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JCDA主催のオンラインスーパーピアトレに参加。全国の支部地区長やピアファシリテーターが一堂に会して学ぶ機会です。

今年のテーマは「人生すごろく 金の糸」を使って「自己概念の成長の概念理解を深めよう!」というものです。


人生すごろく 金の糸 (JCDAホームページより引用)


京都産業大学の学生たちが、実践的課題解決型教育(PBL:Project Based Learning)授業において、日本キャリア開発協会と連携して開発したゲームです。

小学校から大学卒業までの人生をすごろくに見立て、止まったマスの問いに答え、参加者同士の関わりから自己理解に役立てるという目的があります。

学生だけでなく社会人でも楽しみながら自己探求ができますし、ゲームを終えたときには「子どものころから現在に至るまでの経験につながる“自分らしさ”」に気づくことができます。

このつながりを【金の糸】と名付け、人生を紡ぐ自分だけの【金の糸】を言語化することをねらいとしています。




今日はこの「金の糸」を使ってまるっと一日、キャリアの専門家ならではの視点で学びました。

ここでもっとも重視したのは『概念化』です。

概念化【がいねんか】
まだ概念的に説明されていなかったり、それを言い表すちょうど良い表現がないような特定の現象やものごとなどについて、新しい概念や用語などを作り出して言い表すこと。概念化する能力のことは、「概念化能力」などとも呼ばれる。

実用日本語表現辞典


自分の中でモヤモヤしていて、うまく言い表せない感情を抱いているとき、「なぜこんなに悩むんだろう?」と思うことはないですか?

それは、自分の心の中が整理できていないからです。でも、あれこれそれと説明ができるまで整理できたとしても、それでモヤモヤが晴れるわけではないですよね?

悩みが解決するというのは、「自分が大切にしてきたもの」は何で、それが「どんな経験」によって「どのように揺らいだのか」がはっきりとすることです。「つまり○○ということです」と言い表せるようになるということです。

それには、「大切にしてきたもの」「経験」「揺らぎ」といった語りが、何かしらのつながりをもって表現できることが必要になります。わたしはこれを『概念化』と捉えました。




ただ、「要するに○○ってことですよね?」と単に話をまとめることではないんです。

語られた自分が大切にしていることの中には自分らしさが表れていますし、経験したことには自分がよしとするものの見方や捉え方が表れます。そして自分が揺らぐような経験には社会や人との関わりの中で取り入れてきた社会通念があり、その社会通念によって作り上げられた自己概念が表れます。

例えば、「仕事とは○○である」「上司とは○○である」といった定義は、一人ひとりの人生経験が色濃く表れますし、それぞれが生きてきた環境の中で作り上げられるものではないでしょうか。
でも、その職業観や上司像は本当の自分らしさから築き上げられているのでしょうか?
ロールモデルとなる誰かの姿を見て、あるいは他者との関わりの中で「こうあるべき」と定義されたものではないでしょうか?


揺らぐというのは、これまで自分が信じてきたものが、ある出来事に遭遇したことで「本当にこれでよいのか?」「正しいのか?」と迷いが生じることです。

その揺らぎの中で、「自分にとって大切なものは何か」「そう考えるのはなぜか」と自問自答=内省することによって、丁寧に確かめて言語化していくことが『概念化』だと、今日の学びから理解しました。




概念化するということは、『内なる自分と対話して、自己概念を一つひとつ丁寧に確かめていくこと』とわたしは考えます。

キャリアカウンセラーは「相談者の鏡である」ことを大切に関わります。それは「内なる自分との対話=内省・自問自答」をお手伝いすることにつながります。

ともすれば、自分の失敗経験なんて人に話したくないものですが、実はこの失敗の中に自分が揺らいだ経験が潜んでいるんですよね。それを頭ごなしに否定されたりアドバイスされたりすることなく安心して話せることで、自分との対話が促される―――これがキャリアカウンセリングなんでしょうね。




今日の段階での理解をまとめてみました。

概念化という言葉は難しいのですが・・・「金の糸」はすっごく楽しいですよ!

(すぐにというわけにはいきませんが)キャリコンだけでなく誰でも体験できるようなイベントを開催するために、これから企画を練っていきます。

実施の際はぜひぜひご参加くださいね!お楽しみに!



明日も佳き日でありますように

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