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【目印を見つけるノート】514. キバナコスモスとフリーダ・カーロ

夏の太陽とずっと向き合って
引導を渡すまで咲く 強い花
淡い空のもと ひときわ鮮やかに
情熱と受難のオレンジを解き放つ

これぐらいの陽射しは何でもないわ
運命はつねに私を追い込み 試し続けた
それに打ちのめされ 動けなくなっても
私は 私であることをやめなかった

彼女は風に気ままに揺れながら
もっと高いところに向かう
放埒に 熱烈に 自由に 純粋に
自身の命のありったけを 描く

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キバナコスモスは強い花です。
秋のコスモスとあわせてメキシコが原産ですが、キバナコスモスは夏の間じゅう咲き続ける。今は盛りのようですが、夏が過ぎても咲く。園芸をする方はご存じでしょうが、日当たりさえよければどんどん自生します。虫害もほとんど受けない。
強靭です。
ただし、陽光なしではいられない。

私は、キバナコスモスを見るとメキシコの画家、フリーダ・カーロを思い出します。キバナコスモスのような鮮やかなオレンジ色は、フリーダの絵にもしばしば出てきます。

子どもの頃の病気、学生の頃に遭った大事故の後遺症は生涯彼女を苦しめました。それでも彼女は晩年の病床まで絵筆を握り続け、同志のような夫と付いたり離れたりしながら、誰かを常に愛し続けました。
彼女の太陽は何だったのでしょうか。

そんなことを思うと、
大地に強い陽光を流し込んだようなオレンジ色が、生きるエネルギーの象徴のようにも思えるのです。

フリーダの作品を紹介するような動画はないかと検索しましたが、映画のトレーラーしか見つけられませんでした。
映画『フリーダ』トレーラー映像

東京の片隅の、干上がりそうな川に沿って
キバナコスモスの群生を見つけて
フリーダ・カーロのことを思えるのは幸せです。
それと合わせてメキシコシティや私の好きなシケイロスの壁画や竜舌蘭やティオティワカンやオキーフまで、これでもかとばかりイメージが飛び出します。

もし、わたしに創作意欲というようなものがあるのだとしたら、その原動力は「人」です。卑下とかではなく、自分では全然ないみたいです。そこはフリーダとは違いますが、それぞれ持ち場がありますから😊

けさはそんな感じです。
お読みくださって、ありがとうございます。

尾方佐羽

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