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朝、目が覚めたら泣いていた

映画にもなった有名な小説の冒頭。

こんなこと、無いと思ってたのに。
今朝目が覚めると泣いていた。

悲しい夢を見ていたのは確か。夢の中でも泣いていたのは確か。息苦しくて、悲しくて、目が覚めると自然と涙を拭っていた。



どんな夢だったろう…思い出してもイメージされるのはほんの一部。家族でも無い親戚でも無い、でも、誰かが死んでしまう夢。



夢占いを調べてみると、泣く夢は吉夢。

しかしながら、起きた時に泣いているというのはストレスや疲労の現れだそう。

そんなことも思い当たらないけど、

自分を振り返って実感するのは無理をしても辛くても表に出さないこと。自分の良いところでもあり、悪いところでもある。

誰かを心配させたくないし、迷惑もかけたくない。
自分だけの美徳、と言ってしまえばただの綺麗事。


父が亡くなったとき、バイト先の店長から言われた。

joeはすごいね。悲しいはずなのに、お客さんに心から笑顔で笑ってる。

涙なんて見せたら負けだと思った。
可哀想だねと同情されたいわけじゃない。
だから、笑うしかなかったんだ。




母が亡くなったとき、たまたま地元が一緒の患者が入院していた。

あの子は可哀想なんだよ。親を亡くして。

病室を去る私の耳に聞こえてきたその言葉は、心を深く抉った。

いくら笑って繕ったって、事実を知っている人が周りにいたら全部バレる。悪いことをしてるわけじゃないのに、すごく恥ずかしくて、悲しくて、苦しかった。

その時を境に、ふとした時に涙が出て
悲しい時だれにこの気持ちを伝えて良いんだろうと
自分の行き場をなくした。


学校生活や、職場では比較的お調子者と言われやすい私は、心の声をだれに伝えて良いか分からずにいた。


親を想う気持ちは、離れれば離れるほど胸に突き刺さった。両親が生きてた頃には思わなかった感謝だったり尊敬だったり心配する気持ちが、次から次へと湧き上がった。


後悔ばかりが残った人生だったけど、
今はなんとなくこの人生を受け入れている。



産んでくれてありがとうとか、いつまでも元気でねとか、直接言うのは恥ずかしかったけど、生きているうちにもっと伝えてあげたかった。


親がいる人には、自分みたいな後悔はしてほしくない。



マインドだけじゃなくて、身体的にも自分をもう少し労わってあげよう。

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