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「損切丸」を時系列で整理してみた。

 およそ3年前、2019.4.13に 「お金のマニュアル」 -損をしないコツ- 其ノ1  筆者の自己紹介|損切丸|note からスタートした「損切丸」。ずっと読んで下さっている方には一本の ”芯” は感じて頂けていると思う。

 当時「インフレ」を論じても*「何言ってんの、日本はデフレでしょ」という意見がほとんどで、ここにきてやっと報われた思いだ(苦笑)。

 ちなみに筆者は決して一方的な「インフレ待望論者」ではない平成デフレでは「お金」を溜め込んだお陰で自宅も安く買えたし(@2010年)、正直どちらでも構わない。ただ銀行の「資金繰り」という特殊な仕事に長く従事したため、一般の人より「お金」の流れに敏感なだけ。

 100年に一度のパンデミックなど想像もしていなかったが、「インフレ」を決定づける要因となったのは、偶然ではなく歴史の必然だろう。教科書通り「戦争」も起きてしまった。AIだ、DXだといっても所詮人間のやること過去の経験の中に先を見通すヒントは潜んでいる

 2020.4.15 コロナ後の世界 - 「グローバル分業」は断裂へ。|損切丸|note

 米中対立
による「グローバル分業」の断裂「コロナ後」に「インフレ」が加速する可能性に言及。大筋で見立ては合っており「金利」の水準訂正も今まさに起きている当時の10年米国債金利が@0.68%しかなく、隔世の感がある。ここは元・金利専門家としての面目躍如か(笑)。

 2020.6.26 「ユニクロ柳井氏、京大・本庶氏、山中氏の医療研究に100億円寄付を即決」に思うこと。|損切丸|note

 「お金持ち」の視点を述べる例
として。 "必ず” と言い切っている所がポイント  。「スタグフレーション」は今でこそ巷で囁かれているが、2年以上前にジェフ・ベソスもイーロン・マスクも同じ風景が見えていたはず

 「コロナは100年に一度の危機。今から必ずスタグフレーション(景気悪化とインフレの同時進行)や、社会的・経済的問題が出てくる。そういうときに国には縛りがあってできないことがたくさんある。だが、個人や企業なら自由自在にできることがある」(柳井氏)

 2020.12.1,2 「悪魔」は静かに忍び寄る。|損切丸|note 「悪魔」は静かに忍び寄る。- インフレ編。|損切丸|note

 物事には全て前兆があることを示す例。金融教育の進んでいない日本では見逃されがちな「金利」には様々な情報が内包されている。この時点で米国債金利にはじわり上昇圧力がかかっており、e.g. 10年@0.85%メッセージをどう受け止めるかが大事。

 2021.3.7 「円安」にご用心。 ー 「昭和」の幻想はもう捨てよう。|損切丸|note

 「警告が早すぎる」
。現役時代にも記者さんにさんざん言われたが「損切丸」が言う事は半年~1年後に現実化することが多く、"100%終わった事" しか載せられないメディア泣かせで記事にならない(苦笑)。当時は「円安」=悪の発想はかけらもなかったが、今は一種の "騒ぎ" に発展。
 
 ↓ のマトリックスでいうと、今日本は「C.景気停滞期」から「D.景気転換期」への移行期「金利」が上昇し「預金」が減る過程にある。

 2021.9.14 国民が背負う「荷物」。|損切丸|note
 2022.2.20 
続・国民が背負う「荷物」。|損切丸|note

 「なぜ生活が楽にならないのか」
背負う「荷物」について述べた note「お給料」の半分以上が「お上」に召し上げられているのが現状額面年収400万円でも実際に使えるのは200万円以下。子育てなんてとんでもない。
    
 国はそれでも「徴収」が足らず「インフレ税」を発動無理やり金利を低く抑え込んで「円安」「インフレ」を意図的に起こし「借金」を減らそうとしている。まさに 我々は今「インフレ税」の真っ只中にいる。 ー 3京円もの「借金」を抱えた "財務当局" の狙いとは。|損切丸|note

 2022.5.19 いつか来た道。|損切丸|note

 日本の金融危機、「欧州通貨危機」「アジア通貨危機」「LTCM破綻」「リーマンショック」と相次ぐ危機をかいくぐってきた
が、今回の「コロナ危機」典型的 "クライシス" 。そのパターンには共通項がある。最も重要なのが「資金繰り」で、「お金」が足りなくなった銀行や国が暴れ、いつもマーケットは大荒れになる。

 ここから最大のヤマは「QT」(量的引締)だ。6~8月に毎月▼475億ドル≓▼6兆円、9月~▼950億ドル≓▼12兆円FRBがマーケットから「お金」を吸い上げるが、一体誰/どこの「お金」が足らなくなるのか「弱いところを攻めろ!」 ー 「資金繰り」が決め手の「信用格差」。|損切丸|note の原則はぜひ頭に入れておいて頂きたい。

 「10年後には ”絶対” 戻る」「気にせず毎月積み立てれば "必ず" 儲かる」

 そんな「投資」が本当に存在するならぜひ教えて貰いたい(笑)。大体 ”お金の権化” ウォール街の連中がそんなものを見逃すはずがない

 マーケットではアービトラージ(裁定取引。市場価格のズレを狙って鞘取りする手法)など日々激しい売買が繰り返され、常に「誰も儲からない価格」で均衡している。そこから「将来価値」の変化を織り込んで動いていく訳だが、神様やタイムマシンで無い限り「人間」に未来はわからない。筆者の経験上も**今までの10年とこれからの10年が同じだった事は一度も無い。常に取引パターンは変化している。

 **思い起こされるのは日経平均が@36,000円の高値から落ちてくる過程での大手生保のコメント群「@30,000円割れは絶好の買い場」「@25,000円割れは割安」等等。@10,000円を割る時点では "壊れた自動車ナビ" のように黙り込んでしまった。その挙げ句が「予定運用利率引下げ」。酷い話である。それまでで随分儲かったのだろうが、やはり過信は禁物日本の「株神話」「不動産神話」は崩れ去ったが、同じ事がアメリカや中国で起こらない保証はない

 かく言う「損切丸」も何度も読みを外してきたが、その度に軌道修正してきた。だが ”幹” の部分は外してこなかったという自負はある。 今後も「インフレ」がマーケットの主要テーマだが「金利」の発するメッセージは重要米国債欧州国債JGB(日本国債)など見落しのないよう、「損切丸」でアップデートを心掛けたい。願わくば、1年後、2年後に振り返った時にハズレていないことを願うのみである。



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