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環のストーリー

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生きる姿を、音楽と。環のストーリーを紹介します。
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#自分

下高井戸での違和感は私のアラーム?

声が大きいなと思った。 下高井戸駅の本屋で待っていると、吉田くんが若干の汗を滲ませながら…

西新宿の夜が明ける

引っ越すことになった。例によってまた転職をするのだ。しかも前に勤めていた会社に戻る。なか…

杉並で静かな正月を過ごせたこと

2023年12月31日。私は東京駅行きの上り新幹線に乗っていた。パートナーの実家から一人、自宅に…

西新宿でふと気づく役割

縛られるのがこの上なく嫌いだ。 誰でもそうかもしれないが、自分は特にその気持ちが強いと思…

吉祥寺で表舞台に立って泣いた日

体調は悪かった。正直なところ外に出ていいかどうかはギリギリな日だった。 2023年10月28日、…

練馬の環状8号線でチャリに乗っていた高校生は高円寺に行かないそうです

環状8号線を走っていて練馬あたりを通るとむずむずする。それは高校生の頃の恥ずかしい記憶が…

浅草にある橋のたもとのお寿司屋さん

幼少期の記憶は「前世の記憶か?」と思ってしまうほどに薄い。しかし小学生になる前、父と浅草にあるお寿司屋さんで食べたマグロの握りのことだけは覚えている。橋のたもとにある数段の階段を降りて、左にくるりと回ると引き戸に紺色の暖簾がかかっていたお店だった。 店内は白っぽい電気で、白い服を着たすし職人がいたと思う。すごく活気があるわけでもなんでもなく、和食屋やそば屋的な馴染みやすい雰囲気だった記憶がある。慣れないカウンター席に座らされ、グレーっぽいスーツを着た父がはにかむ。 「マグ

平穏な毎日はきらめく

理由はわからないが、怯えていた。誰にも言わずじっと耐えてきたという意識がある。 それは何…

余白が力になる

17時59分。スマホを取り出して時計のアプリを立ち上げる。 秒針を横目に、パソコンに終業時刻…

31歳で始めたアルバイト

最近、アルバイトを始めた。頻度は月に1回くらい。 どんな仕事かというと、大好きな大好きなバ…

「全部嫌だ」って言いたい時期なんです

「あーあ、今日もキレてたな」と思う日が続いている。 このもやもやの正体はなんなのだろうか…

コミュニケーション能力を伸ばしすぎました

人とコミュニケーションをとることが、本当に本当に得意なのである。 職場の先輩と話している…

感情にエビデンスは必要ない

空港で仕事の電話を終えると隣の席に座っていた淑女に話しかけられた。 「あなたってもしかし…

急に服が似合わなくなったときがチャンスだ!

仕事終わり、友達とご飯へ行った。 何気ない会話を二、三して、ファッションの話に話題が移った。 芸能人のファッションとか共通の知り合いとか。あーでもない、こーでもないと話していると、急に自分が恥ずかしくなった。 自分の格好は、ライブで買った灰色のパーカーの中に白色のワイシャツ、茶色のコーデュロイ生地のズボンを履いていた。 どれも気に入って買ったものだ。ライブグッズに込めた思いも、ワイシャツの着心地も、ズボンのデザインも。だけど、なぜか急に恥ずかしくなった。 「あれ、俺ダサいな