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育休中に異動と降格。「妊娠・育児を理由に不当な扱いを受けたことによる会社都合退職」である事が退職後に認められました。


※このnoteは妊娠・育児を理由に不当な扱いを受け悩んでいる方の参考にして頂くために、順を追って書面の画像を掲載していますが、特定の会社や個人を非難するものではありませんので、会社名・個人名は黒塗りにしております。

1、 20年以上勤めた会社を辞めました。


このnoteを読んでくれているあなたも、育児の真只中でしょうか?

毎日の育児、お疲れ様です。

子供が産まれてから生活リズムが一夜にして変わり、子供優先の毎日でなかなか自由な時間が取れないと思いますが、どうかご自身を労わってくださいね。

もしあなたが、妊娠・出産を理由に会社で不当な扱いを受けて悲しい想いをされているのでしたら、その心が少しでも軽くなることを祈ります。

私は、育休中に異動と降格の辞令を頂きました。

異動と降格を取り消すように交渉しましたが叶わず、20年以上勤めた会社を退職しました。

この内容を公開するかどうか悩みましたが、同じような悩みを抱えている人がいるかもしれないと思いnoteを書くことにしました。

私が勤めていた会社は大企業の子会社で、子育てサポート企業「くるみん」を取得していました。



育休や職場復帰後の短時間勤務制度もあり、子育てに理解のある会社だと思っていたのですが…。


2、 育休中に異動と降格の辞令。


産休に入る前、私は「営業部の主任」という立場でした。

同じ部署の同じ役職で復帰する予定で産休・育休を取得しました。

その育休中に、直属の上司から電話を頂いたのですが…

「1年間のブランクもありますので、○○サブリーダーでお願いします。」

との内容でした。



産休・育休中のは考課ランクが未記入に。「評価なし」という事でしょうか…。



社内で発表された辞令を見て、元上司や同僚、元部下にあたる人たちから

「本当にいいんですか?」

「辞令の内容、おかしくないですか?」

「ちゃんと、会社に確認したほうが良いと思います。」

そんな連絡が来ました。

そこで私は,会社に異動とお降格の理由を確認する「確認書」を提出しました。

3、 会社に確認書と申入書を提出。


回答がしやすいように、記入式の回答書を送りましたが…



届いたのは回答書ではなく、こちらの書面でした。
驚いたことに、書面には「降格ではない」と書かれていました。


そこで次に、産休・育休を理由に異動や降格をすることは違法なので、元の部署と立場に戻していただく事をお願いする「申入書」を提出しました。


そして、届いた回答はこちら。



申入書への回答を要約すると、

「違法な事はしていないので戻しません。」

との内容でした。

4、 退職を決意。



その後、労働基準監督署に事の成り行きを伝えたところ、

「異動と降格を認めると違反になるので、会社は絶対に異動と降格をしたことを認めないと思いますので、調停したほうが良いですよ。」

と勧められました。

ですが、会社とのやり取りするうちに、私の中で会社への不信感が大きくなり…。

「不信感を抱いてまで、今の会社で仕事をする必要はないのでは?」

「調停や、その他に使う時間がもったいない…。」

と感じるようになってしまい…

自分の貴重な時間を会社に捧げることは無理だと判断した私は、退職届を提出しました。

その後ハローワークで退職の理由について尋ねられ、

「自己都合退職ではなく、会社都合での退職ではないか?」

との判断で、会社への調査や同僚や上司の証言をもとに

「辞令は明らかに降格であること。」

「妊娠・育児を理由に不当な扱いを受けたことによる会社都合の退職」

との判断を頂きました。

退職して、ようやく自分の主張が正しかったと認められたのでした。

5、 女性活躍とは…⁉


「男女平等」「女性活躍」が叫ばれる現在は、寿退社が当たり前だった数十年前に比べると、産休や育休も取得しやすくなり、子供を産んでも働き続けやすくなっていると思います。

かつては、働き続けたくても会社を辞めなければならなかった女性や、産休や育休が取得出来ずに大変な想いをした女性もいたことでしょう。

少しずつ女性が働き続けやすい環境が出来たのは、過去に涙を流しながらも、歯を食いしばって頑張りぬいた女性たちがいてくれたお陰なのだと感じます。

よく耳にする「女性活躍」。

この言葉が使われる状況によっては、

「子供を産んでも、男性並みに働くなら活躍させてあげるよ!」

そんなニュアンスを感じてしまうのは私だけでしょうか。

そしてこれは女性だけの問題ではなく、
労働環境や日本の子育てへの取り組みの問題でもあるのだと感じます。

人員に余裕がない職場では、産休や育休を取得している人の穴を埋める人たちも大変ですし、男性たちだって苦しんでいると思うのです。

企業や個人だけの努力だけでは難しい問題が沢山あるのではないでしょうか。

女性だけにスポットを当てるのではなく、すべての人が活躍しやすい環境づくりが必要なのではと感じます。

子供を産んで

町の中は男性目線で作らたモノや仕組みが多いことに気が付きました。

おむつ替え設備の無いトイレ、

ベビーカーや車椅子では通れない段差…
 
子育と両立が大変な労働環境…。

子供を産むまでは何とも思っていなかった景色でしたが、こんなにも多くの事が「強者に適した設定」になっていることに驚きました。

「私は今までこんなことすらもわからない、想像力に欠けた思いやりのない人間だったんだ…。」

当事者になって、ようやく気が付いたのでした。

子供や女性が暮らしやすい世の中は、お年寄りや障がいのある方…

全ての人が暮らしやすい世の中なのではないでしょうか。

世の中を変えていくのは、一人一人の想いと声と行動。

だから、私は小さくても声をあげたいと思います。

本当の意味で女性が楽しく働きながら子育てできる優しい世の中を目指して。



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