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もしタイムマシーンで過去に戻れるなら、やることはあれしかない件

昨年10月に、消費税が8%から10%にあがり、政府はキャッシュレス還元事業というものを始めた。
消費税で購入代金の10%を支払ってもらうかわりに、最大5%をポイントで還元しますというようなキャンペーンだ。
それに伴い、さまざまなキャッシュレス決済の認知や導入が広がった。
VISA、Mastercard、JCBなどのクレジットカードによるクレジット決済。
PayPay、楽天ペイ、LINEPay、メルペイなどのさまざまなスマホ決済。
他にもQRコード決済やバーコード決済など支払方法は多種多様だ。
キャッシュレス決済のメリットは現金がいらないこと。
キャッシュレスという言葉自体が現金がないという意味であるが、言葉の通り現金を持たずとも支払いができてしまうのである。
限りなくものを持たずに生活するミニマリストという言葉もあるぐらいだ。
もう一つキャッシュレス決済のメリットがあるが、このメリットこそがこのnoteを書くきっかけになったことでもある。

時を戻そう。
2018年のM-1グランプリは霜降り明星の優勝で幕を閉じた。
重苦しい空気の中、出場したコンビは精一杯漫才を披露した。

何をいまさら・・・と思うかもしれないが、今だからこそ注目している、あるいは再注目してほしい漫才がある。
食べ物に「旬」があるように、今の私にとっての「旬」が2018年のM-1で披露されたある漫才である。

みなさんは【かまいたち】というお笑いコンビをご存知だろうか?
ボケの山内とツッコミの濱家から成るコンビだ。
2019年は結成から15年目のラストイヤー。
背水の陣でM-1に臨んだが、惜しくもミルクボーイに敗れ準優勝となった。5040組中の二位だからものすごいことである。
「二位じゃだめなんですか?」と言った人がいるが、当然二位でだめなわけがない。
かまいたちのネタはもちろんおもしろいのだが、ロケ技術も相当なもので、年間300本ほどロケをこなしているというから驚きだ。
(ちなみに「時を戻そう」は第三位となったぺこぱのギャグである。)

そんなかまいたちが2018年に披露した「タイムマシーン」という漫才がある。
タイムマシーンと聞いて思い浮かべるのは、ドラえもんとかバックトゥザフューチャーとかタイムマシーン3号とかそんなものだろう。誰しもタイムマシーンに乗って過去や未来に行ってみたい、行ったらどんなことをするだろうか、ということを考えたことがあるではないだろうか。
かまいたちのタイムマシーンという漫才も「タイムマシーンで過去に戻れるとしたら何をする?」というベタな話題をきっかけにネタが展開していく。

まずは、かまいたちの「タイムマシーン」を見ていただいたほうが早い。
動画がいい方はリンク先へ → https://www.youtube.com/watch?v=JHONTHcJQ0M
(文字起こしもしてみたので、文字でも読んでみてください)

【タイムマシーン】
濱家「どうもかまいたちです、よろしくお願いします」
山内「お願いします」
濱家「あの僕だけかもしれないんですけどね」
山内「なんですか?」
濱家「え~、もしタイムマシーンがあったとしてね」
山内「うん」
濱家「過去に戻ってなにか1つだけやり直せるとしたら何かなとか考えるんですね」
山内「それは俺も考えたことあるわ」
濱家「あ、考えたことある?」
山内「うん」
濱家「ああそう~」
山内「みんな一回は考えたことあるんちゃいます?」
濱家「まあ一回くらいはあるかもしれませんね」
山内「2、3回考えてるって人もいるんじゃないですか?」
濱家「ま、2、3回もあるかもわかりませんね」
山内「もっと考えてるよって人?」
濱家「広げすぎ広げすぎ、広げすぎ何をするつもり今から」
山内「絶対みんな考えたことあるから」
濱家「まああるかな~」
山内「ほんで一つだけやったらあれにしよって俺は決めてるのあるし」
濱家「あ、決めてんのがあるの?」
山内「うん」
濱家「じゃあ過去に戻ってやり直せるとしたら何がしたいねん?」
山内「ポイントカード作りますね」
濱家「ええ?」
山内「あのコンビニのね」
濱家「ポイントカード作る?」
山内「うん」
濱家「なんなんそれ」
山内「あの僕ね」
濱家「おう」
山内「一番最初にポイントカード作りますかって聞かれたとき」
濱家「おう」
山内「なんかなんとなく断ってもうて」
濱家「おう」
山内「で、そっから毎回作りますか?って聞かれるんですけど」
濱家「はいはいはい」
山内「今作ったら今までのポイントなんか損した気持ちになるから」
濱家「なんとなくわかるけど」
山内「なんか変な意地はっちゃって結局作れてないんですよ」
濱家「おう」
山内「だから最初に作りますか?って聞かれたあの日に戻ってね、はい作ります」
濱家「しょうもなすぎるやろお前、もったいないわそれは」
山内「ポイントがやろ?」
濱家「うん」
山内「だから戻って」
濱家「違う違う違う違う違う違う違う違う」
山内「ポイントカードを作って」
濱家「誰がポイントの話してんねんな、1個しかやり直されへんのにそれに使うのはもったいないやんか」
山内「ほなお前なにすんの?」
濱家「僕はねあの、学生時代に好きやった子に告白できなかったから告白してみたいんですよね」
山内「そっちのほうがもったいないですよね」
濱家「いや僕の気持ちわかるでしょ~」
山内「だってな」
濱家「うん」
山内「そんなんたま~に思うぐらいちゃうの?」
濱家「それは何年間に1回くらいですよ」
山内「そやろ」
濱家「うん」
山内「僕のポイントカード作るってのはレジに行くたびに思ってるんです、それ一緒にされたら困るねん」
濱家「わかるけどポイントカードなんか今から作れるやんか」
山内「いやおかしい」
濱家「何が」
山内「俺もう十何年ポイントカードいりません言うてんねんで」
濱家「おう」
山内「今日作ります言ったら店員どう思う?」
濱家「なんも思うか、覚えてるかお前のことなんか」
山内「だって店員からしたら」
濱家「おう」
山内「お客さんもお弁当2つもってきて」
濱家「おう」
山内「こっちチンしてこっち捨てといて下さい言うてるようなもんやん」
濱家「おう」
山内「今わかりにくく説明したよ」
濱家「なんでそんなことすんの、普通わかりやすく説明するやろ、珍しいことすんなお前わけのわからん」
山内「だからタイムマシーンの使い方もったいないのお前やって、ねえ」
濱家「全然共感得てへんやんけ、お前がずれてんねんやっぱり」
山内「あの、M1史上最悪の客ですよ」
濱家「そんなことないわ」
山内「ず~っとずれたお前さんの肩の」
濱家「やめろもう、お前やずれてんの」
山内「いや、だってね告白に成功したらいいですよ」
濱家「おう」
山内「でも今失敗したときのことね考えてます?」
濱家「失敗したとき?」
山内「過去に戻って失敗したらこいつ何残ります?僕ポイントカード残りますよ、こいつ何残ります?」
濱家「いや違うやん」
山内「何残ります?」
濱家「話が別や」
山内「何残りますか!?」
濱家「怖いねんお前、強いねん当たりがお客さんに」
山内「いや失敗したらもったいないでしょ」
濱家「いや失敗したらもったいないですけど、当時の感触でいえば告白さえしてたら確実に成功してたんすよ」
山内「確実なんかわかれへんやん」
濱家「いや確実」
山内「告白してみなわかる」
濱家「僕はね学生時代にね」
山内「うそついてるやんか」
濱家「うそでもなく」
山内「どうかこいつのマイナンバーがネットに晒されますように」
濱家「祈るなそんなこと、大変なことになる、神様に祈るなそんなこと」
山内「体積から何から」
濱家「普通十字架やねんそれ、三角ってどこの宗教やねん」
山内「晒されろ~」
濱家「宗教、なんやその宗教は」
山内「確実に成功するわけない」
濱家「なんでそこまで言えんねんほんなら~」
山内「確実に成功するんやったらな、お前当時告白してたやろ」
濱家「なにが」
山内「確実じゃないから告白してないんちゃうの」
濱家「いや違うやん」
山内「そう思いません?」
濱家「違う違う違う」
山内「これはうなずいてる人いるやん、ほな」
濱家「違う違う」
山内「お前痛いとこ突かれると思ってるやろ」
濱家「全然平気」
山内「じゃあなんで告白しなかったの確実やったのに」
濱家「色々ありますやん」
山内「色々とかじゃなくて失敗する」
濱家「まあタイミングとか」
山内「可能性があるから結局ビビって告白していないお前はそういうやつ」
濱家「しゃべらしてくれへん?俺に」
山内「そんないちかばちかのことにタイムマシーン使うのがもったいないっていうからね」
濱家「すごいしゃべるねえ」
山内「確実じゃないことにタイムマシーンを使う」
濱家「そんなん言ったらお前も一緒やないか」
山内「なにがやねん」
濱家「過去に戻ったからって確実にポイントカード作れるとは限らへんやないか」
山内「確実に作れるやろ、むこうが作りますか?言うてんねんから、いやおかしいやろ作りますか?作りません、いやだめですってならへん」
濱家「今のは間違えました」
山内「ポイントカードは確実に作れますよね」
濱家「今のは間違えましたけど」
山内「ほんでもっと言えばね」
濱家「しゃべらして」
山内「告白なんかしたら未来が変わって」
濱家「おうおう」
山内「今出会ってる人と出会わない可能性がある」
濱家「そんなこと言ったらお前だってポイントカード作った影響で出会わなくなる人おるかもわからへんやないか」
山内「おらんやろそんなやつ、誰やねん俺がポイントカード作って出会わなくなるやつ」
濱家「いや違う」
山内「そんなんすんな、お前さっきから反論ずれすぎやねん」
濱家「お前がずれてんねん、もしポイントカード作ってたらなありえへん話や、もしもしもし、お客さんの前でもしの話なんかすんな」
山内「お前がもしタイムマシーンあったら言ったやろ、だから俺しゃべってる」
濱家「ほんならポイントカードで買い物しまくってポイントカード作ってたんやろお前が追いついたらええねん」
山内「そいつも買い物するからさっといけばいいやん」
濱家「もういいいいいい」
山内「ちょっと待てや」
濱家「なんや」
山内「お前俺にマイケル・ジャクソンさせたやろ」
濱家「お前が勝手にやったんやろ、もうええわ、どうもあありがとうございました」
(途中の聞き取りづらい部分は雰囲気と創造で文字起こししているため実際とは異なる場合があります。)

いかがだろうか。

タイムマシーンから何の話をしてるねん!とツッコミたくなる気持ちを抑えて私の話を聞いてほしい。

みなさんは普段の昼食で何を食べているのだろうか?
作ったお弁当を持っていったり、定食屋などで食べている人が多いと思う。
私は、今でこそ自分で作るようになったが、それまではずっとコンビニのおにぎりやパンを食べていた。

コンビニのおにぎりやパンを食べていた理由は2つ。
①安いし食べやすい。
②お弁当を作る時間がない。
このような理由でほぼ毎日コンビニでおにぎりやパンを購入して食べていた。

しかも、購入できる金額は500円までというルールを自分に課していた。
それは会計のときに1000円を出して500円以上をおつりとして意図的にもらい、その500円玉を貯金するというなんともセコイことをするためだ。

しかし、セコイながらも500円玉はどんどん貯まっていき、10万円貯まる貯金箱が1つ、2つと増えていった。
最終的には満杯の貯金箱が4つほどになり、40万円ほど貯まった。
500円玉の枚数にすると800枚。
つまり、8000枚もの1000円札を犠牲にして、500円玉を錬金することに成功した。
後々郵便局に持って行って換金したのだが、500円玉が800枚ほどになるとやたらと重く、貯金箱を開ける手間や運んで換金する手間などを考えると、わざわざ500円玉貯金をする必要はなかったという結論に至った。

話が脱線してしまったが、なぜこのような話をしたかというと、今の私からは想像もできないまったく異なる考え方をしていたからだ。

私は現在ポイ活にハマっており、毎日スマホでポチポチしながらポイントを貯めている。たとえ1ポイントだろうと逃すことがないように気を付けている。
さらに、妻がトイレの電気をつけっぱなしにするので毎回それを指摘している。それが原因でケンカをすることもある。
要は典型的な貧乏性のケチなのだ。

そんなケチな私が、昼食で食べていたおにぎりやパンを現金で購入していた。
なにを隠そう私は【現金主義】だったのである。

ほんの数年前までクレジットカードを所持しておらず、クレジットカードを入手しようという発想すらまったく持っていなかった。
ポイントカードもなるべく所持しないようにしていた。
そのため、昼食のおにぎりやパンだけではなく、スーパーで購入する惣菜や家具、家電製品、洋服、定期代などを現金で購入していた。
公共料金やスマホ料金も銀行から引き落としていた。
すべての支払いを現金でしていたのだ。
「クレジットカード?カード情報を抜き取られて悪用されたら危なそうだし、カードを作るのもめんどくさいし、カードの使い過ぎで借金を抱えてしまった人もいるし信用できるのは現金だけ!」
「ポイントカード?ポイントなんか貯まっても微々たるもの。わざわざボーナスポイントがつく商品を買うなんてそんなのお店の戦略に踊らされているだけ。必要なものだけ買うのが一番の節約!」
このような考え方はおそらく両親の影響が大きかったのだと思う。
両親はおそらくクレジットカードを所持しておらず、クレジットカードで買い物をしているところを見たことがなかった。
支払いは常に現金だった。

ここでようやくかまいたちの漫才「タイムマシーン」に話を戻す。

濱家の「タイムマシーンで過去に戻れるなら何をしたい?」に対して、山内は「ポイントカードを作ります」とボケるのである。濱家はそれにたいして「しょうもないやろ」とツッコむ。

いやいや、なにもしょうもないことないやろ、と濱家のツッコミに私がツッコみたい。むしろ、濱家の「学生時代に好きやった子に告白できなかったから告白してみたいんですよね」という発言に私は「しょうもな」とツッコミをいれたい。

「タイムマシーンで過去に戻れるなら、ポイントカードを作ります」という山内のボケは、今の私にとってボケではなく切実な願いだからだ。

ケチでセコイ私が、なぜ今までクレジットカードやポイントカードを作らずに、ポイントを無駄にしてきたのか。
私の勉強不足や考え方が未熟だったことが大きな原因であるが、そのことを考えるだけで、夜も眠れないほどとんでもない後悔の念に駆られてしまう。

そして一つ気付いたことがある。
500円玉貯金をやるようなケチでセコイ人間が、クレジットカードの使い過ぎで借金を抱えてしまうことがあろうはずがない。
逆に言えば、借金をするような人間に500円玉貯金をやるような人はいないのだと。


もし仮に、山内が言うようにタイムマシーンに乗って過去に戻り、ポイントカード、あるいはクレジットカードを作ってキャッシュレスで支払いをしていたのならどれほどのポイントが貯まっていたのか簡単に計算してみる。

いろいろものを現金で年間200万円購入し、10年間継続していたとすると、200万×10年=2000万支払いをしていることになる。

すべてをクレジットカードで年間200万円購入し、10年間継続していたとすると、同様に2000万支払いをしているが、その1%ほどが還元されるとするとポイントだけで20万円得をすることになる。

20万といえば、一カ月分の給料に匹敵するほど莫大な金額だ。
急に20万円が自分の手元に入ってきたら相当嬉しいはずだ。
その還元された20万で新しいパソコンを購入できたかもしれないし、ちょっといい肉を食べることができたかもしれない。今の自分だったらJT(日本たばこ産業)の株の購入に充てていたかもしれない。

コロナウイルスで給付される現金が10万ということを考えても、その2倍に匹敵するポイントを無駄にしていたということは大変愚かな行為である。


だからこそ私は声を大にして言いたい。
「タイムマシーンで過去に戻れるなら、ポイントカード(クレジットカード)を作ります!」
これだけ見たらトムブラウンのみちおが言うつかみのネタのようだが、決してそうではない。

このnoteを読んでくださった方でまだクレジットカードやポイントカードをもっていない方がいたらすぐに作成することをおすすめする。

何といっても一番のおススメのクレジットカードは、楽天カードである。
楽天カードはポイント還元率が1%あり、そのポイントが現金のように使えるお店がたくさんある。
セブンイレブンやファミリーマート、ローソンでもポイントが使用できる。
さらにクレジットカードを作成するだけで5000ポイントももらえる。
そして、楽天カードをおすすめする最大の理由は、ほぼ誰でもカードが作れるからである。
私は無職期間があり、そのときにライフカードを申し込んだら見事審査ではじかれカードを作ることができなかった。
ワラにもすがる気持ちで楽天カードに申し込んだら1発オッケー。
誰にでも優しいカードである。

こちらのリンクから楽天カードの作成ができるので、ぜひ試してみてほしい。 https://www.rakuten-card.co.jp/
クレジットカードの作成や使用については自己責任であることは忘れないでいただきたい。
決していくらでも使える魔法のカードではない。
ましてや絶対にリボ払いなどに手をだしてはいけない。
しっかりと用法・用量を守って正しく使うことが大事である。

このnoteを読んだ方が、私と同様に大変愚かな行為を行わないことを切に祈る。

そして、この漫才を披露してくれたかまいたちの二人に感謝している。

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