歴史ゆえの雰囲気から、上記1.2.3を体現しているアイテムといえます。

4.まとめ


 1.ブランドコンセプトと、洋服自体を照らし 合わ 
 せて見る。


2.経年変化や使用の痕跡から、唯一無二の雰囲気を
 味わう。


=3.その服の新たな魅力や表現物としての可能性を
  見出し、より奥深く洋服を楽しむことができ
  る。


 今回は以上となります。
 最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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