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【ロジカルシンキングの基礎】雲雨傘理論とは


雲雨傘理論とは、物事を論理的に考えるうえでの基礎的な理論です。

「雲が出ていて雨が降りそうだなあ」
「濡れたくないので傘が必要だ」


よくある日常での一場面ですが、これを分析することでロジカルシンキングの基礎が見えてきます。

■ 3つに分解する


① 雲が出ている

事実、現状、要因

② 雨が降りそう

情報、解釈、予想

③ 傘を用意する

行動、対策、提案


3つのステップに分けて物事を考えます。

これだけで課題解決のためのロジカルシンキングが成り立ちます。 


事実 → 解釈 → アクションプランの提案


の順番で考えましょう。

■ やってはいけないこと

① 事実の把握を疎かにする


しっかりと事実・現状を把握しましょう。

どんな課題があって、何が要因で、現在はどのような状況にあるのか。


例えば医療現場において、患者の状態を把握しないことには、薬を処方することもその場で処置することもできません。

事実を正しく認識・把握をしましょう。

② 事実と解釈を混同する


課題解決の提案を行う際、事実と解釈を混同しないように注意しましょう。

事実と解釈の混同とは…

「この車は100万円だから安い!」

「100万円」は事実ですが、「安い」は主観による解釈です。

人によっては「100万円」は高く感じるかもしれませんし、自動車のブランドや車種、グレード次第では格安かもしれません。

事実と解釈を切り離して考えるようにしましょう。


それでは、この車を会社の営業車として購入するために上司に提案するという場面で考えてみます。

① 事実の把握

この車の現状や、営業車がなぜ必要なのかの背景など事実をしっかりと把握します。

「100万円」というのは、車体本体のみの価格なのか、諸費用はかかるのか、車の車種は何か。
営業車で必要な車は人が乗れれば良いのか、荷物を積むのか、安い方がいいのか、見栄えが良い方がいいのか。

課題解決のため、必要な事実を把握します。

② 事実と解釈を切り離す


事実と解釈を切り離す際には、解釈の根拠を明らかにします。

「100万円」の車がどうして「安い」のか理由を考えます。


ビジネスにおける根拠とは、まず第一に「データ」です。

「100万円」は相場から見てどうなのか、他の車と比較してスペックはどうなのか。

データが不足していたら「仮説」です。


荷物運搬用の車なのであれば、

会社の倉庫にある大きな脚立を運ぶかもしれないから、後部座席を倒せる方がいいかな。

長距離移動するかもしれないから、燃費が良い方がいいかな。

高速道路を使うかもしれないから、ETC車載器も準備するべきかな。

そして最後に「経験則」です。


この車種を運転したことがある。
見た目以上に荷物が載るし、小回りが効くので運転しやすい。


上司への報告・プレゼンの際、『事実』だけはNGです。『解釈』だけでもNGです。


悪い例1

部下「営業車購入の件ですが…この車は100万円です。購入したいです。」

上司「何故この車を提案したの?100万円は妥当な金額なの?」

部下「妥当かはわかりませんが、予算内に収まっているので…。」


悪い例2

部下「営業車購入の件ですが…この車を購入したいです。」

上司「何故この車を提案したの?」

部下「かっこよくて、いい感じだからです。」

■ まとめ


『雲雨傘』で営業車購入を提案してみましょう。

部下「営業車購入の件ですが…この車を購入したいです。

【雲(事実)】価格は諸費用込みで100万円です。大きな荷物を荷物を載せることができるバンです。

【雨(解釈)】同じ条件で類似した車を探し、3社から見積を取りましたが、この車が最も安いです。スペックや相場から見ても適切だと思います。

【傘(提案)】この車を購入したいと思いますのでご承認お願いいたします。」

上司「OK!承認します!」


簡単ですね。笑
実際には提案のタイミングで資料を提示するべきですし、上司からの質問もあるでしょう。


事実、解釈どちらが抜けていてもいい加減な提案になってしまいます。


ロジカルシンキングの基礎として、雲雨傘理論を意識してみましょう。


本日もありがとうございました。

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