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空き家活用を軸に、これからの暮らしをつくる-南さつま市地域おこし協力隊募集 前編-

南さつま市では坊津地域の2地区(清原・久志)にて地域おこし協力隊(以下:協力隊)を2名(各1名)募集します。

それにあたり、協力隊を受け入れる上で市の担当者や先輩移住者、そして、受入地域の皆さんの人柄を知ってもらうためにインタビュー取材を行いました。

前編では南さつま市総合政策課まちづくり推進係の羽生大真さん、先輩移住者の大郷健さん・かおりさん

中編では清原地区の『清援会』会長・清川直人さん、清原地区鈩迫自治会長・米山茂穂さん

後編では久志地区の『久志校区元気づくり委員会』会長・楮畑武さん、役員の藤井泉さん

それぞれお話を伺っていきます。

皆さんの人柄や想いに触れて、今回の募集に関して参考にしていたただけたらと思います。

募集要項はこちらから。

<南さつま市の特徴ついて>

南さつま市は鹿児島県の薩摩半島南西部に位置しています。

観光面では30年以上続く一大イベント『吹上浜砂の祭典』が開催され、毎年多くの観光客で賑わっています。また、サイクルシティとして自転車専用道路の整備や『ツール・ド・南さつま』の開催等でスポーツを活用したまちづくり事業も展開しています。

海岸線の北西部は砂丘地帯を形成し、日本三大砂丘の吹上浜ではカイトサーフィン、南西部の変化に富んだリアス式海岸を有する坊津地域や笠沙地域ではダイビングといったマリンスポーツも盛んです。自然の恵みも多く、魚釣りでも有名なスポットが多く、週末は多くの釣り人で賑わうといいます。

産業面では漁業や畜産、農業、製造業が中心で、その中でも吹上浜砂丘を活かした砂丘らっきょうは市の特産品の1つです。地域内外問わず、多くの人に長年愛され続けています。

写真提供:南さつま市 吹上浜砂の祭典
写真提供:南さつま市 吹上浜砂の祭典
写真提供:南さつま市 双剣石

<担当者インタビュー・南さつま市総合政策課 羽生大真さん>

まずは、南さつま市総合政策課・羽生大真さんに市役所で従事されているお仕事や、今回の募集に至った背景等のお話を伺いました。

南さつま市総合政策課・羽生大真さん

Uターンしてから、今まで知ることのなかったまちの魅力を知る日々

(Q)南さつま市へ入庁したきっかけは?
羽生:僕は南さつま市で生まれ育ち、大学卒業後は10年程県外で働いていました。連休等で帰省し、家族や同級生と会うたびに「地元に戻って働きたい」「働くなら地元の人のためになることをしてみたい」といった気持ちが次第に強くなり、Uターンすることにしたんです。それで南さつま市役所へ入庁しました。実際に入庁してみて、地域の皆さんと接する機会も多く、やりがいを感じています。

(Q)南さつま市に戻ってから変わったことは?
羽生:入庁してから4年間まちづくり推進係としてお仕事させてもらっています。地域の方と接する機会が増え、同級生以外の繋がりが広がりました。仕事以外ですと、消防団に入団していまして、仕事で関わる以外の方との接点も増えてきました。仕事や活動を通して、今まで知らなかったまちの人や魅力を発見することが多くて、日々楽しく過ごしています。

協力隊、行政、地域が一体となり課題解決を

(Q)清原と久志の魅力は?
羽生:2地区とも「やりたい」と思ったことに対して前向きな活動をされている方が多いです。清原では『清援会』の若い世代の皆さんが地域を盛り上げるために、伝統芸能や祭り等の企画をされており、彼らの活動をきっかけに清原に移住された方もいます。久志は高齢者が多い地区でありますが『久志校区元気づくり委員会』の皆さんを中心に、問題に対して向き合い、未来に向けて懸命に行動されています。それぞれの地域に対する愛着や誇り、そして、結束力が非常に強いと感じました。

(Q)今回の協力隊募集における背景は?
羽生:南さつま市の加世田地域以外の過疎化が年々進んでいる状況です。また、空き家も非常に増えています。そういったことを踏まえ、移住施策と空き家対策を進めなければならない現状にあり、協力隊の制度を導入することにしました。課題解決のために、協力隊単体ではなく、行政と地域も一体となって、事業を推進していきたいと思っています。南さつま市内の様々な地域に協力隊の導入についてヒアリングを行ったところ、清原地区と久志地区の2地区が受入地域として手を挙げてくださった次第です。

順を追って、地域や自分の将来を見据えたサポートを

(Q)協力隊に対してアドバイスは?
羽生:地域の皆さんが非常に前向きなので、まずは積極的に地域へ飛び込んでいただき、溶け込んでもらうことかなと思います。1年目は人間関係や信頼関係といった、地域のことを知る・人と深く繋がる。そこを重点的にしていただけたら、任期の3年間は充実したものになるのではないかと。そこから順を追って、具体的なミッションを遂行する上でのサポートを行うので、一緒に頑張っていきましょう!

(Q)協力隊に対するサポート体制は?
羽生:我々行政や地域の受入体制の基盤はできています。そこは心配いりません。第三者でもある地域おこし協力隊サポーターズ鹿児島の支援も、身内に相談しづらいことがあれば、そちらのご紹介もできます。また、3年間丸々ミッションだけではなく、協力隊卒業後の起業等の準備もあると思いますので、そこについても動いていただいて大丈夫です。協力隊や地域の将来を一緒に見据えながら、楽しく活動できたらと思います。


<先輩移住者インタビュー:大郷健さん・かおりさん>

続いて、先輩移住者の大郷健・かおりさんご夫妻にお話を伺いました。

「ここに住みたい」と思える理想の場所

(Q)坊津に移住しようと思ったきっかけは?
健:移住前は南イタリアに住んでいて、そこで私が病気になってしまったんです。妻が「「災い転じて福と成そう!」と安心安全な日本で暮らしたい」「田舎で子育てをしたい」と思い、妻が気に入った南さつま市の海辺で夫婦と幼い子供2人の移住先を探すことにしました。

かおり:イタリアで南さつま市内の小学校等のHPを見ていたら、『坊津学園』に目が留まりました。授業の一環でダイビング体験やカヌー体験等をやっているのを知り「都会では体験できない面白いことを学べる場所が良い」と感じ、坊津エリアに絞ることにしたんです。

(Q)移住の決め手は?
健:南さつま市の移住担当の部署へ相談に行くと、南さつま市の海に近い物件を案内してくれたんです。最後に丸木崎展望台を案内してくれて、そこには青い空や海、そして、緑の山々が広がっていて「ここに住みたい!」と心の底から思いました。

かおり:翌日に担当の職員さんが「大郷さん!明日にでも入れる住宅がありますよ!」と連絡をくれたので、すぐに見に行ったんです。その物件が気に入って「ここでお願いします」と即決でした。それが6年前になります。当時対応してくださった市役所職員の方々のおかげです。

大郷健さん

坊津で育つからこそ、身につくもの

(Q)移住されて困ったことは?
健:正直、移住してから困りごとはほとんど無いのですが、唯一困ったことは光回線が繋がっていなかったことです。なので、移住当初はイタリア時代の友人と連絡をとる際は、うまく連絡ができなかったのを覚えています。最近、光回線が南さつま市全体で繋がったので、その問題も無くなりました。

かおり:ありがたいことに坊津に移住してからウチの子供たちはのびのびと育ってくれました。鹿児島市のアーケード街で大きな声で歌いながら歩いたり、都市部の空港へ行くとエスカレーターですれ違う人たちに坊津でするような挨拶をしたりと、良い意味で困っていますね(笑)。

(Q)移住されて子育ての点で良かったなと思うことは?
かおり:坊津には既成概念に捉われず、たくましくてカッコよく生きる大人たちが身近にいらっしゃいます。だから、その大人たちと日々接していれば、生きる力や考える力が自然と身について、本当の充実した楽しい人生を送るための選択ができるのではないかと思っています。

健:子供たちにとって「将来何をしたいのか?」を見つけるには良い場所だと思います。たくましい自然や大人たちと思う存分遊べばいいし、失敗や成功を繰り返していけばいい。その中で様々な物事の価値に気づき、自分の想いを実現していってほしいです。

大郷かおりさん

フラットな視点で自ら地域に飛び込む勇気を

(Q)協力隊に期待することは?
かおり:坊津に住みながら、この土地だからこそできることを見つけて仕事を創っていける方に来ていただけたら嬉しいです。待つ姿勢ではなく、「これをしたい」と自分から地域に飛び込んでいけば、皆さんその姿勢を見てくれるし、困ったときは助けてくれます。

健:「〜〜では〜〜だったのに….」といった概念を持ち込まず、フラットな姿勢で地域に溶け込んでほしいです。自分から地域に交わっていこうとする勇気と努力、そして、何よりコミュニケーション能力は必要だと思います。

(Q)協力隊にアドバイスは?
かおり:初めて住む土地で誰かに声をかけたり、想いを打ち明けたりするって緊張しますよね。でも、実際私たちが移住してから、この地域で良い人にしか出会っていません。だから、まずは第一声をかけてみてください。その一声が始まりで暮らしも仕事も居心地良いものになるはずです。

健:都会から移住されると人間関係や付き合いで戸惑いがある部分も出てくるかもしれません。自分と考え方が違うから「間違っている」「自分が正しい」ではなく、地域の皆さんの価値観に触れながら、じっくりコミュニケーションをとること。それが一番大事かと思います。

<中編・後編のご紹介>
ここからの中編・後編では、受入地域でもある清原地区・久志地区について。それぞれの地域住民の皆さんの人柄や想いに触れていきます。

中編はこちら

募集要項はこちら。

インタビュー・撮影・執筆:上 泰寿(編集者)
取材サポート: 南さつま市総合政策課 まちづくり推進係
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お問い合わせ
ご質問等は下記へお問い合わせください
南さつま市総合政策課 まちづくり推進係 担当:羽生
電話番号:0993-76-1507

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