【New Work Style #1】「パラレルワーク」の概念
【建設】✕【???】とは、【建設】に他の仕事を掛け合わせることでパラレルワークを実現し、新しい建設業の在り方を創り出す、私たち大西建設の取り組みのことです(※一般的なパラレルワークの意味合いに留まらず、弊社独自の解釈が含まれています)。
この取り組みは既に実践しているのですが、【New Work Style】と題して、大西建設で働く人のキャリアや人物像に触れながら、実際に【建設】✕【???】がどう実現されているのか?を知っていただいたり、また、弊社が実現したい働き方をさまざまな角度からお伝えする機会として、定期的に発信しています^^
今回のトピックは、大西建設が解釈するパラレルワークについてです。広義では一般的なパラレルワークの意味合いを含みますが、弊社が扱うパラレルワークは少しニュアンスが異なります。
そんな弊社が考えるパラレルワークについて、大西を取材し語ってもらいました!
■そもそも【建設】✕【???】とは
既に【New Work Style #0】で述べていますが、取り組み始めている【建設】✕【???】について、ここで少し触れておきたいと思います。
改めてですが、弊社は建設会社ですから、建設・土木業が主軸であることは変わりません。建設・土木業は、人が生活を営む上で欠かせないわけですが、その内情は若手人材の不足だけに留まらず以前から2024年問題などが叫ばれている業界です。これらを受け従来通りの在り方を見直し、できることはすぐにでも取り組んでいく必要があります。
【New Work Style #0】では下記のように述べました。
【建設】✕【???】とは、弊社の建設・土木の仕事と、その人が持っている得意や好きなことを掛け合わせることで、弊社の建設・土木事業に一緒に取り組んでいただきながら、仕事で得たスキル等をご自身の【???】で生かしていただくという、双方への良い循環をつくりたいという想いから生まれた取り組みです。このような経緯があるので、副業や兼業も働き方の一つとして受け入れています。
ここで、一般的に「パラレルワーク」という言葉は下記のように定義されています。
ご覧の通り、単に「働き方」にフォーカスするのであれば、弊社における【建設】✕【???】は「パラレルワーク」に準ずるのですが、厳密にはこれとは少し異なるイメージを持っています。
というのは、「パラレルワーク」とは、単に「働き方」だけを指すものではないと捉えているんです。
■大前提「一人の人間の中にたくさんのパラレルがある」
とても感覚的な話になるかもしれませんが、まず前提として、人にはいろいろな「顔」があると思っています。
たとえば、家族と一緒にいる時の「顔」を思い浮かべてみると、父母の前での「子」としての顔や、妻の前での「夫」としての顔、子どもの前での「父親」としての顔、一人で過ごすときの「自分」の顔、などがあります。あるいは仕事をしているときの「顔」でいうと、「部下」として、「上司」として、「同僚」としてなど、さまざまな「顔」があります。
「パラレル(parallel)」は「平行の、並列の」という意味だそうですが、「パラレル」とはまさしく、ここで語っている「顔」のようなものだと思うんです。一人の人間の中に、たくさんのパラレルがある。
日常における ”ある瞬間” に、みんな自分が持つ「顔」のどれかになっている。一人が持っている「顔」の種類や、「顔」と「顔」の間にあるギャップの大きさは個々人によると思いますが、どんな「顔」も自分であり、どの「顔」を過ごしていても幸せであるならば人生は豊かだと思うし、人生とはそうあってほしいなと思うんです。
いわゆる「パラレルワーク」を語るとき、いろんな「顔」のうちの「仕事の顔・働く顔」にフォーカスしているんじゃないかと思います。でも、この「仕事の顔・働く顔」だけを切り取って考えるのもナンセンスな気がしています。なぜなら、もし「パラレルワーク」を実現する真の目的が、いろいろな働き方やいろいろな暮らし方を叶えることで人生や生活を豊かにすることであるならば、「仕事の顔・働く顔」だけに焦点を当てて考えるのではなく、もっともっとその人自身に焦点を当て、且つその人のパーソナリティに理解を示さなければ意味がないんじゃないかと思うからです。
「顔」があればあるほど、切り替えスイッチがたくさん必要になります。そのスイッチをどのようにデザインできるか──言い換えれば自分でコントロールしやすい環境にできるかが、一番のポイントになると思います。「仕事の顔・働く顔」から「父親の顔」への切り替えをしやすいほうが幸せであるなら、そのスイッチをデザインする必要がある。弊社としてはそこにできるだけ寄り添っていきたい、というイメージです。
わかりやすい例を出すと、「育児との両立」を目的とした育休制度や時短勤務、リモートワークなど、世間ではさまざまな働き方に関する制度、福利厚生がありますよね。これらはまさに親・保護者としての「顔」をサポートするためのものです。しかし家庭の在り方も多様である昨今、必ずしも会社が制度として設ける型一つにどんな人も当てはまるとは限らない。
何が言いたいかというと、それぞれの「顔」=「自分の中にあるいくつものパラレル」をどう生きたいか?によって「仕事の顔・働く顔」の過ごし方も変わってきますし(それが一生変わらない人も稀にいるとは思いますが)、多くの場合はライフステージの変化に伴って変わると思うんです。
一人ひとりの中にあるたくさんの「顔」=「パラレル」が相互に影響し合うのが人生で、その人生に会社としてサポートできることを考え、その人の「仕事の顔・働く顔」が幸せであるように一緒に実現していくことが、大西建設での「パラレルワーク」なんじゃないかと。
なので、「パラレルワーク」とは必ずしも本業が複数ある、副業をしている、という単純な働き方だけを指すものではないと捉えています。
そういう意味では、「パラレルワーク」とは働く人の主体性がとても重要になると思います。なぜなら、父親としての「顔」や夫としての「顔」、仕事をするときの「顔」、どの「顔」でいるときも幸せでいようと思うなら、本人の軸がどれだけ通っているか──たとえばライフプランをしっかり考えているか、自分のやりたいことがはっきりしているか、自分が何をもって幸せだと感じるのか、などをしっかりと持っていないと、実現が難しいからです。
たとえば、これまでは「大西建設で働く顔」だけだった。でも、これからデザインに挑戦したいという意欲があるのであれば、「デザイナーの顔」があってもいい。【建設】✕【デザイナー】を、副業という形で叶えるのが私たちにとっても本人にとってもベストなら、それを採用していけば良いのだと思います。
以上のことから大西建設が考える「パラレルワーク」とは、建設会社としてあくまで建設・土木業を主軸とした事業の中において、人それぞれのライフステージやキャリアプランに合わせて柔軟に働き方を変えていくこと、といえるのかなと思います。
とても感覚的なので言語化が難しいところですが、単に人材不足を打開するための一手段として「副業の受け入れができます」と言っているのではないということが伝わったら嬉しいです(笑)。
加えて最後に大切なことをお伝えするなら、建設・土木のこと以外に何か秀でているものがないとダメとか、副業をしてほしいとか、そういった意図はまったくありません。
建設・土木業一筋の方も副業をしている方も、大西建設の考え方、想いに共感し、もし社員として関わってくださるならば、ただその人を大切にしたい。究極、ここに尽きると思います。
(語り手:大西 取材&ライティング:安藤)
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