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ブランド・エクイティって一体なんだ!?

2023年7月24日、Twitterは「X」としてブランド変更しました。

この変更は、スーパーアプリへの移行の第一歩とされますが、同時に、巨額のブランド価値の減少も指摘されています。

海外メディアによると、その額は最大で200億ドルとされていますが、そもそもブランドの価値とは何なのでしょうか?


ブランド・エクイティとは、無形的な資産価値である


ブランド・エクイティとは、簡単に言えば、ブランドが持つ、無形的・資産的な価値のことを言います。

米経済学者のD.A.アーカー氏が著書「ブランド・エクイティ戦略」で提唱した考えであり、主に5つの要素から成り立っています。

①ブランド認知
②知覚品質
③ブランド・ロイヤルティ
④ブランド連想
⑤その他のブランド資産

理解を深めるために、今回のTwitterから「X」への変更によるブランド・エクイティの変化を考察してみましょう。


Twitterから「X」へのブランド変更で、価値はどう変わったか?


先に上げた5つの視点のうち、特に「ブランド認知」「知覚品質」「ブランド・ロイヤルティ」「ブランド連想」の視点で、どう変化したかを見てみましょう。

まず、変化があったであろう「ブランド認知」と「ブランド・ロイヤルティ」です。

今回の変更によって、人々に知られているかどうかの「ブランド認知」、ブランドへの愛着度である「ブランドロイヤリティ」は変化したと言えるでしょう。言うまでもなく、「X」に変わったことで、ユーザーの認知も変わり、愛着も薄れたユーザーも出たからです。

一方で「知覚品質」は、少なくとも、8月まで(この記事の執筆時点)の1カ月で劇的に変わったわけではないと感じています。

たしかにアイコンやデザインなどは小改善がなされていますが、大きな機能追加や削除はされていません。また、何度かアルゴリズムが変わった可能性もあり、さまざまな意見も出ていますが、大きな変化を感じるユーザーは決して多くないでしょう。

「ブランド連想」の変化は、議論の余地がありそうです。

有名な青い鳥のロゴ、ツイートやリツイートの用語など、Twitterのサービス開始から17年間かけて浸透させてきたイメージは失われた可能性があります。

こうして見ると、200億ドルという巨額の価値が消失したかどうかは分かりませんが、少なくとも価値もいくつかは失われたことが分かるでしょう。


Twitterから「X」へのブランド変更の是非はともかく、今回の出来事はブランド・エクイティについて考えるきっかけになります。

普段何気なく言葉にしているブランド。その価値は何かと問われても、なかなか手触り感がなく、言葉にしづらい側面があります。ただ、こうして要素分解して見ると、具体的に見えてくるものもあるのではないでしょうか?

★元ネタはこちら★


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