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外来単位の漢字!(メートル法VSヤード・ポンド法とか)

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以前、日本生まれの造字「国字」について扱いました。
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その際には扱いませんでしたが、重さや長さなどの単位にも多く「国字」があったのでまとめておきたいと思います。



江戸時代まで【尺貫法】⇒明治以降【メートル法】


先に、日本における単位の変化について見ておきましょう。

日本では、7世紀頃の飛鳥時代から江戸時代末期まで独自の「尺貫法」で定められた単位を使っていました。単位は「尺」とか「寸」とか様々ありますが、以下のものは現代の生活でもなじみ深く残っています。

  • 1坪(3.3058 m)土地の広さ

  • 1合(180.39mL)お米

  • 1升(1.8039L)お酒とか醤油とか

  • 1斤(600g)食パン

しかし、これら尺貫法の単位は、1951年の計量法によって、取引や証明に使うことが禁止されています。

明治に入り、1885年、日本は国際的な単位の統一を目的とした「メートル条約」に加盟。今のm(メートル)、kg(キログラム)などの単位系が普及していきました。


ヤード・ポンド法


ちなみに、世界の大国アメリカ合衆国はこのメートル条約には非加盟。イギリス発祥の「ヤード・ポンド法」(マイル、ヤード、バレル、ガロン、ポンド、オンスなど)を未だに採用し続けています(発祥地イギリスは対外的には「メートル法」を採用しているが、根強く「ヤード・ポンド法」も残っており、ややこしい状況になっているのだとか)。

単位が異なることによって事故などが起きたこともあるようで・・・世界統一されて欲しいところ。
温度の摂氏・華氏もこのヤード・ポンド法によるもの。気温とかぱっと見で知りたいよなあ。。


m(メートル)、L(リットル)、g(グラム)の漢字


さて。単位の歴史も興味深いところですが、今回注目したいのは、m(メートル)、g(グラム)など、現在通常はアルファベットやカタカナで表記する単位に漢字があてられているということ。

これらの単位は「米」「立」「瓦」を基本として、その他の単位はそれぞれ漢字左部の偏となり、大きくなるにつれて、漢字右部の旁が「少⇒毛⇒厘⇒分⇒十⇒百⇒千」と変わります。

ちなみに、「米」「立」「瓦」以外は、日本で作られた国字です。


ヤード・ポンド法の漢字


国際的基準に合わせずヤード・ポンド法を使用するのは我が強い国のみ!?のような感じがしますが、明治時代の日本においてはヤード・ポンド法の単位にさえも漢字があてられました。

アメリカやイギリスとのやり取りの際に必要だったのだろうか。でもその場合はほとんどアルファベット表記だったのではないかと考えられる。当時は外来語に漢字をあてることが流行り(国名:イギリス=英吉利、フランス=仏蘭西など)だったようなので、その延長なのかも。

今でも映画などでヤード・ポンド法の単位「インチ」や「マイル」などのカタカナ表記を見かけることがありますが、メートル法の「メートル」「リットル」「グラム」を含め、もはや現代ではそれらを漢字で見かけることはほとんどありません。


漢字は、1、2世紀頃に中国から入ってきて、中国の漢字を日本語に翻訳して日本語に取り込んでいきました。その後数百年の時を経て、明治に入っても外来語を自国の文字で表記したい!という気持ちはあったということかもしれません。

しかしその後、いつしかアラビア数字(または算用数字(1234567890))や「m」「L」「kg」などアルファベット表記が普通となりました。(横書きの影響が大きそう)

文字は時代の影響を受けながら、変化していくもの。国の政策以外には、扱いやすい方、便利な方へと変化していくことになったのでしょう。


ドルやフランなどの通貨にも漢字をあてていたので、次回はそれについて扱いたいと思います。



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