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浅香唯さんと僕たちの物語。

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「浅香唯」さんと、文字を打つと僕のテンションが上がります。僕たちの生活に、浅香唯。
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2021年1月の記事一覧

夢を見失う。

夢を見失う。

バスが来ない。
寒い。
慎太郎は、スマホでイヤホンから流れる浅香唯の「Believe Again」をリピート再生しながら、自分に今「夢」がないことについて考えていた。

慎太郎は一週間前に、唐突に悩みが消えた。
悩みの七割が「過去の後悔」。あとの三割が「未来への不安」だと肉屋の大将から聞かされ、
「だから過去のことを忘れてしまえば悩みの七割は消えるってことさ」
と、唐揚げと豚バラ肉を三百グラム買わ

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膝を見たって恋は見えない。

膝を見たって恋は見えない。

帰宅道。
冷え込む。速足。

スタスタと駅に近づく。
イヤホンから聴こえる浅香唯の曲シャッフルが「ボーイフレンドをつくろう」。
と、駅前で数人、居酒屋やメイドカフェのチラシ配りがチラホラ。メイドが寒さに耐えつつ、ニコニコと男性の人見知りを刺激しているときに、少し距離を置いて、和服にほっかむり、ボワボワのジャンパーを着せられて、生気なくチラシを差し出す、居酒屋バイトらしきお姉ちゃん。
チラッと顔を見

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お告げかしら。

お告げかしら。

こんな夢を見た。

彼女が突然怒り出し、
「ミニ四駆と、こんにゃくと、吉野家の牛丼の並みと、炭酸水と、浅香唯のMELODY FAIRを今すぐここへもってきて!」
と、大声で叫ぶ。

僕は、慌てて、そこら中を駆け回り、あちこちから揃えていくが、なぜか、一番簡単そうな、こんにゃくが見つからない。

こんにゃくが、ダイエットとウィルス撃退に役立つと、テレビで騒がれ始めたのと、こんにゃく製造者の大規模スト

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