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街コン体験記 前編|エッセイ

精神を病むと他人に頼りたくなる。
それが人間というものかもしれない。

以前おはしのコミックエッセイで、
ブラックバイトについて投稿したが、
このバイトとは別に
とてつもないブラックバイトを
体験したことがある。

ファーストフード店を目指している!
と言う飲食店だ。

入って2日目で、
「作り方わからなかったら電話して」
と留守番を任され、
1週間で店長になって欲しいと懇願された。

キモすぎてすぐさまやめたかったが、
謎に3ヶ月も続けてしまった。
とは言え、3ヶ月でやめれたので
本当によかった。

そんな環境に身を置いていた当時の私は、
もう働くのなんて無理だ・・
本格的にヒモになろう。
と決意し、友人を誘い街コンに繰り出した。

会場に着くと想像通りのTHE 街コンで、
仕事帰りと思われるスーツ姿のリーマンたちが
代わるがわる女性の卓に現れた。

私は疲れた心を癒すため、
席替えのたびに「怪談ありますか?」と質問したが、怪談話を持ち合わせている人は1人もいなかった。

正直、怪談話を聞きに来たと言っても
過言ではなかったので
真面目な人ばかりで少々残念であった。
ヒモになる気満々で、
"年収500万円以上の男性限定"という
縛りをつけてしまったためだろうか。。

また、終わる頃にはお腹が空きすぎて
抜け出したくてしょうがなくなっていた。
ご飯あり!とサイトに記載されていたのだが、
実際には、冷めた唐揚げやコンビニおにぎり
しかなく手を付ける気にならなかったからだ。

終わった瞬間に友人とリーマン2人と
クラウチングスタートで
夕ご飯を食べに行った。
リーマン同伴は想定外だったが、
2軒目行かない?!と声をかけられたので、
奢りだ!!ヒャッホイ!!と思い
OKしてしまった。

2軒目も別に楽しい!
というわけではなかったが、
つまらなくはない食事会となり、
私はそこにいたリーマン1人と
数日後に会う約束をした。

会計時に「じゃあ女性は1000円でいいよ」
と謎の金額を徴収され、
中途半端に割って
優位に立たれてもらっちゃ困るな。
割り勘ならきっちり割り勘が良いよ。
と思いながらも、
その感情は4次元ポケットへと収納した。

その翌日、
おしみと会ったので街コンの話をした。

「怪談話もできないような人なんて
 あり得ないので、私の中では全員
 サヨナラバイバイのつもりだけど、
 1人約束しちまったから行ってくるわ。
 友達になれるかもしれないし。」

それを聞いたおしみは、
「あんた、付き合う気とかあんの?!
 高い金払って街コンに参加して、
 約束まで取り付けてんのに
 あっち友達になるわけないじゃん!
 ヤるか、付き合うか、結婚するかだよ!!」

とんでもない三択だった。

しかし、女性の参加費が
安すぎるがゆえに忘れていたが、
確かに男性陣はなかなかの出費をして
参加しに来ていたことを思い出した。

そう思うと、確かに付き合う気は
マジでないから申し訳ないな。と考え、
おしみの前で約束を取り付けていた人には
予定が入ってしまって行けなくなりました!
と連絡しブロック、
メルマガの如くメッセージをくれていた人々も
もれなく全員ブロックした。

高い参加費を払っても
私のようなオオカミちゃんが紛れていると
思うと男性が不憫でならない。

街コンに参加されるみなさん、
本当にお気をつけて。

さて、次回のオオカミちゃんは、
先週行ってきた最新情報となります。
お楽しみに!

さはら
1997年9月生まれ
ハーフ
座右の銘は晴耕雨読
万年フリーター

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