第二章の7.プロの解釈
大麻問題で辞任を余儀なくされた後でも、北の波は事実上の角界のトップ、親分だった。
さすがに、自分たちの現役の昭和の時代とは違う、風当たりの強さを感じてはいた。
自分たちが昔から大事にしてきた、家族的な感覚や義理人情、義侠精神のようなものは、外の世界ではすたれつつあるらしい。
だから余計に角界のつながりに対して「古い」と口を挟んで来るようだが、それも一時のことだと思っていた。
いつの世も、歴史あるものには逆風の時期もあるものだ。
そういう時は、第一線に立たずに、風除けを立てて嵐