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なんとなく散文詩「指をなくした友達」
小学校でクラス替えがあった日
僕は後ろの席の男の子に声を掛けた
無邪気で人見知りだった当時の僕は
隣の机に座る男の子からまず声を掛けていく
攻撃は最大の防御
自分の緊張を解きながら自分のスペースを確率する
子供なりに考え寝られた集団生活における生存戦略だった
まずは手始めに何気ない会話から始める
「よろしく。はじめてクラス一緒になったよね」
少し目つきの悪いその男の子は
居心地が悪そうに僕
なんとなく散文詩「猜疑の森」
君の救いを求めるシグナルを便りに
森の奥地に潜む小屋までようやく辿り着いた
君が安堵する顔を想像しながら
呼び鈴を二度鳴らしてみたが
やはり、君は僕のことを迎え入れてくれなかった
道の途中で汚してしまった僕の身形とは
関係のない理由だろう
隣人は君のことを優柔不断で天邪鬼だと例える
でも僕は君のことを果敢で純真だと本心で思う
人の言葉を秤に掛けて
その誠実性を見抜こうとしているけど
その方