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再帰=“recursive”という言葉を聞いたことはありですか?

情報処理の世界では「再帰呼び出し」という概念があります。

問題)【f(x)=x+f(x-1),ただしf(1)=1】という式が与えられている。x=3のときの答えを求めよ

解説)
x=3を式に代入
f(3) = 3+f(3-1) = 3+f(2)

新たにf(2)を求めるため、同じ式に2を代入
f(2) = 2+f(2-1) = 2+f(1)

ここで、f(1)=1であることから、上記の式が
f(2) = 2+f(1) = 2+1 = 3
と求められる

さらにこの答えを最初の式に代入し、
f(3) = 3+f(2) = 3+3 = 6
となる

よって答えは「6」である

再帰呼び出しとは「関数の実行中に自分自身を呼び出すこと」です。

自然界で言えば、植物が枝分かれしながら成長する姿が再帰に当たります。1本の枝から2つに分かれ、その先がまた分かれて……と広がっていく様子は再帰的であると言えます。

まるで合わせ鏡のように延々と繰り返されることが再帰の特徴です。


これをキャリアカウンセリングに置き換えて考えてみます。

相談者:しばらく前にちょっと嫌なことがあって……いまだに「腹立たしい」んです。
あなた:そうですか…どれくらい「腹立たしい」んですか?
相談者:腹の底から怒りがふつふつと湧いてくるような、「持続的な怒り」でしょうか…
あなた:「持続的な怒り」はどれくらいの間続いているんですか?
相談者:そうですね、「あの日」からだから……1ヶ月くらいですね
あなた:1ヶ月とは、かなり長い間怒りが治まらないんですね。そんな「あの日」に何があったんですか?
相談者:……実は、信頼していた上司に「裏切られた」んです!
あなた:えっ?上司に?「裏切られた」ってどういうことですか?
相談者:わたしが契約した案件を、まるで「自分の手柄のように」部長に報告している姿を見てしまったんですよ
あなた:ほほう、「自分の手柄のように」ですか……それって具体的にはどんな風に部長さんに伝えていたんですか?

このように、相談者の発した言葉が次の言葉へと次々つながっていきます。
この言葉は、他でもない相談者自身が口にしているんですよね。
そして自らが発した言葉をカウンセラーが伝え返すことで、さらに他の表現で伝えようと語っていきます。

この「自ら発した言葉が返ってくることで、さらに次の言葉へとつながっていく」という仕組みは、再帰=recursiveかもしれません。

また、“合わせ鏡”で例えることもあります。鏡に写った自分の姿が鏡に写り、それがまた鏡に写って……と繰り返していく、それが再帰的と言えるわけですね。
どこか「キャリアカウンセラーは相談者を写す鏡である」という言葉と重なるようで、興味深いですね。


さて、わたしなりの再帰=recursiveについて書いてみました。プログラムの世界の人間にとっては馴染み深い言葉ですが、みなさんはどう思いますか?




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