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「好き」が何よりも大切だから。

「リースつくってよ」という依頼があり、今回クリスマスのリース作りの挑戦した。

花の扱いには慣れているけれど、リース作りは未経験。実家で母が作っているのは見たことがあるけれど、習ったこともない。

なんとなく必要なものと、なんとなくのイメージを持って、道具や素材の準備をした。

リース本体。それを飾る植物。ドライにすれば大丈夫だろうというもの大体見繕って用意した。いつか使うだろうと思って楽天で買っておいたグルーガンを使うのは今回が初めて。やっと出番がやってきた。

ここまで何も調べていない。
「リース 手作り」とか「リース 材料」とか、普通だったら調べると思ったけど、不思議とあまり考えすぎず『なんとなく』の気軽な気持ちで準備を進めていた。

作り始める直前に「リース全体を覆わないで、何もしない部分があってもオシャレじゃない?」という一言がありちゃんとデザインを決めることにした。この時、初めてinstagramで「#クリスマスリース」を調べて、先人のリースを眺めてイメージを膨らませる。

とはいえ、すでに材料は揃えてしまったから、大きな変更はできない。今あるもので、再びなんとなくのイメージを固めて、制作を始めた。

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あまり何も考えずに、作り始めた。
触りながら、作りながら、「こうかな?あれ、こっち?」なんて自分と話しながら作業を進める。

全体を見て、細部を見て、また全体を見て。次第に形になっていくと一層イメージが固まっていく。「こうしたら可愛いよな。こっちにつけたらもっとかわいいかも」と、プラスのアイデアが次々と生まれていった。

そして、そのアイデアを叶えるための理論や方法が頭の中で固まっていった。

このリースの場合は、植物の良さ、生きている不規則な部分を残したかったので、立体感・奥行きを出したいと思っていた。そのためには、前面と背面を意識して植物を配置しようと思っていたけれど、途中から輪の中面(内輪)や、外面(外輪)を使えることに気付いた。

これは多分、初めからガチガチの設計図を作っていたら気付けなかったかもしれない。曖昧な状態だけど、とりあえずやってみた結果気づくことができたアイデアだ。

そうこうして、できたのがこのリース。

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9時から12時の部分は、何も飾らず、その分反対側の3時から6時の部分をメインに飾った。フワフワのパンパスを大きく置きながら、裏面と側面から前面に出てくるように立体感を出す。赤い実は、白いフワフワの足元に飾りながら、全体に前・後・横に配置し、ボリューム感が出るように考えた。

元々設計図を書いていなかったけれど、もう一度作ってみてと言われたら再現できると思う。それは、つくる中でどこにポイントをおけば良いを発見できて、整理しながらつくることができたから。


好きなものって、多少分からないことがあったとしても、恐れずにどんどん挑戦できるんだとリースを作ってから気付いた。そして、どんどん自分の可能性を広げてくれる。

僕は普段、たくさん考えてしまって設計図を作ろうとしたり、設計図をつくるためのペンや紙を用意するだけで疲れてしまうことが多い。なんだかビビってしまって。「失敗したら嫌だな」という気持ちが勝ってしまうことが多かった。

でも、今回みたいに「好き」が一番にくるとそんな気持ちもどこかに消えて、気付いたら動いてしまっていた。「好き」は強い。最強。

このリースだって、プロとかちゃんと習った人からしたら笑っちゃうレベルなのかもしれない。でも、そんなこと全く気にならなかった。

「作り終わった後に喜んで欲しいな」
「かわいいリースできるといいな」
「花に触れるの楽しいな」

そんな気持ちしかなかった。
作り終わった後に、一瞬だけ上手くできたか不安になったけど、「かわいい」と言ってもらえて安心した。それに何度見返してもかわいいと思えたから大丈夫だ。

リースを作り終わってから、材料が余っていたから、それっぽい飾りも作ってみた。

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よく分からないけど、これはこれでかわいいし思い出になる。
こんなアイデアも「好き」があるとどんどん生まれてくる。


自分が今取り組んでいること、頑張ろうとしていることって、不安や心配もあるけれど、1番の始まりは「好き」が大きいのだと思う。進歩するごとに見る人が増え、評価する人が増え、好き以外のことに目がいってしまうかもしれないけれど、それで嫌いになるのは勿体ない。

少し前、文章が嫌いになりかけた。色々な言葉を受けて、気持ちが落ちていた時。半年近く書くことにネガティブだった。

今回リースを依頼してくれた人が、その時にこう言ってくれた。

「自分が好きなら、それが一番だよ」
「好きなことは自分自身で楽しまないと勿体ないから」
「他人なんてどうでもいいよ。自分の楽しいを大事にして」
「嫌なこと言う人はバイバイね」

ものすごく当たり前のことかもだけど、見失っていた。
好きであることよりも、嫌いなものばかりに気を取られてしまっていた。

何のためにやるのかとか、目標とか、そういうことも大事だけれど。

好きだからやるんだ。
文章を書くのも、花に触れるのも、野球をするのも、料理をするのも。
他のことだって色々。

これからたくさんの好きを増やしたい。

好きなもの、好きなこと、好きな時間、好きな人。

自分の好きが、色んな人と繋がって、新しい好きを見つけられるように、僕はこれからも自分の「好き」を楽しんでいきたい。

いただいたサポートは取材や今後の作品のために使いたいと思います。あと、フラペチーノが飲みたいです。