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大河内健志短編集

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#散文

新説坂本龍馬暗殺 5話 あとがき

この作品を読まれた坂本龍馬ファンの方は、さぞかしがっかりされたことでしょう。誤って同士を…

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初めて自転車に乗れた日の思い出(『天国へ届けこの歌を』より)

 私が、補助輪なしで自転車に乗れた日のことは、今でも鮮明に覚えている。  補助輪を外した…

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悪魔のささやき 5-1 (『夕暮れ前のメヌエット』より)

 ゴルフ場に着くと、すでに田中と二代目社長は先に着いていた。業界新聞で見たことがあったの…

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悪魔のささやき 5-4 (『夕暮れ前のメヌエット』より)

 「田中さん、申し訳ない」  田中の額にぽたぽた水滴が落ちた。それは、自分から滲み出た血…

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娘が旅立った時(『天国へ届けこの歌を』より)

 「コーダミツキ」を目の前にして、話を聞いていると、一人娘のカンナと二人でいるような気が…

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新説坂本龍馬暗殺5-5(『龍馬が月夜に跳んだ』より)

 服部が、藤吉の強烈な羽交い絞めで落とされようとした時、抜き身の手槍を手にした大石が、疾…

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『饗宴 』(前半)

 人通りが少なくなった。  道行く人は、誰もが伏せ目がちに、逃げるように急ぎ足で行き交う。何かを恐れているように、何かから逃れるように、何処に行こうとしているのだろう。  街は、色を失ってしまった。戦禍に巻き込まれた街のように、全てがグレーの濃淡で描かれてしまうようになった。  何処かで見たことのある風景。  でも思い出せない。  確かに、私はこの風景を見たことがある。  この鼻の奥に埃が入ったようなにおい。思い出せない。でも確かに、私は嗅いだことがある。  遠く

日はまた昇る

「coronavirus」 何と美しい言葉だ 言葉とは裏腹に、何処に世界中を震撼させて、人々を不幸…

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無への旅立ち

耳鳴りのする静寂。吸い込まれるような暗闇。 身体が軽くなって宙に浮かぶ。そして、流されて…

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『スカイフック』あとがき

 2018年10月、大腸がんの為、2週間ほど入院していました。その間に書いたのがこの『スカ…

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