ブッダさんの本の帯に悪魔の言葉があったのを見たときの不思議

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（専門家ではないので、間違えている可能性もあります。正しくはお調べくださいませ）

『ブッダのことば　スッタニパータ』中村元訳

の本の帯に、悪魔のナムチさんの言葉が載せられていたのを見つけたことがあった。

不思議に思った。何故だろう。

何故、悪魔の言葉を本の帯に大きく載せたのだろうか。

不思議に思いました。

やはり、凡人には、悪魔の言葉に引っかかりやすいからなのかなー？ とも思いました。

たしか、このようです。

きみよ、生きよ。生きたほうがよい。命があってこそ諸々の善行をなすこともできるのだ。

だったと思います。

私はパッと見て、これは……！ まずいのでは？？

と思いましたが、普通に見れば、うんうんとうなずいてしまいそうになります。

これの前後がありまして。

こんなでした。（途中端折っています）
（88頁）

努力して瞑想しているときに、悪魔のナムチさんがきて、

（悪魔）
「あなたはやせていて顔色も悪い。あなたの死が近づいた。生きられる見込みは千に一つの割合だ。
きみよ、生きよ。生きたほうがよい。命があってこそ諸々の善行をなすこともできるのだ。
供物をささげてこそ、功徳をつめる。つとめはげんだところで、何になろうか」

といいます。つまり、悪魔の言う通りにすれば生きながらえるぞ、そんなつとめはげむことはやめておけ、ということです。

ブッダさんは、つとめはげむことで、専心して憂えることのない境地にいくことを大切にしていますので、

（ブッダさん）
「悪魔は世間の善業の功徳を求める人々に語るがよい」

と相手にしません。

（ブッダさん）
「わたくしには信念があり、努力があり、智慧がある。ひたすら専心しているわが身の血がどうして枯渇しないであろうか」

つまり、人はいつかは涸れるもの、しかし、ますます澄んでゆく。そのように、安住しているので、欲望にひかれず、ブッダさんの心身は清らかということですね。

（ブッダさん）
「（悪魔）の軍隊は、欲望、嫌悪、飢渇、妄執、ものうさ、睡眠、恐怖、疑惑、みせかけ、強情……（つづく）である」

（ブッダさん）
「わたくしは敗れて生きながらえるよりは（中略）わたくしをこの場所から退けることなかれ。智慧の力で（悪魔）の軍隊をうち破る」

つまり、悪い欲望にまけないぞ、とのことですね。

（ブッダさん）
「みずから思いを制し、よくおもいを確立し、……（中略）無欲となったわたくしの教えを実行しつつ、怠ることなく、専心している。そこに行けば、憂えることのない境地に彼らはおもむくであろう」

そして、悪魔はブッダのつけこむすきをみつけることができなかった。

という話です。

つまり、ブッダさんは、悪魔のやり方に負けることはなかったのです。

悪魔のやり方（欲望など）による生き方、ということを拒絶して、無欲で怠らず専心して、憂いのない境地におもむくことを選んだのでした。

そんなわけで、先程の帯を見たときはびっくりして、その本は買えませんでした。

私の大切にしている教えは、やはり、欲望や、何かを嫌悪することや、無意味な恐怖に心を引っ掻き回されることがないようにしたいです。

冷静に、落ち着いて、ものを考えてみたいです。

ついつい、頭に血がのぼってしまうのですが、気をつけて、心はあたたかく、頭は冷静にいたいです。

私としては、目指せ！ ブッダさんのような心の清らかさ！ です。