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SNSにおいてブランド力を意識した運用を実践しよう【第12回利益を生み出すマーケティング】

本記事はエイドリアン・スライウォツキー著「ザ・プロフィット 利益はどのようにして生まれるのか」をマーケティングに応用した内容となっています。

利益アップにつながらなければマーケティングに価値はない「利益を生み出すマーケティング」というタイトルで、利益につながる実践的なマーケティング手法を紹介しています。

第12回は「人間の心に潜む非合理性-ブランド利益モデル」に基づいたマーケティングを紹介します。

ブランド利益モデルとは、要約すると

①積み上げた時間と賃金がブランド利益につながる

②ブランド戦略の巧さや品質の高さがより良いブランド力につながる

③重要なセグメントでブランド力を持てば、想定以上の効果が得られる

という3つで構成されています。これを現代マーケティングに応用して説明します。

SNS運用は継続することが何よりも大切

ブランド利益モデル①「積み上げた時間と賃金がブランド利益につながる」については、現代マーケティングにおけるSNS運用継続の重要性を示唆してくれています。

SNS運用はランニングコストが発生し、更新し続けるのが大変ですが、それによって積み上がったコンテンツとアカウントのパワーこそが、ブランド力としてプラットフォームで大きな資産になります。今数万、数十万とフォロワーがいるアカウントも、投稿数が1,000を超えていたり、ツイート数が1万を超えていたりする場合が多いです。数年前からコツコツと継続的にコンテンツを積み重ねてきたことで、今の成功があります

では、どのように、どのくらい継続すれば良いかというと、以下の2点を参考にしてください。

・1つのコンテンツあたり1時間かけて作る

・毎日欠かさず365日投稿し続ける

上記の「継続」が、コストパフォーマンスで見たときに最も効果的だと考えています。「もっと頑張りたい」という場合は、多少コストパフォーマンスは下がりますが(もちろんパフォーマンスは上がります)

・1つのコンテンツあたり1.5時間かけて作る

・毎日2投稿を365日投稿する

これができると、アカウントの成長はかなりスピードアップします。

こうして時間とコストをかけ続けることで、アカウントはブランド力を手にし、利益につながっていきます。

より良いブランド力につながるSNS運用

ブランド利益モデル②「ブランド戦略の巧さや品質の高さがより良いブランド力につながる」に関して、ここでは「より良いブランド力につながるSNS運用」を解説していきます。ブランド戦略については別の機会に詳しく説明します。

SNS運用においてブランド力を高めるためのポイントは以下の3つです。

・ロゴやクリエイティブにお金をかける

・世界観を統一する

・胡散臭さを出さない

それぞれ詳しく説明します。

ロゴやクリエイティブにお金をかける

「ブランディング」として真っ先に頭に思い浮かぶのが「ロゴ」だと思いますが、SNSにおいてもロゴはかなり重要です。「ロゴがおしゃれで、なんか好き」という感情を抱くユーザーも意外と多いのが事実です。ロゴは適当にあしらえず、デザイナーに頼んで作り込んでください。

コンテンツのクリエイティブに関しても、適切に作り込んでください。「クリエイティブ」は「デザイン」とは異なります。あまりにおしゃれさを優先しすぎて、コンテンツの中身が見づらくなってしまっては元も子もありません。マーケティングの一環としてのデザインという位置付けで、ビジュアル的にわかりやすく、なおかつ人々の好感を得られるクリエイティブ制作を行いましょう。クリエイティブだけでチームが存在するのが理想です。

世界観を統一する

特にInstagramではプロフィールを閲覧したときに投稿がズラッと並び、そこで世界観を演出できます。投稿の表紙をブランドの世界観に合わせて制作し、その雰囲気を保つようにしてください。

Twitterや他のSNSでも、各コンテンツでテキスト制作や動画編集のガイドラインを作成し、言葉の言い回しや動画トランジションの形式を最初から統一して積み重ねることで、ユーザーが「世界観が統一されている」という印象を抱くようにしましょう。

胡散臭さを出さない

SNSでブランド力を高めたいのであれば、必ず「胡散臭さを徹底的に排除する」というアプローチをとってください。具体的には

・プロフィールに「ノウハウはこちら→(URL)」という文言を使わない

・「もっと知りたい方はプロフィールへ」というツイートをしない

・SNSで直接ものを売ろうとしない

とにかく「何かを買わせようとしている感」は禁物です。とことんユーザーのためのアカウントを構築しましょう。SNSから収益を上げる方法は他にもたくさんあります。

以上を踏まえてSNS運用に取り組むことで、ブランディングに成功することができます。

「どの部分でブランド力を持つか」が大切

ブランド力を持ったSNS運用を開始する前に、「そのブランド力は本当に最大限の価値をもたらすのか」を考えるべきです。

というのも、ブランド力が高いSNSは確かに一定の効果が見込めますが、せっかく時間と労力をかけるのであれば、「想定以上の効果が得られるセグメント」でブランド力を手にした方が良いからです。

例えば同じ美容系のセグメントでも、「美肌」と「ダイエット」ではどちらが想定以上の効果が得られると思いますか?

個人的には「美肌」の方がその効果が大きいと思います。なぜなら、美肌のノウハウは男性にも大いに刺さり、特に最近では「美容男子」という言葉が流行っているように男性も美肌への関心が高まっている時代にあるからです。「美肌」を選ぶことで女性向けの美肌のブランド力を、そのまま男性むけの美肌のブランド力として活用して新たなSNSを立ち上げることも可能です。このように「どの部分でブランド力を持つか」に対して知恵を絞って考え抜いてみてください。「もっと最大限の効果を発揮するブランド力はないか」を徹底的に考慮しましょう。

まとめ

今回は「ブランド利益モデル」に基づき、特にSNS運用についてブランド力を意識した実践的なアプローチを紹介しました。ポイントをまとめると

1投稿あたり1時間かけて制作し、毎日投稿を継続する

ブランド力を高めるSNS運用の鍵「ロゴやクリエイティブにお金をかける」「世界観を統一する」「胡散臭さを出さない」を実践する

最大限の効果を発揮するブランド力を見極める

の3点です。これからSNS運用を行う方、現場のSNS運用に問題を抱えている方はぜひ参考にしてください。

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