思い出す言葉

絵描きにはなれるよきっと貴女にもだけども画家はなれないたぶん


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こんな感じのことを美術教師に言われたことがある。

絵では食べてはいけない。
絵だけじゃなく芸術って呼ばれるものでは、生きてはいけない。

絵を描く人を絵描きと呼ぶなら、その中にほんの一握りの絵を売って生活できる人を画家というんじゃないかな。だから、貴女も絵描きにならなれるよ、と。

15歳の身には、ほぉ~、そんなもんか…ぐらいの感覚でしかなかったけど。
最終的に美術の教師を目指すのも勧めないとも言われた。
え?自分がやってるのに?
絵を描きたいなら、休日を十分にとれる職業に付かなきゃ無理だと。
創作し続けるってことは、そんな甘いもんじゃない。

油絵を描いてみたくて入った美術部の顧問。
休日や放課後に自宅へ遊びに行っては、本棚の本を勝手に読んだり、描きかけの絵をみたり、子供と遊んだりした。

もう来ないで…と言われたときはショックだった。
卒業してから、それが教師の本心じゃなかったと打ち明けられた時の学校に対する怒りみたいものは、今も忘れない。


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歌人 っていう肩書(?)がイマイチよくわからなくて、ふと思い出した昔話。


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