外来語をどう書く?カタカナで書かれるようになったのは意外と最近
前回の記事で、江戸時代の尺貫法から明治以降のメートル法、またアメリカが採用し続けるヤード・ポンド法について扱いました。
また、現在日本では「メートル」や「グラム」を書き表すとき、カタカナや「m」「g」などのアルファベット表記をしますが、メートル法を採用し始めた明治初期、ご丁寧なことに外来の単位に一つひとつ漢字をあてました。(その多くは日本で作った造字、国字)
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外国語・外来語を漢字で書き表したい!
アーモンド、カカオ、キャベツ、ソーダ、ハーモニカ、アコーディオン、レディなどなど外国由来の言葉で日本で定着しているものは数え切れないほど数多あります。
1549年にキリスト教を布教を目的にフランシスコザビエルらが来日を果たし、ポルトガル語が日本に入ってきました。この頃、16世紀の半ば頃から日本語の中に外来語が増えていきます。
日本に入ってきた最初の外国語と言えば、言わずもがな中国語。それを取り込んで現在の日本語表記が成り立っているわけですが(この話はこちらを是非、前編/後編)、中国の漢字がやってきたときに日本人が行ったのは、自国の言葉の音を漢字で書き表すこと。奈良時代頃の、万葉仮名です。
万葉仮名は、つまりは早い話、漢字の音を借りる「夜露死苦システム」です。
その後数百年が経って徐々に他の外国語も入ってくるようになり、日本人はやはりそれを漢字で書き表したい!となりました。
いずれにしても、とにかく外国の文字や外国の言葉を、自国の言葉、自国の文字に取り込んでいったわけです。
16世紀頃の外国語に漢字をあてる際は、万葉仮名の「夜露死苦システム」を使うこともあったし(例:ソーダ/曹達、カカオ/加加阿)、多くはその外来語を表す意味の漢字を無理やりあてたもの(例:レディ:貴婦人、ハーモニカ:口風琴)が多いようです。
それらの「外国語」は、日本の言葉に根差し、「外来語」となっていきました。
国名は江戸時代に漢字があてられた
アメリカ=米、イギリス=英、フランス=仏、オーストラリア=豪州、といった漢字表記は多くの人が思い浮かぶことと思います。
これは江戸時代に世界地図製作をした際に、基本的に万葉仮名の「夜露死苦システム」を用いてそれぞれ漢字をあてられたのだとか。
外国語・外来語はカタカナで書く、は大正・昭和時代に一般化
冒頭にも述べましたが、明治時代には、単位など外来語にまだまだ漢字をあてていました。しかし使い勝手や視認などの問題か、徐々に外国語・外来語にはカタカナを使うようになっていきます。
大正時代には、外国語・外来語のカタカナ表記がかなり普及し、昭和27年(1952年)には公文書において外国語・外来語を使う場合はカタカナを使用することという通達が出て、さらに一般化していきました。
ちなみに、「煙草(たばこ)」は16世紀末にポルトガルから日本に入ってきて、その意味を表す漢字をあてられた外来語ですが、今でも「タバコ」のようにカタカナ表記よりも「煙草」「たばこ」の方がよく見かけると思います。このように外来語でも、あたかも昔からあったように漢字やひらがな表記のものも稀にあります。
次回は、難読外来語漢字まとめ!を書きたいと思います。
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