【任期後の選択肢を広げるKagompass-カゴンパス- 】
『地域おこし協力隊サポーターズ鹿児島』(以下:サポーターズ)について知ってもらうにあたり、メンバーや活動紹介を毎月行っています。地域おこし協力隊(以下:協力隊)や行政職員の皆さんへメンバーの想いを届けることで、顔が見えるようになり、少しでも相談しやすい体制ができたらと思います。
今回は昨年度から取り組んでおります『Kagompass-カゴンパス-』について紹介していきます。サポーターズ代表の吉村氏からお話を伺いました。
任期後の選択肢を広げられる仕組みづくりを
協力隊の任期は最長で3年。
任期中に、自分の暮らしの基盤を固めながら、同時に仕事もつくっていかないといけません。
起業以外に就職という選択肢もありますが、地域外の企業との接点がないのが現状だといいます。
実際、3年間で起業までに至るハードルの高さもあり、任期後に地域から出てしまうケースも多いのだとか。
その問題を解決するために生まれた取り組みが『Kagompass-カゴンパス-』です。
「全国の中から、今いる地域を選択してくれた隊員に引き続き鹿児島に住んでもらいながら活躍してもらいたい。その仕組みを作らなきゃいけない。そんな想いから始めました。」
「ただ、3年間で任期後の定着のためにやりたいと思える仕事や、働きたいと思う就職先を探すのは大変。自治体からは隊員の出口をどうサポートしてよいかわからないとの相談も多い。そこで、鹿児島の企業に協力してもらう方法を考えました。」
「隊員は急に就職できないですし、企業側もいきなり採用は難しいと思います。だから、まずは関係性づくりからから始めました。」
昨年度から始まったこの取り組み(※)は日本初だそうです。
第1回目はオンラインにて開催。
県内の隊員15名、県内の企業が20社参加しました。
まずは知り合いをつくり、笑顔で家に帰ろう
第2回目となる今回は1月上旬にリアルで開催。
冒頭に吉村氏から開催目的を隊員側と企業側に説明がありました。
加えて、
緊張せずに、気負わずに、楽しい気持ちでこの場で参加してもらいたい。
そんな想いもあり、冒頭で参加者に説明をしたといいます。
前回に引き続き今回も『NPO法人薩摩リーダーシップフォーラム』が場の設計等で企画運営サポートとして入りました(今回より『株式会社musuhi』も企画運営サポートに加わっています)。
まちづくりで実際に地域と関わりながら様々なプロジェクトを立ち上げているメンバーいれば
県内の学生や企業の間に立ち、関係性のデザインを行っているメンバー
企業人事として長年携わってきた人事採用経験があるメンバーだったりと
協力隊以外の様々な現場の視点があるメンバーのサポートがあったからこその場になったと吉村氏は話します。
「普通のセミナーではなく、マッチングという視点で今までと違う雰囲気の場づくりを意識しました。」
「昨年度はオンライン開催ということもあったからか、反省点が非常に多かったです。だから、今回は前回より、さらに踏み込んで関係性をつくっていこうと思いました。」
個性が溢れ、終始笑顔が絶えない時間
ここからは当日の様子をお伝えしていきます。
今回は隊員が17名、企業が17社23名の参加でした。
まずは、全員でオクラホマミキサーの曲に合わせてアイスブレイク。
続いて、面談の時間です。
詳細は以下のイラストを参考にされてください。
事前に両者からエントリシートを提出してもらい、どのような隊員や企業が集まっているかお互いに把握した上での面談になります。
途中、企業側からの隊員への即興PRタイムも。
しかも、このことは企業側には内緒だったようで、皆さん「え!?」となっていたそうです。
それでも、冷静にPRをする企業もあれば、笑いをとる企業もあったりと、盛り上がった時間になったといいます。
その後、隊員と企業それぞれが配布されたアクションカードに「どの隊員(どの企業)とどんなことをやってみたいか?」を記入してもらいました。
マッチングの結果、今回はなんと23組が成立。
結果の発表時に「どうしてその隊員(企業)を選択したのか?」について参加者の前で話してもらいました。
「参加された企業は隊員一人一人のことを真剣に思って、この場に臨んでくださいました。今後の運営について貴重な意見もいただけたので、それを次回以降に活かしていきたいです。」
「次のアクションに向けた気持ちがありつつも、企業に中々アプローチできない隊員もいると思います。そういう時は、地域おこし協力隊サポーターズ鹿児島へ相談していただけたら仲人役もできるので、気軽に相談してほしいと伝えました。」
「隊員や企業の個性が溢れ、終始笑顔が絶えない時間でした。今後もサポーターズとして、自治体や企業と連携しながら、協力隊を優しく受け入れていける空気感や任期後の選択肢がある基盤をつくっていこうと思います。」
(終わり)
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