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憧れの国、ニュージーランドへ|オークランド1日目

4月28日、19時、私たちはシンガポールのチャンギ空港にいた。
22時ごろのフライトなのだが、早めにチェックインを済ませ、ニュージーランド入国に向けての諸々の準備、確認を念入りにしていた。
なぜそんなに確認しているかというと、ニュージーランドは食品の持ち込みに関して、非常に規制が厳しいからだ。

チャンギ空港

調べたところによると、事前に申告すれば持ち込める食品と、申告しても持ち込めない食品があるとのこと。
申告しても持ち込めないものは、手作りの食品、卵、肉、魚、乳製品、野菜、果物、蜂蜜、種、、、など。
私たちは、シンガポールで買ったチリソースと米粉パスタを持ち込むために、前日にネットで申告書を提出していた。米粉パスタは卵が使われていないものだったので持ち込み可能。チリソースも原材料を見る限り、多分大丈夫。
故意でなくても虚偽の申告をしてしまった場合は罰金400ドル(約4万円)。
罰金も痛いけど、全てはニュージーランドの農業や生態系を守るため。


とりあえず、絶対に持ち込めないと思われるエッグタルトとチキンパイを食べる。

店員さんに8個セットで買うと安いからと押し売りされそうだったが、全力で拒否した。
こちらも美味

それから、リュックのポケットの片隅に身に覚えのないガムが入っていたなんてことを避けるために、全ポケットを徹底チェック。
何も入っていないだろうと思って見ていくと、まさかの龍角散のど飴が出てきてギョッとした。危なかった〜。残り2粒だったのでその場で食べ切った。

さらに、種子の持ち込みも禁止で、使用済みのキャンプ用品なども持ち込み禁止というのを見て、私たちは気づいてしまった。
もしかしたら靴の底に、、、
この日、いろんな所を歩いたので、綺麗である自信がなかった。ウェットティッシュを取り出し、靴底を念入りに拭く。種子がどうこうのレベルではなく、もはや除菌の域。
ベンチに座って靴底を拭く姿は、側から見たら奇妙だったかもしれないが、ニュージーランド入国の為の神聖な儀式のように思えてきた。
そして、全てがすっきりと整った。

チャンギ空港で晩ごはん
最後の最後で、やっと食べられたチキンライス。

ご飯を食べた後、飛行機に乗り込むまで、時間を持て余しふらふらしていたが、椅子が空いていたので座って待つことに。
向かい側に年配のご夫婦が座っていて、とてもお洒落だったので目がいってしまった。いつかこんな穏やかな雰囲気の老人になりたいなぁとぼんやりと思っていると、夫もそのご夫婦を見ていたようで、私にこう言ってきた。

「あの向かいの奥さんが読んでる本、俺が持ってきた本と同じ!」

え〜〜!!すごい、偶然。
でも偶然とひとくくりにしたくないような不思議な感覚。

その本とは、「三体」というS F小説。

この広い世界で、無数に存在する本の中で、同じ場所で同じ本を持ち合わせる確率ってどれくらいなんだろう。

いくつになってもS F小説を楽しめるって素敵。
私もこの本を読むのがとても楽しみになった。


      *    *    *


22時、シンガポール航空の飛行機に乗り込む。

約10時間の空の旅。
あまり熟睡はできなかったが、気がついたら朝になっていた。

機内食

初めてベジタリアンメニューにしてみた。おなかに優しい。

空から見るニュージーランドの大陸。
自然が多く、美しい。


オークランド空港に到着。
時差の関係で、ニュージーランドは昼の12時半。

預けていたスーツケースを受け取った後、ついに入国の荷物検査の時がきた。あれだけ念入りにチェックしていても、初めてのことなので、やはり不安である。
20分ほど列に並び、私たちの番がきて、検査官のカウンターへ向かう。パスポートを見せて、少し質問されただけですぐに通された。

きっとこの後に、すごく精密な機械か何かで細かく荷物検査されるのだろうと、ビクビクしながら進んでいく。

すると前方から、係員さんに連れられて可愛い中型犬がひょこひょこやってきた。
可愛いなぁとじっと見ていたら、においを嗅がれた後に、前足でリュックをぽーんと蹴られた!
思わず、なんでやねんと犬につっこんでしまった。係員さんはニヤニヤしている。
それでも問題なかったようで、すぐに外に出ることができた。
え、これだけ….?もう終わり?
犬への信頼の厚さに感動。そして無事に入国できたことに安堵した。

ニュージーランドは秋だと聞いていたが、外に出ると想像以上に寒い。
すごく空気が軽くて、肺にスッと入ってくる。
雨が降り始めた。日本で雨の降りはじめの時にするあの独特なにおいが、ニュージーランドではしない。

これから、予約しているホテルがあるオークランドの街の方へ、バスで向かう。
バスでの支払いに使うカードを購入。

買い方がわからず、通りすがりのお姉さんに聞いてなんとか買えた。
優しいお姉さん、ありがとう。

カードを買えたのはいいが、今度はどこのバス停で待てばいいのかがわからない。バス停の表示がシンプルすぎる。もちろん時間も書いてない。
とりあえず、Cityと書いてあるバス停で待ってみる。

数分待ってバスはきたが、そのバスは、明らかにこの青いカードを使えるバスとは違う種類のバスだった。
運転手さんに聞いて、オークランドのスカイタワーまで行くとのことだったので、その場でお金を払い乗せてもらった。

運転手さんの髪型、素敵

オークランドの街に到着。雨はやんでいた。
予想以上にたくさん高いビルがあって、驚き。

すっきりと洗練されたおしゃれな都会、という印象を受けた。
人が少ないのは月曜日だからなのか、ひっそりとしていた。

ホテルにチェックイン。
部屋の暖房を強めて、暖まりつつ、体を休める。
気がついたら外は真っ暗。軽くご飯を食べに出かけることに。

フードコートのような雰囲気のところに行ってみた。
軽く食べられそうなハンバーガーを選択。

店員さんがのんびりしているのが、いい。

ヴィーガンバーガーを注文。夫のはチキンバーガー。
全部植物性とは思えないくらい味もしっかりしていて、ソースも濃厚で、とても満足できた。

何件かのお店のメニューを見てまわったところ、どこもヴィーガンやベジタリアンメニューの選択肢があることに驚いた。
環境の保護や動物愛護、健康への意識が高い人が増えてきているんだろうと思われる。

今回ニュージーランドに来た目的は、観光とニュージーランド移住を視野に入れた調査をすること。
調査と言っても大袈裟なことではなく、食べ物や水、物価、人、雰囲気などを見ていくだけである。
今日オークランドに半日いて気がついたことは、ニュージーランドの人の英語の発音が、全く聞き取れないこと。悲しいくらいに。
この1週間の滞在で、少しでも聞き取れるようになりたい。



オークランド2日目は、フェリーで島に渡ります。
旅の記録、続きます。




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