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導くということ - リーダーの二面性(前編)

 いわゆる中間管理職と言われる立場は、社員であると同時に管理職でもあり、都合よくその立場を利用されてしまうこともあるでしょう。また、その立場になると、社員だったら文句も言えるけど、メンバーのことを考えると我慢してしまおうという状況にも陥るかもしれません。いわゆる板挟みという状況です。しかし、そのような環境になること自体、健全とは言えません。そのような環境にならないためにも日々のリーダーとしての活動が重要になるのではないでしょうか。

 管理職になったとしてもその上にまた管理職がいるのが普通です。最も、社長に至ってはそうではありませんが、それでも相談役が存在するでしょう。また、右腕、左腕も存在することでしょう。人事上の上下関係も時には大切ですが、人事上の上司のいうことが常に正しいわけでもありません。最終的には、自分自身の判断を信じることが重要です。ただし、会社や組織においては、権限の範囲というものが定められているので、あくまでもその域を出ることなく処理することが肝心です。そして、自分の権限範囲外に関しては、その権限を持っている人に委ねることが必要になるでしょう。テレビドラマなどでは、その時点でもみ消させれてしまうかもしれませんが、現在の企業活動においては、透明性が重要視されていますので、多くのライン同士が意見を交換して対応してほしいことを会社に求めればきっと改善されることができると思います。

 ラインになったら、自分を導くのは自分だと思うべきです。ラインになった瞬間に責任の量は格段に増加することになります。その分、収入が増加するかというとそうでもないのが日本の実態ではないでしょうか。しかし、責任範囲が増えるということは、自分の裁量で実施できることも増えるということなので、それまでできなかったことに挑戦できるようになったということも「収入」というか、自分を「育成」する原資だと考えるとモチベーションを上げられるのではないでしょうか。

 私自身、社員からラインになった後は、どんな組織にすべきか、何ができるかということをよく考えていました。周りのライン仲間を動かすこと、上位のラインに理解してもらうこと、部下の信頼を得ること、お客様の満足度を上げることなどなど考えることはたくさんありました。結局は、自分自身が社員であり、ラインであるということを考えると、自分自身を自分の部下だったらと仮定して考えることが一番わかりやすいのではないかと思ったことがあります。つまり、自分をもっと成長させるために自分はどんな助言ができるのかということを考えるわけです。そしてその結果が組織を変えることだと判断したら、翌年の組織に対して上司に提案するという行動に出るということができるようになるわけです。


<後編に続く>


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グループリーダーや部下を持っている管理職の方達の日々の迷いを共有し少しでもヒントになるような記事を目指して描いていきたいと思います。

経験から得られた、社員に対する育成や組織に対する取り組みということを私なりに綴ってみたいと思います。

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