シェア
みづなか抄|奥野
2021年8月1日 12:12
わたりゆく季節を幾度かさぬれど鳥は求むるいとしきかのひと/奥野 *思わず涙が出た。ごく初期に詠んだ一首。(*2013年4月詠草)我ながら、なんの飾りもてらいもなく大好きなそのひとをまっすぐにまなざす意志が伝わってきて…。そうなんだよなあ。むしろこっぱずかしいくらい愚直で直球であるほど、想いの中枢をつらぬいていくことがある。いまはもうこんなふうには詠めないけど。父からの手紙もそうだっ
2021年6月2日 04:58
神々の悦楽を聴け幽冥に舞ふ花びらの密度無限に/奥野
2021年5月20日 16:33
雨うるみかのひとに哭(な)く日々もまた歌なりてこの歳月を愛(め)づ/奥野(滝本晃司さんの数ある雨曲たちに捧ぐ*)
2021年5月7日 19:54
目覚めゆきかたちづくらるいのちへとわれみちてゆけ かの日かのひと/奥野
2021年5月7日 20:54
あなたには翼があつて天の火を身のうちにほらやどして綺麗/奥野
2021年4月20日 08:44
永遠に緑色(りょくしょく)はある。千年の雨のそそげるしじまの後に/奥野
2021年4月17日 16:52
うつくしいうつくしい日に降り立つて 春 のはら 雨 しんとして雨/奥野
2021年4月15日 00:50
すでにこのはじまりを知る身体にはゆふぐれに立つ竜が棲みをり/奥野
2021年4月12日 13:11
かのひとの指のたどれるすべらかなまろみの涯てにかの果実あり/奥野
2021年4月10日 07:10
乳白に眠りて落ちてあたためむあなたへみちた身体は静か/奥野
2021年4月8日 19:05
忘れゐた日々を夢野にふきかへし雨の日いろに透きゐる獣/奥野