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事例からヒントを得て、自分の理想の住まいをつくる|リノベと暮らそう。

せっかく家を購入するのなら、自分好みの空間にしたい。だけど、リノベーションって初心者には難しそう……。そう感じている方もいらっしゃるかもしれません。

この連載では、実際にomusubi不動産で物件を購入され、リノベーションしたお客さまのおうちにお邪魔し、物件はどうやって探していたか、購入を決めるときはどんなところを大事にしていたかなど、購入前に気になるポイントをお聞きしていきます。

今回ご紹介するのは、物件購入にあたって長年住まれていた賃貸から引っ越されたという、本間さんご夫妻のお宅。

プロフィール
名前:一生さん(デザイナー)、貴子さん(デザイナー)
専有面積:93.91㎡
間取り:2LDK
築年数:46年
契約タイプ:購入


物件探し〜契約までの道のり

ここからもそう遠くないエリアで、以前は賃貸のお部屋に9年ほど住まれていたという本間さんご夫妻。愛着のあるお部屋からリノベーション物件の購入に至った経緯についてうかがいました。

一生さん「以前の家は当時新築で、立地も妻の実家から近く便利だったんですが、二人とも戸建の家で育ったので、いつかは一軒家の家に引っ越そうと考えていました」

▲完成直後のLDKの様子。梁や天井部にオイルコーティングした木材を残すことで、古民家のようなほっとする空間に。

戸建の中でも、新築ではなくリノベーションできる中古の物件を選んだのは、ある友人ご夫婦のおうちへ遊びにいったことがきっかけだったのだそう。

貴子さん「もともと選択肢として、これから先何十年もローンを組んで新築の一軒家を建てるイメージもあまりなかったんですが、だからと言って中古物件をリノベーションしたらどうなるかもあまり想像がつきませんでした。そんなあるとき、友人夫婦のおうちへお邪魔したら、たまたま中古をリノベーションしている物件だったんです。友人に『これはどうやるの?』と質問していろいろと教えてもらったり、実際に見てみることで、『こういうふうになるんだ』とイメージが湧きました」

譲れなかった条件

物件を決める際、ポイントとなるのが「譲れない条件」。おふたりのお話されるご様子から、「これだけはないと困る」というよりは、「こうだったらいいな」というイメージがいくつかあったようです。

一生さん「一階は友だちを呼んで一緒に食事をしたりしたいなと考えていたので、リビングにある程度広さがあって、居心地のいい空間になりそうな物件を探していました」

▲左から貴子さん、一生さん
▲もともとは壁側にキッチンがありましたが、料理中もダイニングの様子が見えるように配置を変えました

一生さん「また、植木や植物を部屋の中に置きたいと思っていたので、日当たりも気にしていたかもしれません。ただ、リビングの窓が通常のものよりも大きく、もともとあったものから二重窓に変えたので、その分コストは結構かかってしまいました。古い家はどうしても耐熱や防寒に弱いので、結果的には変えてよかったと思っているんですけどね」

▲「ゆくゆくは外のお庭にリビングの床と同じ高さのウッドデッキを置きたい」とおっしゃっていました
▲飼っている猫のチッチくんは、ときおり窓の外の様子を気にして見ているそう。

本間さん宅ならではのビフォー・アフター術

古いおうちの場合、最近の物件とは少し仕様や規格が異なることがあります。リノベーションをしている途中で、そのことに気づくこともしばしば。

貴子さん「この家は、お手洗いの天井が低かったんです。業者さんに天井を上げてもらおうとご相談したところ、『これ以上上げるのは難しい』と。そこで、床を少し下げてもらうことにしました」

▲天井が低いことをカバーするために、床の位置を下げるアイデア。廊下とお手洗いの床にちょっと段差があることがわかります

リビングには、後付けのブックシェルフがすてきな作業スペースが。ちょうどいいくぼみに見えますが、本来はまったく別の用途で使われていた場所でした。

一生さん「ここはもともと和室の床の間だったんです。壁を取っ払い、ひとつの洋室にしたことで余剰の空間になっていたんですが、本棚とデスクをつけることで、うまく活用することができました」

床の間の右隣にある、元押し入れスペースの建具と、その横のリビングの扉はご自身で見つけ、業者さんに頼んで取り付けられています。

貴子さん「わたしたちはなんでも自分でやってしまうので、建具の新規製作やリメイク、取付まですべて自分たちでやっていますが、気に入った建具を見つけて大工さんに相談すれば、細かなサイズ調整はしてもらえると思います。もしくは『こういうものをつけたいです』と事前に相談してみるのもいいかもしれませんね」

▲自分の気に入った建具を取り付けられるのも、リノベーションならではの魅力です


住んでみたことによる変化

以前から住んでいたエリアということで、生活圏内は大きく変わらないようですが、賃貸からリノベ物件へ引っ越したことで変化もあったと言います。

一生さん「住む前に自分たちで壁を塗ったりしていたので、愛着が湧くようになったというか。いきなり完成された状態を見たわけじゃなく、通いながら少しずつ変わっていく様子を見ていたので、住み始めてからもよそよそしさがなかったですね」

▲壁の漆喰ほか、剥き出しになった天井部分もご自身で塗装されています

貴子さん「植物だったり、部屋に置くものを探しに出かけることが増えたかもしれませんね。家にいる時間もですが、家にかける時間が長くなったように思います」

▲お部屋の中だけでなく、玄関やお庭にも植物がいっぱいありました


おわりに

最後に、リノベ物件に住んでみたい方に向けたアドバイスを教えてくださいました。

一生さん「僕らもそうだったように、リノベーションした物件をいくつか見ておくことはすごく大事だったなと思います。ぼんやりとイメージを持っていたけれど、実際の空間を見ることで、やりたいことがより具体的になっていったので。工務店さんや業者さんにも『こんなふうにしてほしい』と伝えやすくなりますし」

貴子さん「うん、見ておいてよかったなと思いますね。omusubiさんの内見でも『古いスペースでもこうやって使い勝手のいい新しいスペースになるんだ』とか、『押し入れだったところにこういう建具を入れるとこんな収納になるんだ』と、リノベーションのイメージが湧くアイデアを知ることができたので、どんなことができるのか想像がつきやすくなりました」

一部だけでも、自分たちで手をかけることで、愛着の湧くおうちへと育てていけること。理想のイメージを具現化するために、実際のリノベ物件を見てアイデアの引き出しを増やすこと。リノベーション物件に住む先輩として、リノベーションをする上でのヒントをたくさんお話いただきました。

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omusubi不動産プロデュースのリノベーションにご興味を持ってくださっている方、またリノベ素材の物件購入を検討している方などに向けて、毎月イベントを開催しています。今月のイベント詳細、お申し込み方法は下記のページをご覧ください。



撮影・取材=ひらいめぐみ

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