見出し画像

食べれなかったクリームパン

神楽坂
品がある

かぐらざか
響きがいい

ここを歩くのが好きだった
入り組んだ迷路のような路地を歩くのが好きだった

写真を撮りがら歩くのが好きだった
はんなりという言葉が似合う場所

いつも飯田橋から神楽坂駅の方へ歩いた
ここを歩きたいからそうした

神楽坂駅の近くに客先があって
そのすぐ近くのパン屋さん

神楽坂を歩くのは決まって夕方
肩を落とし余っている総菜パンを買う

車窓から眺める夕陽
夕陽に染まった雲がパンに見える

食べるどころかかお目にかかることもできなかった
亀井堂のクリームパン





励みになります