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詩・散文 「鏡面の真っ平らな世界から始めよう。それは真っ平らな世界の破綻を問う事であり、真っ平らな世界の信望とは異なる」


「鏡面の真っ平らな世界から始めよう。それは真っ平らな世界の破綻を問う事であり、真っ平らな世界の信望とは異なる」

真っ平な世界は、ただ一つの面が何処までも広がっている無言の世界なのか
真っ平らな世界は、無数の山頂が等しい高さに犇めいている多弁な世界なのか。

どちらにせよ、真っ平の世界に立った時、
私は私だけが起立している事を知るのであるが、だからと言って自分を真っ平らにしようとしてはならない。

真っ平らな世界に独り立った時、真っ平らな世界に融和しようとするか
真っ平らな世界と対立するか
真っ平らな世界と調和するか
突きつけられるのはこの三択のみではないだろう。
もう一つの選択がある
真っ平らな世界に問いかけをもって対峙するという在り方がある。

それは真っ平らな世界から真っ平らでないものが生じてしまっているという事実に対する、真摯な問いかけに他ならない、だからこれは真っ平らな世界を否定するわけではないし、肯定している訳でもない。そういう類の問いである。

それは真っ平らな世界の破綻を問う事であり、真っ平らな世界の信望とは全く異なる、極北の問いなのであろう。

2021年?月 岡村正敏





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