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スポーツ障害と栄養


お久しぶりです🙇🏻‍♂️

今回の話題はスポーツ障害の治癒と栄養についてです。

この分野については研究途中のところが多く正確なエビデンスは少ないですが、

少しでも参考にしていただけると幸いです!

1.リハビリ中は食事を減らすべき??

怪我のリハビリ中でしばらく走ることができない時、食事の量を減らしたことがある人は多いのではないでしょうか。

通常の練習ができていた時よりも運動量が少なくなるため、いつもよりも空腹を感じなかったり、普段通りに食事を摂ったら体重が増加してしまうのではないかと心配になりますよね。


実際に長距離選手Aがペース走を行った場合と選手Bが自重負荷のみでのリハビリを行った場合、消費エネルギーには以下のような差が出ます。


リハ

(自重リハビリは60分間休憩なしでやり続けた場合!)

この消費エネルギーの違う両者が、選手Aの消費エネルギーに見合うような食事を摂ったら



リハビリのみ行った選手Bは摂取エネルギー>消費エネルギーというバランスになってしまいます。

リハ2

選手Bはこのバランスが長期的に続くと、体重・体脂肪の増加が起きてしまいます。

体重・体脂肪量が増加すると、復帰後に身体にキレが出なかったり別の部位(特に膝など)の障害につながるリスクがあります。

体重増

しかし!摂取エネルギーを減らせばいいわけではありません。

↑ここが重要


2.怪我を治すにはエネルギーが必要!!

怪我からの治癒過程では、普段より多くのエネルギーが必要になると言われています

怪我は身体にとって”異常”が起きている状態です。

それに対応し治癒するためには、普段必要な分に加えてさらに多くのエネルギーが必要になるからです。


だとすると、
運動量が減ったからといって摂取エネルギーを極端に減らしてしまうエネルギー不足になります。

エネルギー不足になると治癒に時間がかかってしまいます。

さらに、不足しているエネルギーを他の組織(=骨格筋)から補填してきてしまい、骨格筋量が減少してしまう可能性があります。

そうなってしまうと、体重増加時と同様に

復帰に時間がかかってしまう
・いわゆる“キレのない”感覚になりやすく、元のパフォーマンスにまで戻すのに時間がかかる

というように悪い連鎖が起こっていきます。。全力で避けたいですよね。


リハ③



3.自分のエネルギーバランスを把握しよう


エネルギー摂取が多くても、少なくてもいけない。

ではどうすればいいのか?

「何をどれだけ食べればいいのか」が明確に提示できれば安心できるのですが、

実はリハビリ期の適切なエネルギー摂取量の正確なデータは出されていません。

怪我の種類、程度、リハビリの内容や進捗度合いによって個人間でかなりの差が出てしまい一概に言えないためです。


そのため、

自分がその日リハビリのメニューでどのくらいのエネルギーを使ったのかを把握することは大きなポイントになると考えられます。

ここでいくつかリハビリメニューの例とおおよその消費エネルギーの計算をご紹介します!

リハ④

ちなみに通常の練習での消費エネルギーはどのくらいかというと、

リハ5


エアロバイクなどの有酸素運動は、同じ運動時間で比較すれば消費するエネルギー自体は普段の運動よりもむしろ多い!のです。



4. 最後に

ここまでお話しして一つ注意してもらいたいことがあります。

必ずしも体重増加=体脂肪量の増加ではありません。

適切な負荷をかけてリハビリを行えば筋肉量が増え、体重が増加しパフォーマンスが上がることもあります。

単純な数字の変化よりもその要因はなにか?が重要になってきます。

体組成分析のできる体重計などが身近にあれば利用することをお勧めします。

体重や運動量の管理はなかなか選手自身だけでは難しい所ではありますが、

怪我の治癒にもエネルギーが必要

②リハビリ中の体重増加は必ずしも悪いことではない、要因が重要

③自分のリハビリでの消費エネルギーに見合った摂取を!

これらを抑えていただければと思います!

最後までありがとうございました😊

次回は治癒に効果的な食べ方についてお話したいと思います!

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