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【地域おこし協力隊サポーターズ鹿児島 メンバー紹介:代表 吉村佑太】

『地域おこし協力隊サポーターズ鹿児島』(以下:サポーターズ)について知ってもらうにあたり、メンバーや活動紹介を毎月行うことにしました。そうすることで、地域おこし協力隊(以下:協力隊)の皆さんへメンバーの想いを届け、顔が見えるようにすることで、少しでも相談しやすい体制ができたらと思います。

まず、簡単にサポーターズの活動内容(第1章)を、その後、代表である吉村佑太氏の想い(第2〜5章)について紹介していきます。

『地域おこし協力隊サポーターズ鹿児島』の活動内容について

●サポーターズは
・協力隊関係者同士の相談体制の構築
・受け入れ先自治体の協力隊担当者を支援
・任期終了後の出口づくりを支援 等

を目的に設立された任意団体です。

●活動内容は
・受入自治体に対する導入および伴走支援
・協力隊の相談支援
・協力隊の活動や定着支援 等を

行っています。

●令和3年度活動実績について
・活動・定着支援事業(令和3年度鹿児島県地域おこし協力隊支援業務委託)
・相談支援及びプッシュ型支援(令和3年度鹿児島県地域おこし協力隊支援業務委託)
・導入及び伴走支援事業(市町村より個別受託)
・県内優良事例調査、OBOGパートナーとの連携・協力体制構築(自主事業)

それぞれの詳細は以下のデータを参考にされてください。

続いて、サポーターズ代表の吉村佑太氏にインタビューを行いました。



広大な鹿児島で顔の見える体制づくりを

吉村:サポーターズのメンバーは鹿児島県内の協力隊OBOGや自治体の職員で構成されています。鹿児島は離島を含むので広大なため、同じ鹿児島とはいっても、地域の現状や協力隊の抱える悩みはそれぞれです。

僕たちはそんな状況でも、協力隊の皆さんに対する日々の相談対応や研修設計等について、顔が見える相談体制を作り、自治体を越えて連携し協力し合うことができるように活動しています。

サポーターズの立ち上げに背中を押してくれたのは、僕の想いに賛同し手を挙げてくれた仲間たちの存在でした。

現役の協力隊やそのOBOGだけではなく、自治体の協力隊担当者の支援がいるのではと僕たちは考えています。協力隊を導入しても、どのように活用したらいいかわからずに悩んでいる担当者も多いからです。

だからこそ、元担当者を含め、協力隊の担当者である自治体職員がメンバーにいることは非常に心強いと思っています。担当者としてのノウハウを同じ自治体職員の視点で伝えることができるのですから。

地域おこし協力隊サポーターズ鹿児島 代表 吉村佑太

地域おこし協力隊にとって必要な支援とは?

吉村:サポーターズを立ち上げようと思ったきっかけは協力隊として活動した現役時代の経験にあります。例を挙げると、地域との関わり方や行政予算や活動費のことで悩んだ時、誰に相談しても自分の状況を理解した上でのアドバイスはもらえなかったんです。その都度、自分なりに調べて知識を増やしていきました。

正直、その状況にあるのは僕だけかと思っていたんです。でも、他のエリアの協力隊と話をすると、皆さん同じような状況で色々と悩んでいることを知りました。

あるエリアの協力隊から相談を受けた時に僕の経験を伝えると「ありがとう、助かったよ」と言われたんです。その時、協力隊側に対して必要な支援があるなと感じました。

それが何かといったら、活動を円滑に進めていくための支援や相談、そして、心の拠り所になることじゃないかと考えました。そのような支援者がいないのであれば、仲間と共にやりたいと協力隊時代に考えていたんです。

その後、県から協力隊の研修設計を依頼される機会があり、改めて僕の考えていることが必要な支援だと確信してきました。

協力隊に対する積極的な支援や受け入れを行っている副代表の加藤潤さんや仲間たちの声もあり、2019年7月に設立することになったんです。

地域おこし協力隊初任者研修の1コマ

自分だからこそできること

吉村:僕は2016年7月から日置市の協力隊として3年間過ごしました。卒業後のことも考え、任期中に起業をし、自治体や地域と連携し、日々模索しながら事業を進めていきました。

しかし、中々思うとおりにはいかず、任期終了を迎えた時期に核となる事業を創ることができなかったんです。それでも色々とチャレンジしましたが“鳴かず飛ばず”で、苦しい日々が続きました。

新型コロナウィルスが蔓延し、さらに追い討ちをかけるようにやりたいことが形にできなくなって、それまで事業として展開していたものを縮小や閉じる選択をすることにしました。

現在は一人体制で事業を展開しており、そのうちの1つがサポーターズ関連です。

僕は協力隊の任期中も卒業後もたくさん壁にぶつかってきました。でも、それは辛かったといったマイナスな捉え方ではありません。本当に良い経験をさせてもらった財産だと思っています。だから、今まで関わってくださった自治体の方々や地域の方々には感謝の気持ちでいっぱいです。

他のエリアでも過去の僕と同じように苦しい状況にある協力隊はいると思います。そういう隊員たちに僕の経験を事前に話すことによって、違う選択肢を考えるきっかけになると考えています。

地域に入って活動する協力隊だからこそ生まれる選択肢が出て来るので、皆さんに対し、その時どう考えて、何を選択したのか、その結果を経験として話せることは非常に大事だと思っています。

正解なんてない

吉村:協力隊の任務を遂行するにあたって「色々なことがあっていい」「これが正解なんてない」、そう思っています。同じ鹿児島でも半島が2つあり、離島もあって、同じ半島でも地域の現状や文化が違います。

似たようなケースがあっても「それぞれ同じような対応をすればいい」「アドバイスをすればいい」わけではありません。

僕は相談があったら「経験則を元に頭ごなしに決めつけない、場合によっては、アドバイスをあえてしない」ことを大事にしています。まずは、一旦受け止めることからなんじゃないかって考えていて…。

相談する人によっては「ただ聞いてほしい」と思って連絡してくる人もいます。だから、相談時は傾聴と頷き。この2点を心がけているんです。

今年の夏で設立から3年経とうとしています。嬉しいことに今年度はサポーターズと共に現役隊員を支援する仲間が増えました。少しずつ体制が整いつつあります。

そんな僕たちから協力隊の皆さんにお伝えしたいのは「困ったら本当に頼ってほしい」ということです。

ギリギリまで我慢してから相談をされても、それは末期癌と同様で手の施しようがない状態になっている場合があります。

でも、もっと早い段階、例えば「ちょっと風邪かな?」と感じる段階で相談しにきてもらった方がありがたいです。聞くことによって、早めに対処し解決できることがあると思います。

ただ、まだまだサポーターズの認知度も足りないですし、協力隊の皆さんが気軽に相談できるような顔の見える雰囲気づくりもこれからだと思っています。僕たちなりに少しずつそんな体制づくりをしていきたいです。よろしくお願いします。

(終わり)

取材・執筆・撮影:上泰寿(編集者)

【お問い合わせ先】
地域おこし協力隊サポーターズ鹿児島事務局
お問い合わせフォーム:https://forms.gle/D3JN2SyiEWkyk68D6
メールアドレス:okosapo.kagoshima@gmail.com

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