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大人になる秘訣は〇〇〇

今回は人材育成についてです。

もくじ
1 感情的になる時
2 知らず知らずに感情的
3 大人になるとは

1 感情的になる時

感情的になるとは、怒りをイメージすると思います。
ついカッとなって怒ってしまう。
怒鳴る。
大きな声を出してしまう。

仕事でも、家庭でも、趣味でも、スポーツでも、勉強してても
いろんな場面で感情的にあることがります。

感情的とは、広辞苑・第7版によると以下のように示されています。
「理性を失って感情に片寄るさま・興奮するさま」

理性とは、広辞苑によると
「真偽・善悪を識別する能力」
と示されています。

要するに、自分をコントロールできていない状態です。

我々理学療法士たちは、患者さんを良い方向に導こうとします。
あらゆる角度から再び適した状態に近づけようとします。
それがリハビリテーションだからです。

患者さんの身体的な現状と精神的な現状を観察し、
適切な状態にコントロールしようとします。

つまり、コントロールするとは、
良い意味での「管理」「制御」だと考えられます。

患者さんや他者のことをコントロールしようとするのが
我々理学療法士としてのプライドでしょうか?
理学療法士としてのプロフェッショナリズムです。

しかしここで落とし穴があります。
意外にも自分の感情はコントロールできず
患者さんに設定する目標設定のように
スムーズに自己の目標設定ができているとは言えません。

自分の感情をコントロールしているつもりでも
意外と感情的になっているんです。

特にこの時期の新人さんや若手の皆さんは
自分の将来を考える時、
適切に自己目標をコントロールできていない場合があるので
注意が必要です。


2 知らず知らずに感情的

和田秀樹 著 感情バカ 人に愚かな判断をさせる意識・無意識のメカニズム 幻冬舎新書 2018

この本によると、以下のようなことが示されています。

「人間は、感情的になっていないつもりでも、ある種の心理特性を持っているために、知らず知らずのうちに感情的になり、判断がゆがんでいることがあるということです。しかもそれはそんなに珍しいことではありません」

感情的というと前述したようにまず怒りを連想します。

しかしここで大切なのは、感情的になるということは、もちろん怒りに陥りやすいということですが、表出される怒りのみならず、

劣等感のような自身のマイナス感情が強かったり、何らかの影響で自身の感情が正常に機能せず、判断がゆがんでいる状態のことを、感情的と捉えます。

本書には、自分の判断が知らず知らずに歪んでしまうときは以下のような時であると示しています。

・同調心理に巻き込まれている時
・認知的不協和を起こしている時
・現状維持バイアスを起こしている時

なかなか聞きなれない言葉が並んでいますがどういうことか少し解説してみます。

まずはじめの

・同調心理に巻き込まれるとは
つまり、自分と異なる解答をした者に釣られて自分も誤った回答をしてしまうというもの。
放っておくと3割は誤解答に引っ張られるといいます。自分の意見に確固たる自信がなく、仲間や信頼している人たちの意見に引きずられてしまうという事ですね。

次に
・認知的不協和を起こしているとは
自分が強く信じている事柄において、他者が強く批判して、自分の認識に違和感を覚えるように状態。例えば、大好きな彼氏が結婚詐欺師だから付き合うのは絶対やめたほうがいいよ!と言われているような状態のことです。既に好きになってしまっているので、いくら詐欺師だからと言われても、不協和としか思えないでしょう。

最後に
・現状維持バイアスとは
色々と問題がある状況下においても、よほどの理由がない限り現状維持の方が何かと安心だったりするというような心理的なバイアスのことです。政権交代がなかなかできない政党のようなものですかね 笑。

上記3つのようなことがあったとき、冷静な判断が下せるでしょうか?

特に2つ目の認知的不協和の話は、昔すごく流行った言葉で、

「うちの子に限って!」

というものがありましたが、まさにそんな感じだと思います。

自分の最愛の我が子が、万引きしたとか、喧嘩して相手に怪我させたとか、そんなこと言われても「うちの子に限って、そんなことしてません!」とかばう親の感情ですね。

こんなとき、本当に冷静ではいられません。

まさに感情的になっている状態だと思います。

感情的とは「理性を失って感情に片寄るさま・興奮するさま」と冒頭に本書の引用を紹介しました。

まさに理性を失いますよね。

そして本書ではこのような事も示しています。

「人間が感情的になるのは、1つは、不安 になったときです」
「つまり不安心理というものは、人間の言動や判断を大きくゆがめ、疑う とか、他の可能性を考える というものをできなくさせてしまうのです」

自分自身をコントロールできない時も
同調心理に巻き込まれている時も
認知的不協和を起こしている時も
現状維持バイアスを起こしている時も

きっと何らかの「不安」な状態である時かもしれませんね。


3 大人になるとは

私のnoteにて以前、「最高人格とは何か」にて紹介した、大人とは一体何なのか?でもまとめましたが、今回はまた少し違う視点です。

今回紹介している書籍によれば大人になるとは

「感情的にならないこと」と示しています。

小学生の頃、よく「大人になること」を良くも悪くも想像しては熱を出していたのを記憶しています。
憧れと不安があったのです。不安があると人は感情的になると先に紹介しました。
まさに私が子供の頃、将来への期待や不安で押しつぶされそうになり、いわゆる「知恵熱」のような状態になり、泣きながら「大人になりたくないよ〜」なんて叫んでいましたね。

本当に自分自身がコントロールできない状態。
感情的な状態であったと言えます。

人はよく、「白黒はっきりさせる!」という考えに導かれる時があります。

しかしどうでしょう?


自分自身グレーな部分はありませんか?


グレーゾーンというと、曖昧な表現で、医学系の我々において毛嫌いされる言葉です。

しかし患者さんをはじめ、人の心理とは白黒はっきりできないグレーの部分もあることは、自分が一番よく理解しているはずと思います。

グレーな部分があるんだとしっかり認識すること、このことが

「認知的成熟度」が高まった状態

であり、感情的にならない「大人」ということなのかもしれません。

感情に振り回されないためには、認知的な成熟ということを普段から意識することが大事であると本書では示しています。

感情に振り回され、怒りを爆発させたり、不機嫌さが顔に出てしまったり、嫌味なことをつい言ってしまったり、

このような人達もまた、「大人になっていない」状態であると考えられます。

新年度の体制で日々の疲れが蓄積されている頃かもしれません。
GWもずっと勤務の人もおられるかもしれません。
この辛さ、誰もわかってくれない!と疲弊する前に
自身の感情を今一度点検してみることをお勧めします。

新人の皆さんもさぞ疲れたことと思います。
10連休とまではいかないにしても
少しまとまった休みが取れる時
ちょっとだけ「大人」になってみませんか?

自分の目標設定は自分自身で好きなように決められます。
誰にも邪魔はされません。

感情的な大人にならないような目標設定をし
どうぞ有意義な休日をお過ごしください。

私は大好きなサッカーを通じ
子供達の成長を感じながら
認知的成熟度が高まるようにトレーニングしてきます!

大人になる秘訣は感情的にならないということですね(^_−)−☆

どうぞ良いGWをお過ごしください…笑

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