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共鳴*新涼や干す間に乾く白布巾

新涼や干す間に乾く白布巾 岡田 耕
 こういう句に出会うと、女流俳人にはかなわないと思う。
所謂家事を詠む俳句、掃除、洗濯、料理、男性にはその皮膚感覚が不足しており、表面的に字面をなぞった様な句はできるが全体的にそぐわないものとなる、そんな句になるのが常。
 布巾を干したらあっという間に乾いてしまった、そんな初秋の気持ちのいい乾いた涼気と白布巾の白がぴったりはまって動かない。
 こんな風に書くと、男も家事をすればそんな皮膚感覚などすぐに発達するわよ、家事は女の仕事などと決めつけないでほしい、などの批判が聞こえそうだし、作者が分からない(※)のに女性の作と決めつけて大丈夫なのだろうか。
(馬齢)

あひる句会報令和三年八月号

※このときの句会は、コロナ禍で郵送による通信句会だったので、筆者は選句の段階で原稿を書いていたためにこうなっています。

☆過去の記事より

(岡田 耕)



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